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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2001.3
  • 出版社: 新潮社
  • サイズ:20cm/194p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-10-401302-1

紙の本

まぶた

著者 小川 洋子 (著)

前世を記憶する水泳選手の悲劇。正体不明の中国野菜を育てるはめになった夫婦の憂鬱。目覚めてもなお体の芯に残る悪夢の感触。残酷で不気味な八つの短篇を収録する。【「TRC MA...

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まぶた

税込 1,650 15pt

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商品説明

前世を記憶する水泳選手の悲劇。正体不明の中国野菜を育てるはめになった夫婦の憂鬱。目覚めてもなお体の芯に残る悪夢の感触。残酷で不気味な八つの短篇を収録する。【「TRC MARC」の商品解説】

収録作品一覧

飛行機で眠るのは難しい 7-26
中国野菜の育て方 27-48
まぶた 49-82

著者紹介

小川 洋子

略歴
〈小川洋子〉1962年岡山市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸学科卒業。「揚羽蝶が壊れる時」で海燕新人文学賞、「妊娠カレンダー」で芥川賞を受賞。著書に「冷めない紅茶」「やさしい訴え」などがある。

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みんなのレビュー27件

みんなの評価3.1

評価内訳

紙の本

軽やかだけれど、人間の奥底までも見通すことができる残酷な世界。小川洋子の世界が広がる短編集。

2001/05/10 22:18

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:挾本佳代 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 小川洋子氏の作風は少し変わっている。どこまでも人間の醜い部分、できれば人前にさらしたくない部分を、スッと出してしまう。必ずしも読後感がよくないことが多いために、彼女の作品に対する好き嫌いははっきりと分かれる。けれど、私はいい意味での、そんな後味の悪さが好きだ。ゾクッとして、人間の冷たさを知る。みんながいい顔をして、適当にその場限りの体裁を繕っている、そこにはこんな残酷さがあるのだ、と知らされる。彼女の作風は実に小気味が良いと思う。まったくムダをそぎ落とした文章も、それを裏付けている。

 『まぶた』には、8本の短編が収められている。中でも「まぶた」「お料理教室」「匂いの収集」がおもしろかった。それらがすべて、人間の研ぎ澄まされた感覚・触覚が全面に出ている作品だからだ。
 「まぶた」には、40代半ば過ぎの中年男と15才の少女との奇妙なやり取りが綴られている。男は結婚を申し込んで振られた恋人と同じ美しさをもつ、少女のまぶたに惹かれている。その恋人が置いていったバイオリンを、一度も引いたことのない少女に弾いてもらう。いい音色が出るはずはない。恐らく、耳をふさぎたくなるようなギーッとした音しか出てこないはずなのに、男は恍惚とする。引き裂かれるようなバイオリンの音色は男の心の傷を表している。

 「お料理教室」には、60歳過ぎの先生と生徒1人が登場する。生徒に料理を教えることもなく、老女は淡々と料理を作っていく。そこに排水管を掃除する男2人が現れる。彼らも淡々とその教室の台所の排水管を掃除していくが、排水口からはこれまで使ってきた材料のゴミがつぎつぎに出てくる。たちまちのうちに流しがいっぱいになってしまった。それは60年分の汚物だった。目に映るのは、台所からはき出された汚物と作り上がった料理。そのコントラストは、人間の、平然と行ってきた当たり前の「営み」の結果をも象徴しているようだ。

 「匂いの収集」には、匂いに執着する恋人をもつ男性が登場する。彼の恋人は、それまでに嗅いだことのない匂いに出会うと、それを収集する癖をもっている。けれど、彼女は新たな匂いをカードに書きとどめているだけではなかった。家の中に、その匂いの元となる現物を瓶に入れて収集しているのだった。そこには人間の歯や耳たぶや乳房や舌などもあった。この作品は実に短いけれど、小川洋子氏のもつ「毒」がよく表されている。

 ただ少し残念なのは、小川氏独特の「軽やかな残酷さ」が、この短編集ではやや薄らいでいるような気がする点だ。長編、短編に問わず、夜、眠る前に読み出すと、全部読まずにはいられないほどはまってしまう、ピリッとした彼女の「残酷さ」「毒」が好きだったのだが。日本で、そんな人間の奥底に眠る残酷さを書ききることができる作家がいないだけに、軽やかな残酷さをボディブローで受けつつ、いつのまにかダウンしてしまうようなつぎの作品を楽しみにしたいと思った。 (bk1ブックナビゲーター:挾本佳代/法政大学兼任講師 2001.05.11)

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