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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2001.4
- 出版社: ダイヤモンド社
- サイズ:20cm/314p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-478-21035-7
- 国内送料無料
紙の本
ポスト・バブルの金融政策 1990年代調整期の政策対応とその検証
「失われた10年」に金融政策が果たした役割とその限界…。日銀金融研究所エコノミストが試みた分析・評価の中間報告と、ゼロ金利政策をめぐる広汎な問題の論点整理。デフレ不況回避...
ポスト・バブルの金融政策 1990年代調整期の政策対応とその検証
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商品説明
「失われた10年」に金融政策が果たした役割とその限界…。日銀金融研究所エコノミストが試みた分析・評価の中間報告と、ゼロ金利政策をめぐる広汎な問題の論点整理。デフレ不況回避に対する金融政策の有効性等の論考も収録。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
日本におけるバブル崩壊後の調整に対する政策対応 | 白塚重典 ほか著 | 5-74 |
---|---|---|
金利非負制約下における追加的金融緩和策 | 翁邦雄 著 | 75-128 |
低インフレ下の金融政策の波及メカニズム | アラン・メルツァー 著 | 131-162 |
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紙の本
2001/06/03朝刊
2001/06/07 18:20
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投稿者:日本経済新聞 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は昨年七月、日銀金融研究所が内外の金融政策の専門家を集めて開いた国際コンファレンスの主要論文で構成されている。昨年七月と言えば、一カ月後に日銀がゼロ金利政策を解除した時期で、解除の妥当性をめぐって市場や世論が沸騰していた。本書掲載の各論文も「ゼロ金利政策を超えた金融政策の可能性」を最大の論点とする“知的な格闘”が読みどころだ。
論理の攻防は、日銀の金融政策の理論的バックボーンでもある金融研究所による守りの二論文と、A・メルツァー、J・テイラー、R・スヴェンソンらの欧米学者の攻めの論文のぶつかり合いだ。日本側はゼロ金利以降の追加景気刺激策として金融政策に求められた以下の諸政策にいずれも否定的理由を開陳する。国債買い切りオペの増額、インフレ目標論、円安政策など。
これに対して、例えばメルツァー論文は「為替レート目標(円ドル相場)によって制約された金融緩和」がデフレにつながったとして、円安政策への転換と、日銀による外貨購入策を提唱する。スヴェンソン論文も、為替政策と金利政策の意識的な連携に「次の展開」の可能性を読む。
外国論文に共通するのは、デフレ対策の政策手段を、財政・金融当局の「合意」により効果的に組み合わせる最適化の視点だ。わが国では、日銀への圧力が高まる一方で、合意形成のプロセスを欠くことへの認識が不足してきた。本書での日銀論文自体、今春のゼロ金利復活でその根拠をあっけなく失った。
(C) 日本経済新聞社 1997-2001