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紙の本
夏祭りで発生した「集団食中毒」に疑問を抱いた中学生
2001/07/13 00:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:福田 健吾 - この投稿者のレビュー一覧を見る
疑問を持つこと。言葉にするのは極めて簡単であるが、これがなかなか難しい。しかし、疑問を持ってしまえば当たり前のように説明されていたことが途端に疑惑に包まれることがある。本書は、毒入りカレー事件に独自の視線を当て、ひとつのレポートを仕上げる。それは後に史上最年少で文芸春秋読者賞を受賞することになる作品だった。
和歌山で起こった「毒入りカレー事件」。当時中学生だった著者は、第一報のカレーを食べた人が集団食中毒を起こしているという報道に、「カレーで食中毒は起こるのか」と疑問を抱く。すぐに彼女はいくつかの文献と、インターネット上の情報を駆使して毒入りカレー事件の真相を追う。
結果から言ってしまうと、彼女はいとも簡単に真相を見つけ出した。4人が死んだのは、毒を入れた人物のみの責任ではない。事件発生直後に、警察や医療機関、マスコミ等が抱いて当然の疑問を抱かず、被害者の治療に有効な手を打てなかったこともまた、ひとつの原因であるという。
本書は上記の結論を非常に明快に、筋道だてて述べる。注意力さえ持っていれば最悪の事態を防ぎ得たかもしれない事件。だが、私を含む多くの人々は疑問を抱かず、4人の死者が生じるのを許してしまったのだ。我々自身に、疑問を持つことの重要さを教えるとともに、警察、医療機関、マスコミへの非常に重要な批判を行っている。
後半は著者の生活が描かれている。三好 万季さんだけではなく、彼女とそのご家族がこのレポートを生み出したことが良くわかる。カレー事件以外の点でも注目されて良い家庭であろう。
紙の本
なぜみんな高く評価するの?
2001/06/30 00:20
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ばいきんまん - この投稿者のレビュー一覧を見る
単行本出版後の経過も載っている文庫。
なぜ多くの人が、この作品を高く評価するのか、私には全くわからない。
確かに中学生にしては達筆だ。しかし、結論は平凡だし、ツッコミは足りない。なぜ報道が二転三転したのか。医師がなぜ誤診したのか。なぜ解毒剤の在庫がないのか。こういうところを突っ込めば日本社会が見えてくるはずなのに、やっているのは告発だけじゃないか。
加えて、文章全体から臭ってくる、得体のしれない自己顕示欲は誰も気にならないのだろうか。同じ自分を語っていても、「五体不満足」などは、はるかに読者に対するサービス精神に富んでいるし、自慢話にならないように著者が意識して書いているのがよくわかる。
しかし、この本は自慢のオンパレード。親父は兄貴を幼稚園児から香港に留学させた? 香菜で世界のヒ素中毒者を救いたい? インターネットは素晴らしい?単行本出版後メール爆弾も来たそうだが、確かにこの内容だったら来てもおかしくないよ。「五体不満足」と違って読者の目を全く意識していないんだもん。