「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
- カテゴリ:一般
- 発行年月:2001.8
- 出版社: 作品社
- サイズ:20cm/318p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-87893-426-3
- 国内送料無料
紙の本
ペニスの文化史
著者 マルク・ボナール (著),ミシェル・シューマン (著),藤田 真利子 (訳)
神が人類に与えた最大の神秘であり、最良の玩具。古代エジプト・中国から現代風俗や医学の最先端まで、この小さな部位に込められた大きな意味を探る世界で初めての歴史的研究。歴史的...
ペニスの文化史
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
神が人類に与えた最大の神秘であり、最良の玩具。古代エジプト・中国から現代風俗や医学の最先端まで、この小さな部位に込められた大きな意味を探る世界で初めての歴史的研究。歴史的秘蔵図版多数収録。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
マルク・ボナール
- 略歴
- 〈マルク・ボナール〉男性研究、男性心理を専攻するフランスの精神科医。
〈ミシェル・シューマン〉フランスをはじめ数か国を股にかけて活躍する泌尿器科医。カナダ性医学研究所の科学部長も務める。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
ここでは「話のネタ」になりそうな逸話を幾つか紹介しておこう
2001/10/02 22:17
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:安原顕 - この投稿者のレビュー一覧を見る
作品社とは実に不思議な出版社だ。長谷川宏新訳/ヘーゲル『精神現象学』(11刷)、『法哲学講義』(3刷)、アドルノ『否定弁証法』(4刷)などを出す一方で、ヴィガレロ『強姦の歴史』、フェクサス『うんち大全』、ロミ他『おなら大全』、ロミ『悪食大全』といった本も盛んに出すからだ。本書は、その作品社の新刊である。その前の石川弘義『マスターベーションの歴史』があまりの愚書だったので一抹の不安はあったが、こちらはそこそこ楽しめた。内容は「その働きの、すこやかなる時」「すこやかならざる時」「サイズにまつわる歴史」「その装飾品と形態」「人為的変形の歴史」「精液の文化史」「奇妙なあるいは異様なる習慣」などだが、ここでは「話のネタ」になりそうな逸話を幾つか紹介しておこう。「マスターベーション masturbation」の語源には定説がなくマヌスmanus (手)とスタペアsturpare(穢す)から、あるいはマスmas (男性生殖器)とトゥルバティオturbatio(興奮)からきたとの説があるようだ。そしてある学者は、「マスターベーション」を最初に仏語に採り入れたのはモンテーニュ『随想集』(1576)だと書いている。言うまでもなくキリスト教は生殖以外の性行為、つまり快楽のためのセックスは厳禁ゆえ、精液を外に撒き散らすなど、もってのほかだが、淫らな夢を見ない「夢精」は許容しているらしい。また「コンドーム」の歴史は古く、紀元前14世紀エジプトに記録があり、魚の膀胱が使われていた。古代ローマ人は山羊の膀胱、盲腸、豚の腸などを使用していた。フランスでは、中世以前は避妊具は自由に売られていたが、中世以後「悪魔の袋」として売買禁止となり、違反した者は火炙りのケースもあった。コンドームが性病防止として使われ始めたのは16世紀、イタリア人医師が原案を考えた。梅毒を防ぐためである。煎じた薬草液に浸した麻布を細い紐でペニスの根元に結びつけ、潤滑油として上からオリーブ油を塗り、使用後は洗って再利用した。梅毒はイタリアではフランス病、フランスではナポリ病と呼ばれていた。梅毒防止の保護具を密かにフランスに持ち込ませたのはアンリ二世の妃、カトリーヌ・メディシスだった。かくして保護具は、18世紀までにヨーロッパ全域に広がる。「コンドーム」とはラテン語で「隠す・保護する」のコンデレcondere 、動物の腸で出来た麦の保護用に使った容器、ペルシャ語の「ケンドゥ」kenduまたは「コンドゥ」konduが語源と二説ある。生ゴムに硫黄を加え、より弾力性を高める製法を発明したのはアメリカ人、チャールズ・グッドイヤーで、1841年のことだった。