- カテゴリ:一般
- 発売日:2001/09/29
- 出版社: イースト・プレス
- レーベル: Cue comics
- サイズ:21cm/264p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-87257-266-1
読割 50
黒船 (Cue comics)
黒船
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紙の本
リアリズム
2003/01/10 00:03
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投稿者:のらねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
黒田硫黄って作家は、なんだな、根底に骨太のリアリズムがあるね、うん。だから、作中でとんでもない出来事が起こっても、すんなりと受け入れることができる。
基本的に黒田硫黄の作品は基本的にどれもお気に入りなのだが、この本に納められているお話の中で特にわたしが好きなのは、「剛鉄クラーケン」と「像の股旅」。
前者に関していえば、カイとかイカのお姫様とかの荒唐無稽な設定を、十八世紀東インド会社所属の軍艦乗りやら海賊やらの生活感あふれる微細な描写が、かなりの部分支えていると思う。後者も、前半で当時の像使いの生活と実状がきちんと描かれていなかったら、後半の「像の股旅」部分の「思えば遠くに来たもんだ」的感慨も薄くなっていたことだろう。
リアリズムという意味では、「海へ行く」や「自転車フランケン」などの一連の「ふたりの女の子」シリーズも、かなり面白い。はっきりいって、日常の他愛のないエピソードの羅列、でしかないのだが、その他愛のない題材を描いても、変に味がしみでてしまうのが、黒田硫黄の手腕なのである。
紙の本
何を描いても面白い黒田硫黄
2002/02/05 23:23
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:楓 - この投稿者のレビュー一覧を見る
売れている漫画家というのは、何かジャンル化された自分のテーマを見出し、それを掘り下げてゆく、といった創作姿勢を持つと思う。それはそれで格好いいのだが、黒田硫黄氏はそういった「型」にはまらない稀な漫画家だと思う。何を描いても面白いのだ。
この本は、氏が様々な雑誌で描いた短編を収録した作品集だが、主人公が宇宙人だったり、像使いの少女だったり、海賊だったりと、その幅の広さには驚かされる。今後の期待が膨らむ作家のひとりである。
紙の本
像使いと、王子と、海賊と、幽霊と、宇宙人
2001/12/01 14:40
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Kusnoki - この投稿者のレビュー一覧を見る
キャッチーな要素を捨てきった表紙がナイスな黒田硫黄短編集2。
中でも宇宙人の手先になってしまった教師と生徒の恋愛を描いた「わたしのせんせい」は秀逸。何度読んでも、ナンセンスとドラマが並走するその加速度感が素晴らしい。
基本的には「茄子」にいたるまでの迷走期というか過渡期というかの作品が集まっているのだが、まとめて読むとやはり面白い。
連作の女の子2人組の短編が、とても男が描いたとは思えないクールさでよい。そして料理漫画が美味そう。
本当に不思議な漫画家だとおもう。作品に対するスタンスが普通と違うのかな? 掴み切れないのだがまたそれが良い。これぞ新世代の漫画なのだろう。
像使いと、王子と、海賊と、幽霊と、宇宙人が一気に読める短編集は他に無し。