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紙の本
ニッポンPOPの黄金時代 九ちゃんの登場からGSブーム終焉まで (ベスト新書)
著者 恩蔵 茂 (著)
戦後のロカビリー、和訳ポップスの時代、GSブーム、フォーク・ブームを経て、現代のJ−POPに直結するミュージシャンにいたるまで、ポップスの幼年期を検証していく。当時のレコ...
ニッポンPOPの黄金時代 九ちゃんの登場からGSブーム終焉まで (ベスト新書)
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商品説明
戦後のロカビリー、和訳ポップスの時代、GSブーム、フォーク・ブームを経て、現代のJ−POPに直結するミュージシャンにいたるまで、ポップスの幼年期を検証していく。当時のレコード・ジャケット写真など多数収録。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
誤解と風聞に彩られたニッポン・ポップス史の真実の姿を伝える力作
2001/11/21 22:16
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投稿者:中山康樹 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ビートルズは1964年2月、『抱きしめたい』というシングル盤で日本デビューしたが、当時、そして以後の数年間、ビートルズやロックを聴いている人間はごくごく一部にすぎなかった。個人的な体験をいえば、クラスで2人か3人、その程度のものだった。
さらに、ビートルズの人気がほぼ全国的なものになった時代においても、最大の人気を誇ったのは、アイドル的イメージと対極にあるヴェンチャーズだった。つけ加えれば、ローリング・ストーンズやビーチ・ボーイズの人気、評価は、アニマルズやアストロノウツより「下」だった。
しかしビートルズや和製ポップスに関する多くの本では、こういったお寒い状況がすっぽりと抜け落ち、ビートルズはいきなりミリオンセラーを続出、すべてがすべて「現在と同じように」評価されたかのように記されている。
その原因は、リアルタイムとして実体験のない後追い世代によって書かれていること、かりに当時を知る人間が書いたとしても過剰に美化するあまり、悲惨な事実関係に言及したがらないこと等々あるが、ようは書き手の力量の問題であり、これまでの類書は、自分が書きやすいように書かれたものにすぎない。
本書はあくまでもリアルタイマーとしての視点から、「その後の評価」をあえて加えず、当時の状況、事実だけを積み上げることによって「日本の洋楽」つまりはJポップの夜明けを検証せんと挑んだ力作。
著者(1949年生まれ)は元『FMステーション』編集長、その後いまはなき『サンタクロース』(文春)の編集にも関わる。冷静な筆致とときには冷徹ともいえる分析は、そうした現場第一主義によって培われたものとみる。自信をもって薦めたい。 (bk1ブックナビゲーター:中山康樹/音楽評論家 2001.11.22)