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今昔続百鬼−雲 冒険小説 (講談社ノベルス 百鬼夜行シリーズ)
著者 京極 夏彦 (著)
「妖と怪の二文字がくっついてさえいれば何にでも首を突っ込む」全身妖怪研究家、多々良勝五郎先生が繰り広げる冒険の数々。京極夏彦が放つ新たな「妖怪」ワールド! 『メフィスト』...
今昔続百鬼−雲 冒険小説 (講談社ノベルス 百鬼夜行シリーズ)
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商品説明
「妖と怪の二文字がくっついてさえいれば何にでも首を突っ込む」全身妖怪研究家、多々良勝五郎先生が繰り広げる冒険の数々。京極夏彦が放つ新たな「妖怪」ワールド! 『メフィスト』掲載作と書きおろしをまとめた一冊。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
京極 夏彦
- 略歴
- 〈京極夏彦〉昭和38年北海道生まれ。著書に「魍魎の匣」「狂骨の夢」「塗仏の宴 宴の支度」「塗仏の宴 宴の始末」「百鬼夜行−陰」「百器徒然袋−雨」ほか。
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紙の本
絵解きのおもしろさ
2002/07/29 10:20
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:塔ノ上 - この投稿者のレビュー一覧を見る
新しいキャラクター「妖怪研究家・多々良勝五郎センセイ」の登場である。これまで妖怪シリーズで、多くの魅力的な人物を登場させてきた京極夏彦であるが、今回の多々良センセイのキャラクターは、明確に誰かを彷彿とさせるものだから、思わず笑いがこみあげてくる。鳥山石燕の『画図百鬼夜行』の妖怪図を中心に、四つの物語が展開する。どの話にも、多々良勝五郎の、本筋と無関係な猛進ぶりが異様におもしろい。こういう周囲の事情を汲まない、勝手な人物は、実際に側にいればはなはだ迷惑だけれど、傍で見ているぶんには何故こんなにおもしろいのだろうか。『画図百鬼夜行』の絵解きも奥深いが、京極夏彦の描く人物もかなり、興味深い。妖怪シリーズには欠かせないあの人の登場も、ファンにとっては嬉しい。次作の発表が楽しみだ。
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予想以上のおもしろさ
2001/12/09 16:21
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:南亭骨怠 - この投稿者のレビュー一覧を見る
京極夏彦の新シリーズ。妖怪本である。しかしながら新シリーズである。
この本は,四つの短編から構成されている。一話目を読み,まぁこんなもんかと思い,二話目を読み,引きつけられ,三話目では止まらなくなってしまう。
そして,四話目にはあの黒衣の男も登場!。四話目だけが少々趣が違う感じだが,これは,四話目のみが書き下ろしのためか…
京極ファンなら絶対読まねばならぬ。京極夏彦を読んだことのない人も,この本から入っても良いかもしれない。妖怪の蘊蓄から日本人論,ハチャメチャまで,京極夏彦の魅力を一通り実感できる。
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鳥山石燕の妖怪画の奥深さ
2001/12/05 01:04
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:十夜 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『例えばここに悪漢がいて、僕の首に刃物を突きつけていたとしても』(P111)……なんて言っておきながら、沼上さんが同じ立場に立たされたときには薄情にも逃げている多々良センセイ。沼上さんには悪いけれど、傍目から見ている分には愉快な人です。
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在野の妖怪研究家——のべつまくなし妖怪のことを考えている多々良先生が、程度の差こそあれ同好の士の沼上さんをさんざん振り回し、彼がいくら肚を立てようとなんのその。行き当たりばったりの貧乏旅を繰り返しては、あげく怪事件にまきこまれ、事件そっちのけで「妖怪だよォ!」とセンセイがうるさく騒いでいるうちに解決・真相の方が向こうからやってくる——概ねそういう話?(^-^;) 妖怪シリーズに連なる作品の共通項として、ここでもやはり鳥山石燕の妖怪画がモチーフになっています。それも絵解き中心。
そこに謎があるといってもたやすく書けるわけでもないだろうに、妖怪のことをほとんど知らなくても、しっかり読ませてくれます。奥が深くて面白い!
本編を読んでいるなら、こちらもおすすめです。
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新しい趣向の推理本です。荒俣宏かなあ、配役としては。
2002/04/20 14:13
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:torichan - この投稿者のレビュー一覧を見る
新キャラクター「多々良先生」が大活躍する4話の続き物(それぞれでお話は完結しますが)です。「事件に関係ありそうな、妖怪の絵解き謎解きをしてたら、それが犯人のことと一致しちゃって、犯人が白状してしまう」というこれまでにない面白い趣向になっています。多々良先生は妖怪好きで、妖怪の話ばっかりしてたら、「恐れ入りました」と犯人が自白しちゃうのです。面白いです。最後は、なんと拝み屋「京極堂」の登場です。ううむ、安易にキャラを混ぜて登場させてしまうと、今後の自由な展開に支障が出るのでは、と愛読者としては余計な心配をしたりして。例によって「なんでこの人の本はこんなに異様に分厚いんだ」という本ですが、2,3日で読めちゃいます。やたら詳しい妖怪の解説も面白いですし。お薦めです。
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なんたってバカバカバカで始まる小説なんて、滅多にお目にかかれるものじゃあない。どう纏めるかと思っていたら、なんとか上手くいくんだなあ、これが
2004/12/02 20:52
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
《妖怪と聞いただけで舞い上がってしまう研究家の多々良勝五郎大先生。いやいやながら伝説蒐集旅行に付き合う沼上蓮次。二人の馬鹿コンビが出会う妖しい事件の数々》
本を開くと、罵声が飛び込んでくる。ここらの噴飯ものの感じは、読んでもらうしかないが、「バカ、バカ」の連呼で小説が始まるというのは前代未聞ではないだろうか。さすが京極夏彦。思わず唸ってしまった。このシリーズ、これほど破天荒だっただろうか。
時代は敗戦まもない昭和25年。戦前の柳田國男の講演会場で、そこに入ることの出来なかった多々良勝五郎と沼上蓮次は、それ以来の腐れ縁。その時の秩父旅行で誓った伝説蒐集旅行、二人が向かったのは山梨県の山奥。多々良の抜群の方向感覚、しかしそれは目的地を闇雲に直線で目指すという滅茶苦茶なものだった。
彼らが最初に出会ったのは、山奥の夜の沼で聞こえた「か、カッパかっ。どうして」という叫び声。その一言に舞い上がった多々良先生は、見ず知らずの家に一夜の宿を請うが、その屋の主こそ近在一帯に有名なお化け愛好老人で資産家の村木作左衛門だった「岸涯小僧」。諏訪大社の田遊神事を見終った二人が向かった塩尻。結局善光寺まで向かい、雪の山中で迷ってしまう。やっとみつけたのは、人の気配こそあるものの、住民の姿が見えない不思議な村だった。唯一彷徨う影が発する「タ、オォカ、イ、セ」の声の意味は「泥田坊」。
田舎の旅館で将棋を指すことに嫌気が差した二人。彼らが出会ったのは村の男たちの不審な動きと、賭け事で決して負けないと言う座頭だった「手の目」。民話の宝庫出羽で出会った木乃伊、それが偽物の疑いがあると捜査に乗り出した警察に協力して「古庫裏婆」。
京極の博覧強記ぶりは相変わらずだが、コンビの頓珍漢ぶりが何時になくいい。一体、どうやって纏めて行くのかと思う不思議な事件は、ともかくけりが付くのだから文句はない。しかも、その解決たるや迷コンビの勘違いと、恐るべき洞察力のなんとも言えない二重性を秘めている。最後の作品では別シリーズの古本屋京極堂の中禅寺まで登場する。笑いに包まれた怪作。
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ああ、妖怪…(笑)
2002/07/28 13:00
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:marikun - この投稿者のレビュー一覧を見る
妖怪馬鹿炸裂(笑)!
今回「も」京極堂シリーズ、サブストーリーです。4編からなる小説版「妖怪馬鹿」なのです(笑)。
確かに常に妖怪の事だけを考えている、多々良センセイと行動を共にしていたら、「その時、俺は怒って
いた。」になるでしょうね…。妖怪潭を求めて全国を旅(というより放浪)する多々良センセイと沼上
さんが、これまた見事に行く先々で事件に巻き込まれ、それを見事に解決する(?)、かなり「バカミス」
度数の高い作品なのですが、決してこういうの嫌いではありません(*^ ^*) バカミスとは言っても、
さすがの京極作品、伏線が丁寧に貼られていて、「それじゃあしょうがないよな」という気にさせられる
のです(笑)。書き下ろしの「古庫裏婆」では、多々良センセイと「黒衣の男」が遭遇するサービスぶり
には、思わずにんまりです。ところでそろそろ本編の「隠摩羅鬼」が、読みたいのですが…(笑)。最近の
作品を見ていると、まさかシリアスが書けなくなってしまった…、なんてことはないですよね?
京極センセイ(笑)!
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ちょっと退屈
2008/01/08 23:55
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あん - この投稿者のレビュー一覧を見る
んー、他の京極シリーズからすると退屈な1冊。
「古庫裏婆」最後の“ヒネリ”が効いているので、退屈なだけでは終わりませんが。
多々良先生ってこんないい加減な人だったの!?とまずはびっくり。沼上さんの心中察して余りあります。
関係ないけれど、ダイエットしたくなりますね。
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妖怪好き好きパワーの原点!例のあの人もゲスト出演で〜す。
2001/12/24 14:33
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:sayu - この投稿者のレビュー一覧を見る
妖怪好き好きパワー炸裂の多々良センセイと、それに振り回されるフリをしながら、やはり伝説大好き男の俺。自称馬鹿2人組が訪れる各地では、妖怪にまつわる(?)怪事件が…。 特に第4話『古里裏婆』は、おなじみの「黒衣のあの人」がゲスト出演の秀逸作。少なくとも3話目までは、お馬鹿な珍道中だったはずが「あの人」の出現で、舞台の色が一変したのには驚き。京極さんが原点に帰ってきたようで、ホッとする一作です。