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うつくしい子ども(文春文庫)

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  • みんなの評価 5つ星のうち 3.9 431件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2001.12
  • 出版社: 文芸春秋
  • レーベル: 文春文庫
  • サイズ:16cm/285p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-16-717405-7
文庫

紙の本

うつくしい子ども (文春文庫)

著者 石田 衣良 (著)

うつくしい子ども (文春文庫)

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うつくしい子ども

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うつくしい子ども

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みんなのレビュー431件

みんなの評価3.9

評価内訳

紙の本

すごい本に出会ってしまいました

2003/04/11 08:53

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:和音 - この投稿者のレビュー一覧を見る

読み始めて思った事。これは、すごい本に出会ってしまったと… 舞台はニュータウン、そして9才の少女の殺人事件が発生。そして犯人は…弟だった。ごくごく普通の家庭なのに。

一生、殺人事件を起こした少年Aの兄として生きていかなければならなくなったぼく。弟が、なぜそのような事件を起こしたのか? その心を知りたくて兄は、事件について調査するのです。

これがフィクションと分かっていても、実際におきた神戸での事件とを結びつけて考えてしまいがちです。当時もマスコミが大騒ぎで行き過ぎる報道や加害者側の家族の人権などもなかったのでしょう。この本を読んで様々な事件の当事者、加害者側、被害者側の事について色々思うようになりました。

少年Aの兄として、いじめられても強く生きるぼく。自分の事よりも 自分の友達がいじめの標的となってしまう事へのくやしさ。歯向かえないくやしさ。色々な事が 伝わってきました。このような終わり方でいいのだろうか?ぼくは本当に納得していたのだろうか? お人好しすぎる気がしてしまうのですが… 
でも、とても心に残る本でした。

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紙の本

アンサーノベルはgoogleで6件(04/10/8)

2004/10/08 22:44

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:青木レフ - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は「酒鬼薔薇」事件に対するアンサーノベル。
1.事件の関連者に対して本書自体が「マスコミの暴力」として働くのでないか。
2.事件を物語(虚構)に回収してしまっていいのか。
以上の事を思わないでもないが、ガッツのある書き手として評価する。上記の二点の批判は作者の誠実さで拮抗できると信じて書いたのだろうから。
主人公の揺れない鈍いような心が逆に読んでてドキドキした。
(上遠野浩平が「海賊島事件」でオサマ・ビン・ラディンのいるアフガンにアメリカが侵略した事に対するアンサーノベルを書いていて、これもガッツがある)

(放射byガイガーカウンタンカ)

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紙の本

オトナの階段上る、キミはまだ?

2004/11/09 00:24

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:海の王子さま - この投稿者のレビュー一覧を見る

タイトルは「うつくしい子ども」です。そういえば、「みにくいアヒルの子」という童話がありました。主人公のあだ名はジャガ。妹や弟に比べたらぜんぜん美しくないジャガがどうやって美しくなっていくのか。その過程が、階段を一段一段上るように描かれていました。そこがよかった。石田衣良がますます好きになれた一冊です。

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紙の本

紙一重への理解者

2003/07/17 00:33

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:紅桜 - この投稿者のレビュー一覧を見る

時期としてはまったくの偶然、私がこの本を読んでいる途中で、九州で4歳の男の子を12歳の少年が殺害するという事件が起きた。作中の犯人は13の少年である。どうしても現実とてらし合わせ気味で読んでしまった。

殺人事件を考えるとき、殺人を犯した犯人が肉親だったら一体自分はどのような行動をとるだろか。
作中の主人公は殺人犯である13歳の少年Aの兄。

彼は、殺人者としておそらく誰からも理解されていないだろう弟の理解者になろうと、人々のやり場のない怒りの捌け口になりつつも奔放する。
どんなものが弟に影響を与えたのだろう、
いつから弟の心がわからなくなってしまったのだろう、
どんなものに触れてどんな事を考えていたのだろう、
どのようにして弟は殺人に至ったんだろう。
弟が社会的にも人々を傷つけてしまった事を自覚しつつ、その上で必死に弟の理解者になろうとする。

殺人者というアウトサイダーな存在を理解しようとする存在。
理解者というのは、人が生きていく上で必要とするもののひとつなのではないかと思う。人は孤独だとしりつつも、どこかに自分の理解者を求めている。
犯罪を犯してしまった少年Aに必要なもの、それは理解者だったのではないだろうか。
被害者と加害者と考えると、加害者は罪を問われて当然だろう。
しかしだからと言って、加害者は一体なんなのだろうかと考えると、それは紙一重の存在なのではないだろうか。
それは時として紙一重の隣人であり、
それは時として紙一重の友達であり、
それは時として紙一重の肉親であり、
それは時として紙一重の自分である。

そんなことに気付いた瞬間、人は誰かの理解者になれるんじゃないかと思う。遠くて脆い紙一重を超えてしまった弟を理解しようとする主人公は、明日の自分の姿かもしれないと感じるのは私だけではないだろう。
低年齢の快楽殺人のニュースを聞くのを避けられない昨今、人を理解することについての新しい視点がみつかるかもしれない一冊だと思う。
決して加害者を保護しろというのではないが、自分とは違う誰かを理解する存在の大切さを認識する点でもよい一冊だと思う。

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紙の本

直木賞をとった作品『4TEEN』で、著者がどれほど変貌したかはわからない。でも、この作品を見る限りは、まだONEOFTHEMでしかあないね。たしかに子供の犯罪が中心にあるけれど

2003/09/07 17:35

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

何故だか知らないけれど、最近、石田衣良の名前を良く見る、って思っていたらあっという間に直木賞を取って、人気作家になってしまった。本当かなあ、そんなに凄かったかなあ、と私は素直に首をひねる。確かに、14、5歳の少年たちの犯罪というか、彼らが引き起こす事件を描くことが多い。でも、そこまで新鮮だったかな、と思う。そういう私の石田観を作ったのがこの作品。

舞台となる東野市夢見山中学校の校舎は、ガラスとコンクリートの要塞を思わせる近代建築。子どもたちは長さ100メートル以上の専用エレベーターで登校する。神戸あたりには、こんな学校が存在するのだろうか。ここだけで、もうリアリティを感じなくなってしまう。校舎を中心に五つの学舎を配し、各々が独自の規律を持つ。そこで噂される「夜の王子」。この間NHKで放送された「ハリーポッターの故郷」で、イギリスの学校の各寮が対抗しながら勉学に励む生活が映されていたけれど、あれに近い。ただし、夢見山中学には寮はない。

主人公の三村は、顔があばただから「ジャガ」というあだ名。弟のカズシと妹のミズハは誰もが認める美形で、二人とも一時はCMなどに出ていて、特に妹は今でも現役のタレントで、この町では有名人。母親は、完全にステージママ化している。弟は少し前にタレント活動から離脱状態。

近くの小学校の九歳になる少女が、失踪した。彼女は、ミズハの同級生。ニュータウンに降って湧いたような猟奇的事件。植物が好きで、学校に隣接する奥ノ山森林に入っては一人研究を重ねるジャガ。そこで発見されたガラス瓶破片の山。朝風新聞東野支局の「少年」と呼ばれる山崎の事件追及が始まるが、そこには住民の敵意が。事件に巻き込まれた三村家を巡る陰湿なイジメ。ジャガの友人で学級委員の長沢、図書委員の八柱などが事件に巻き込まれていく。事件の向こうに見える驚愕の真実。

この本は、推理的な解決が中心にない。事件に巻き込まれながら健気に生き抜こうとする少年や、事件を扱うマスコミ、そして翻弄されながら加害者となっていってしまう住民や学校の生徒たちを描くことが全てである。神戸の中学校の事件を彷彿とさせながらの展開は読ませる。多分、それを連想しながら読む人が多いだろう。

ただ中盤以降で輝きを増す長沢くんや八柱さんの魅力に比べると、肝心の主人公に魅力がない。いや、後半はいいけれど、冒頭の事件での対応があまりに悪い。見栄をはり、嘘をついて責任を取ろうとしない、それについての反省は最後までない。せっかく少年が成長していく過程をしっかり書いているのに、片手落ちの感がする。

それから新聞記者の山崎を、社内のこととはいえ、周囲の人間や上司が面と向かって、「少年」と大の大人に呼ぶのはあまりに不自然。「ぼうや」ならば分るけれど、、作家の現実感覚を疑う。小さいことだけれど、こういう感覚というのは大切ではないだろうか。ただし、受賞作『4TEEN』は、これから二年後の出版。石田が化けている可能性がないわけではない。ただし、無条件で飛びつくには、この作品の印象が大きすぎる。カバー画は文庫化されて圧倒的に良くなっている。

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紙の本

誠実な秀作

2004/02/25 13:38

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:KENSEI - この投稿者のレビュー一覧を見る

「池袋ウエストゲートパーク」がハードボイルドの快作だとすると、この小説は少年事件を扱ったミステリとして、前例がないほどストレートで、かつ誠実に描かれている秀作ではないだろうか。
主人公は三人兄妹の長男である。一歳下の弟が、九歳の女の子を猟奇的に殺してしまい、マスコミと、いじめを相手に、立ち向かい続ける十四歳の少年である。にきび面だからあだ名は〈ジャガ〉。趣味は植物の観察。ジャガは妹の一言から考え始めるる。なぜ弟は人を殺してしまったのだろう。それが最悪の行いでも、誰かがわかってあげる必要があるのではないか。事件背景を自分なりに調べ出すジャガ。
いじめは日ごとにエスカレートする。人権とはなんだろう。正義とはなんだろう。少年事件についても、単純な思考を改めさせられる作品だ。
特筆すべきなのは、加害者でもなく、両親でもなく、加害者側の家族、しかも歳の近い兄が殺人者である弟を理解していく過程を描いたことだろう。ジャガが一歩一歩、考え、感じ、戦っていく姿がすばらしい。数少ない味方してくれるクラスメイトとの友情も、石田衣良風に描かれ、実に鮮やかだ。
真相を知っても最後の最後まで発揮されるジャガの優しさ。タイトルの「うつくしい子ども」とは、作中でジャガの母親が容姿の整った弟と妹をほめた言葉である。しかし「うつくしい子ども」はおそらく〈ジャガ〉へ、作者が捧げた言葉ではないだろうか。
ミステリとしてよくできている。さらにそれだけではなく、少年を書いた小説として、非常に優れた作品だ。
けなげで、せつなくて、さわやか。そんな小説を読みたい人におすすめの一冊である。

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紙の本

複雑な読後感

2004/12/21 21:56

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:magnoria - この投稿者のレビュー一覧を見る

幼い少女を殺した弟。
その背景を探るべく、フィールドワークを開始した少年・ジャガの成長物語。

酒鬼薔薇事件をモチーフに取られているが、むしろそれは忘れて読んだほうが純粋に物語の美しさが楽しめる。自然の描写、まっすぐに成長していくジャガの精神…物語として読めば、思春期のこども特有の「モノの見方」を思い出し切なくなる。
ただこれを酒鬼薔薇事件と絡めて考えてしまうと、納得いかない部分が多々ある。現実はそんなに美しいものではないのではないか、と思うのだ。
被害者や、被害者の家族に関する描写が極端に少ない。それはもちろん意識的にそのように作られたのであろう。そして様々な描き方があるのは小説として当然のことだ。しかし、あまりにも物語は淡々と進む。ところどころ、例えばジャガと被害者の母親が話すシーン…そんなちょっとした部分で、ふとこの作品が「つくりもの」であることが際立ってしまう。これはあくまでも小説…しかし、事件に関与した人物はこれをどのように受け取るのだろうと考えたとき、複雑な気持ちにならずにはいられない。

実際の事件同様、内容はセンセーショナルで衝撃的だ。しかし、あまりにも綺麗にまとまりすぎている。物語としては非常に良い出来。

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紙の本

あの事件によく似た、だけど優しい子どもたちのオハナシ

2002/03/06 04:54

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:菅野 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 物語の中での事件の設定は、あの数年前に神戸で起きた幼児の首をノコギリで切って自分が通う中学校の校門の門柱に掲げた事件によく似ている。しかし、主人公はあの少年をモデルにしているわけではなく、年齢の近い兄である。
 物語の中でも事件は唐突に起こり、犯人(触法少年)もすぐに補導され、事件としては一応の解決となる。では、主人公である兄は何を探り、どんな謎を解くのかというと、弟が殺人を犯してしまった動機を見つけ出すことだった。
 この物語の中では、報道被害や少年法問題、加害者の家族へのリンチなどと絡めつつ、快楽殺人と見られていた弟の殺人の動機を見つけ出す過程を描いている。トリックや叙述で読者を翻弄するわけではなく、読者が謎解きをするというのがミステリであるならこの物語はミステリではない。だが、たとえミステリではないにしろ、面白いのだから定型にこだわる必要はない。

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紙の本

少年犯罪の親たちを愚弄している

2004/07/10 08:57

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:13オミ - この投稿者のレビュー一覧を見る


 弟の女児殺害の理由を兄にフィールドワークをさせて特定していく。兄の成長の物語としては抜きん出ている。また、扱った題材も少年の快楽殺人でありセンセーショナルだ。

 第1章は全くいらない。なかなか事件に到達しないからねえ。登場人物の紹介だったのかもしれないが、冗長で読んでて飽きた。

 このミステリーは女児殺害の理由はなんなのだろうかという謎で読者を引っ張っていく。しかし、その理由がお粗末。第三者の介入を示唆するあたりから興味を失った。いかな子どもであろうとそう簡単に洗脳はされない。ましてや中学生に。国立中だかなんだか知らないが、学校も手が出せない生徒の自治組織の存在からして夢のような話だ。

 警察署長が加害者の親として自ら命を絶つという筋書きも世の少年犯罪の加害者・被害者の親たちを愚弄している。少年の心の闇を深く追うという真摯な姿勢が著者には足りない。読めば読むほどに腹立たしくなった。アーノルドシュワルツネッガーの映画「プレデター」かと思った。

 世の中を震撼させる少年の重大殺人が関心事になっている現在において、ミステリーとして表面をなぞるのはタブーだ。もっと研究して書いてほしい。

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2004/09/25 02:44

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2004/09/22 01:51

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2004/09/28 11:54

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2004/09/28 08:57

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2004/10/01 02:30

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2006/10/19 18:03

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