紙の本
想像してみてください
2002/06/19 23:47
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投稿者:t.t - この投稿者のレビュー一覧を見る
色々な著名人が「非戦」をキーワードにエッセイを書いている。
私は「想像してください」と語るGLAYのTAKUROさんに感銘しました。
アメリカでは当時、ジョンレノンの「イマジン」を流すことを禁止したそうだ。
アメリカでは戦争を「想像するな」と言ってしまった。
想像してはいけない恐ろしいことだから。
みなさん、想像してください。
誰もがきっと「非戦」を望むはずです。
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正義とは何かと考える
2002/01/17 01:52
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投稿者:kosaka - この投稿者のレビュー一覧を見る
2001/9/11のテロとその後の戦争にまつわるアンソロジー。本書のテーマは、「人を殺さない」、「自分の利益のために生き物を殺さない」、「子供たちの生きる権利を奪わない」である。様々業界の人々による主張やエッセイによって「非戦」が綴られている。
前述のテーマは、一見当たり前のように思える内容であるが、9/11のテロとその後の戦争においてはこのテーマに反する事ばかりが現実に行われている。テロが起こった背景についても述べられている。しかし、それよりもこのような暴力の連鎖をどうすれば止められるのかと言うことに対する考察が主眼となっている。本書はこのように考えるヒントや仕組みを知るという事の手助けとなる書物である。
また、本書にもあるように今回のテロはアメリカなどによるグローバリズムや経済至上主義に対するブローバックであるという主張もある。中東での紛争やテロは宗教や民族紛争に基づいていると考えがちであるが、先進国に対するブローバックであるとするなら、事の仕組みはもっと単純化される。このような負の連鎖を断ち切る努力と、正義とは何かを個人が考えそれに則った行動が大切である。
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9.11後の「アンソロジー」
2002/05/26 18:27
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投稿者:オリオン - この投稿者のレビュー一覧を見る
倫理を語るのは言葉だから、自然であれ死者であれ未生の者であれ、物言わぬものを前にして倫理を語る言葉はない。言葉が途絶したところで、人はいかにして倫理を、つまり希望を語ればよいのか。言葉の無力にたじろいたり憤るのではなく、無力な言葉に未来を託すしかない生の実相の上に、事実を透視する想像力と祈りをつむぎだすしかないだろう。私は本書を、9.11後にかろうじて成り立つアンソロジー(詩歌集)の試みとして読んだ。
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無責任!
2002/01/07 11:46
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投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ほんと、文化人気取りの連中は遊び感覚で非戦なんて叫ぶのが好きだわね。誰も戦争が答だなんて考えていない。んなら「テロを容認することが答なのか」と言いたい。
「テロの原因となる貧困の撲滅を」なんて出来もしないことを「美しい目標」に設定する事自体に無理がある。それなら坂本龍一に言いたい。「己の所得の80%以上を貧困救済のために喜捨せよ!」そんなことする気もないだろう。「僕個人では出来なくても政府なら出来るはず」とでも言いたいのか? 政府のカネは税金であり、政府のカネではない。私なら世界の貧困撲滅なんてくだらないことに税金使うのだったら「減税してくれ」と言うだろう。アメリカに文句いって悦にいるそのスタイルは、政府に文句いって悦に入っていた「学生運動あがり」の坂本そのものだ。
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2002/02/18
2002/02/20 22:16
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投稿者:日経ビジネス - この投稿者のレビュー一覧を見る
2001年9月11日、米国で起きた同時多発テロは世界を震撼させた。ブッシュ政権はいち早く報復攻撃を開始したが、テロの芽が根絶やしになるどころか、イスラエルでは、連日の自爆テロと当局による報復という暴力の連鎖が加速するばかりだ。
本書は、こうした「正義のための暴力」を容認する米国の論理に警告を発する人々の論考集である。あまりにむごたらしい戦争の現場を知っている人たちの言葉は、甘い理想論を寄せつけない説得力を持っている。
「いかに難しくとも、私たちのだれかが自制を唱えなければならない」
米国による報復攻撃に、ただ1人反対した米下院議員、バーバラ・リー氏の演説が印象に残る。メディアの伝えない「9・11」が見えてくる1冊だ。
Copyright (c)1998-2001 Nikkei Business Publications, Inc. All Rights Reserved.
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「非戦」という言葉、この本で改めてその強さを感じた。
多くのアーティストがこのようなメッセージを打ち出すことは、良いことだと思います。
多くのきっかけを作りだす書籍。
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9.11テロの報復を食い止めようとするひとつの動きがカタチになったもの。
執筆者はみな無償。買うことが
意思表明になった本。
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9・11は「書かなくてはいけない」と初めて私に強く自覚させた事件。何本ものVTRを保存し、叫べる場所を探して「NO」を叫んだ。でも一番大切なのは、絶えず感心を持って忘れないでいること。やった側もやられた側も、多大な犠牲を払って私たちに示唆したのだ、世の先を。「この『非戦』はとても重要な本だと思います。わたくしはいつも日本の平和憲法に心からの敬意を抱いてまいりました。地球全体の平和と公正のために共に力を尽くしましょう」(バーバラ・リー米国下院議員・コソボ派兵にたった一人反対票を投じた)
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買った本。
9.11直後の、いろんな人の文章が収めてある。9.11テロについてはよくわかっていなかったのだが、これを読んでようやく把握した。戦争を支持し、ブッシュを再選させてしまうアメリカ国民の感情も少しは理解できたような気がする。
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あれからどれだけの時間が流れただろうか
そして世界は何が変わったのだろうか
同じ繰り返しをしてるのではないかと思ってしまう。
少しでもいいから前に進んで欲しい。
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人間の根源には攻撃性がある。
元々、人間が創造されたとき・・・
いや人間という種が生まれたときに
本能として宿っていた攻撃性。
それが由来している。
動物みなそうであるように、
でも人間には理性がある。
恐らく他の種類の動物よりも秀でた「理性」があるはず
「非戦」・・・ このテーマに挑むには「理性」を最大限働かせることなのかもしれない。
憎しみは連鎖する。
戦争は戦争を生む。 だから戦争してはいけない。
復讐は復讐を生む。 だから復讐はしてはいけない。
理性で根源を制御する。 つまり自制しなければならない。
環境問題と共に真剣に考えていかなければならない重要な問題。
とても良い勉強になりました。
これは読むべき一冊です。
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●未読
◎「音楽は自由にする」(坂本龍一/新潮社/2009)p.221で紹介。9.11について。
《p.221【「非戦」《テロの後は、恐怖の中で必死に情報を集める毎日でした。人間、どうしても知りたくなるんです。情報を集め、状況を解釈してその意味を考えないと、次に何が起こり同行動すればいいのか分からない。どうやって生きていったらいいのかわからない。恐怖が本当に極限にまで達すると思考停止になってしまうかもしれませんが、その一歩手前の段階では、人は必死で思考するんですね。多々追えば雷が隣家に落ちたら、次はどこに雷が落ちるかという事を必死に考える。きっと、そこから科学になったり、芸術が出来たりするんだろうと思います。(中略)その中で集めた情報をEメールで交換する輪をまとめた本が◎「非戦」(坂本龍一,sustainability for peace
幻冬舎(2001-12-20)。(中略)しかし、アレだけ多くの人々が世界各地で、おなじおもいをもってすとりーとにでたのに、アメリカは結局イラクに侵攻してしまった。あのときのアメリカに対する深い失望が、現在の世界の状況につながっていると思います。》
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昨年九月十一日の同時多発テロは米国の報復宣言のもとにアフガニスタンへの空爆が行われ、年末にはタリバーンを軍事的に叩き潰した。この間、アフガニスタンでは多くの罪のない人々が犠牲となった。当初は誤爆を非難する報道もあったがやがてそうした声は多くの犠牲者の数の前に問題にもされなくなっていったのである。
テロルには報復といふ良識が無辜の民らを殺戮しゆく 休呆
この歌が示唆するように無差別殺人は米国が言う良識の名のもとに確実に実行されていったのである。米軍の使用するまさに殺人のための工夫を凝らされた兵器が紹介されるたびにいったい誰がどういう罪で殺されなければならないのか私はわからなくなっていった。この戦争で手足を失った子どもがいる。その子の人生はまだ何十年もあるのに誰がその人生を責任をもって見届けるのか。ブッシュは自らのさして長くはない政治生命のために多くの人命と数え切れない人間の人生を台無しにしたのである。ブッシュという個人の問題ではない。そうした人類に対する犯罪に荷担したのはこの報復に賛成の手を挙げた無責任な人々すべてなのではないか。我々とてその罪からは逃れられない。戦争放棄を謳った憲法を持つ日本政府は実にさりげなく自衛隊の派遣の合意を獲得してしまった。小泉政権が圧倒的国民の支持を得ているという事実から考えればあの子どものこれからの長い人生をぐちゃぐちゃの絶望の中に放り込んだ責任はともに負うべきなのではないか。もしもあなたの子どもが理不尽にその手足をもぎとられたなら…と置き換えて考えてほしい。
しかし、微かな実に微かな希望はある。満場一致で米国下院がこの報復を決議しようとしたときただ一人反対した人物がいた。バーバラ・リーという議員だ。今、この戦争を否とする勢力は米国の議会の中ではたったの一でしかない。日本の国内ではどうなのだろうか。世論がどこで測れるのかはわからないが、無差別テロへの憎しみは語られても米国の報復を否定する意見が多数派であるようには思えない。何しろ目の前で行われた理不尽なテロに憎しみを持つことは簡単である。しかし、憎しみを新たな殺戮に転化するのではなく、その憎しみを再生産しない努力こそがいま求められているのである。私たちの問題として言い換えるならば、私たちの実践してきた平和教育がどういう実績を重ね、どういう成果を挙げているかが問われているということである。果たして子どもたちはきっぱりとこの戦争を否定するように育っているのか。これは私たち教師の平和教育に対する厳しく的確な評価である。その結果は真摯に受け止めなければなるまい。
それはともかく無差別テロへの報復を是とする風潮の中で勇気をもって戦争に《否》を唱えたのが本書である。監修の代表名になっている坂本龍一とはあのYMOの坂本龍一である。彼が国際政治の専門家でもなく芸能という業界人であるということは何の問題でもない。インターネットを通じて世界中から戦争を否定する意見が集まり、それをまとめたのがこの本だ。sustainability for peace(平和のための持続可能性)というのはそうした平和を希求することで意志一致した人々だということである。
だからこの本には世界中から戦争を否定���るいろんな人のメッセージが寄せられている。先述のバーバラ・リーの議会演説も入っている。坂本と同じ桜井和寿、大貫妙子、佐野元春、マドンナ、TAKUROといったミュージシャンもいる。だから芸能本の感覚で読みたければそれでもいい。アフガンで名を馳せた中村哲も書いているから。梁石日、重信メイ(重信房子の娘)なんかもいる。ガンジーやキング牧師のような故人の発言も採録されている。とにかくめいっぱい「戦争が答えではない」というメッセージを徹底的に伝えようとしている。理屈はどうでもいい。国家や民族や宗教といった大義があったとしても殺人はやっぱりやってはいけないことなのだ。そういうことに徹底した実にわかりやすい本だ。平和・反戦の原点がここにあると思う。
★★★★
戦争の歴史ばかりが平和教育じゃない。いま起きている戦争こそが平和教育の教材だし、いまどういう選択ができるかが平和教育の目的なのだ。十年一日の無味無臭の平和教育をやってきた人間は必ず読むべし…ってか。
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この本ではじめて、「足ることを知る」という言葉を知りました。今でも十分に足りているのだ、と考えて今を幸せに感じ、生きていっても良いのだと教わりました。それは、現状に甘えたり、努力しないこと、向上心を持たないこと、と同義ではありません。