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  • みんなの評価 5つ星のうち 4.1 231件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2001.12
  • 出版社: 新潮社
  • サイズ:20cm/250p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-10-450701-6

紙の本

しゃばけ (「しゃばけ」シリーズ)

著者 畠中 恵 (著)

【日本ファンタジーノベル大賞優秀賞(第13回)】江戸の大店の若だんなで身体が弱くすぐ寝込んでしまう一太郎には、手代に身を替えた犬神・白沢などが身の周りに控えている。ある夜...

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しゃばけ (「しゃばけ」シリーズ)

税込 1,650 15pt

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商品説明

【日本ファンタジーノベル大賞優秀賞(第13回)】江戸の大店の若だんなで身体が弱くすぐ寝込んでしまう一太郎には、手代に身を替えた犬神・白沢などが身の周りに控えている。ある夜、ひとり歩きをした一太郎は人殺しを目撃して…。日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

畠中 恵

略歴
〈畠中恵〉1959年高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学ビジュアルデザインコース・イラスト科卒業。漫画家デビューの後、作家を目指す。

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みんなのレビュー231件

みんなの評価4.1

評価内訳

紙の本

己の欲望と戦って…

2003/12/08 08:38

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:紫月 - この投稿者のレビュー一覧を見る

第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作品です。

廻船問屋、長崎屋の若旦那は生まれたときからとても体が弱く、大切に大切に育てられてきた箱入り息子。近所の幼友達、栄吉の家へ行くにも渋い顔をされるくらい、過保護に育てられています。
そんな若旦那ですが、なぜか幼い頃から人に在らざるものの姿を見ることが出来、小さな頃から鳴家(やなり)やその他の妖を話し相手や遊び相手に、本性は大妖である二人の手代を兄やのように慕って育ちました。

そんな若旦那が、あろうことか血なまぐさい事件に巻き込まれてしまいます。若旦那を大事に思う手代たちは屋敷に引きこもり、事件が通り過ぎるのを待つようにと訴えますが、どうやら若旦那自身が事件の中心であるらしいことが判明します。

己のために幼馴染の栄吉が怪我を負い、その他何人もの人々が犠牲になったことを考えた結果、若旦那は命を懸けて戦いに臨むことを決意します。

——自分を哀れみ、それに溺れることだけはしたくない。
——強くなりたい。たとえ心地よくないことでも、受け止めるだけの強さを身につけたい。

『しゃばけ』とは『娑婆気』と書き、俗世間における、名誉・利得などの様々な欲望にとらわれる心のことだそうです。
己の中の欲望に目がくらみ、何もかもを見失ってしまうか、若旦那のように前を向いて生きる力と変えるのか、心の持ちようによって大きく道は別れます。

本書は若旦那と妖たちの心温まるファンタジーです。困難に敢然と立ち向かい、若旦那が成長していく姿がほのぼのと心を暖めてくれます。

続編に、若旦那と妖たちが事件を解決していく短編集、『ぬしさまへ』があります。どちらから読んでも楽しめますが、『しゃばけ』には若旦那の生い立ち、幼馴染の栄吉や兄である松太郎について丁寧に書き込まれていますので、こちらから読んだほうが良いかもしれません。

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紙の本

これでもディティクティブヒーロー?

2004/01/16 02:47

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:polton - この投稿者のレビュー一覧を見る

こんな主人公で良いのでしょうか?
と、思わせる程ひ弱と言うか病弱主人公。
まあ、あっちの世界に、
子供の頃から親しんでいる所為では無いでしょうが。
アヤカシ達を手足にしてのチェアディティクティブ。
新しいスタイルと云えないことも無いです。
でも、時代背景や、江戸風景の描写などチョット足りない。
都筑先生の砂絵シリーズまでとは云わないが、
もう少し書いてくれると、より鮮明な映像が浮かびます。
コミカルさや人物描写は、もう充分なほどですし、
心情の追いかけ方とかストーリーの仕掛けとか非常に良いです。
あとは場面のつなぎを少し考えたら非常に良い物になるでしょう。

特殊な存在の主人公がその真実を知るまでを、
中々楽しく書いた推理物。
一読の価値在りです。

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紙の本

「水戸黄門」ご一行だって一番偉いのは守られてるはずのご老公様、いわんや「しゃばけ」においては?

2005/04/12 23:34

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:らせん - この投稿者のレビュー一覧を見る

1.廻船問屋と薬種問屋の大店「長崎屋」の若旦那一太郎は、当年17歳。
2.一太郎は生来病弱で、床から長く離れた試しがない。
3.両親は大事な一粒種の一太郎を溺愛しており、世間では大甘と大評判。
4.一太郎には幼少時から彼に仕える、2人の手代がいる。
5.実はそれは手代に身を替えた、妖怪の犬神と白沢である。
6.一太郎の周りには、他にも家鳴という小鬼や屏風覗きなど様々な妖怪がいるらしい。
そんな深窓の若旦那が、ひょんなことから江戸市中を騒がす、謎の連続殺人事件の目撃者になったから大変。心優しい若旦那と妖怪達は否応なく事件の解決に乗り出すことになる、愉快な愉快な時代小説です。
親が金持ちだから病弱でも路頭に迷うことのない、存在そのものがかなり“嫌み”な一太郎ですが、春風駘蕩を絵に描いたようなお人で、正岡子規じゃないですが“病牀六尺”の世界で半生を過ごしてる割に、世間が良く見えていて、人柄も練れている。これで身体が丈夫ならば……は本人が一番良く感じているだろうに、それは言ってはならない繰り言と、我が身を笑い飛ばせる強さも持っている良い若者なのです。こういう人物には他人(ひと)が寄ってくるのが当たり前で、その上、一太郎には人ならぬ妖しの類までが寄ってきて、彼を盛り立ててくれます。この妖し達も、愛玩動物のように可愛い小鬼から、後見人の犬神白沢に狂言回し的役のものまで、ひと通り揃っていて実に魅力的です。さて、こうしたキャラクターの個性が光る冴えの一方で、物語り本筋の殺人事件ですが、妖し絡みでしかもそれが、一太郎自身の出自にも関わることであった、その背景を折り込む為もあってか、ちょっと人死に過ぎ?と思える大味な展開になったのが残念です。ついでに手代の二人が妖しの本領を発揮して活躍する見せ場が薄いのも残念。せっかくキャラクターが立ってるのにもったいなく感じましたが、実は本作はこの後続編が出てシリーズ化しています。お楽しみは次作に、と言うことですかね? あと余談ですが、本作を読んで、私は“時代小説の王道”池波正太郎さんの『剣客商売(8)狂乱』の中の一編「狐雨」を思い出しました。アレも妖しと人間の不思議な縁が語られた楽しい話ですよね。本作には「こんなん時代小説と言えるか」と、時代小説愛好家の手厳しいダメ出しの声もあるやもしれませんが、私は池波さんの例もあるように、こういうのも有りだと思います。灯りを落とせば漆黒の闇が外にあった江戸の時代は、妖しが手代になってるファンタジー世界と存外相性がいいようです。時代小説の可能性と裾野を広げる快作として、私は評価したいですね。

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紙の本

妖(あやかし)

2005/12/16 10:08

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:つな - この投稿者のレビュー一覧を見る

 江戸十組の株を持つ、廻船問屋の大店である、長崎屋の一人息子、一太郎には、身体が弱く、両親に溺愛されているという他に、ちょっと人とは違う所があった。
 それは、妖(あやかし)の者達が見えるということ。五つのときから、祖父につけられて一緒にいる、佐助、仁吉も、実は犬神と、白沢(はくたく)という妖の者。
 一太郎は極端に身体が弱く、何度も死にかけた身なものだから、「薬種問屋・長崎屋」を任され、「若だんな」と呼ばれるようになっても、いつも周りの者に気遣われてばかり。そもそも、長崎屋が「薬種問屋」を始めたのも、身体の弱い彼のために薬種を方々から集めている間に、商いが大きくなって一本立ちさせたという経緯がある。齢十七では真実店を切り回せるわけもなく、一太郎はほんの形だけの「若だんな」である。そんな自分を不甲斐なく思うのだけれど、人一倍弱い身体はやはり如何ともし難いもの。
 冒頭は、そんな一太郎が独り夜歩きをする場面。彼が供の者も連れず、夜歩きするのは初めてのこと。また、よりにもよってこの夜歩きの際に、人殺しと行き会ってしまう。付喪神・鈴彦姫のお陰でこの危機を何とか逃れ、無事に店へと帰りつくが、一太郎にはこの夜歩きの理由を、周囲の人間に語ることの出来ない理由があった。この理由については徐々に明かされるのだけれど、これは自分の弱い身体、周囲への気兼ねとも無縁ではない。この後、一太郎が行き会った事件を皮切りとし、江戸の町には人殺しが相次ぐ。
 少々軽いかなぁと思う場面もあれど、愛らしい子鬼の鳴家(やなり)、少々色っぽい屏風のぞきなどが、とても魅力的。この「しゃばけ」は、第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞したとのことで、江戸捕り物帖を期待する人にお勧めすることは出来ないけれど、江戸ものファンタジーとして、好感を持つ。
 一太郎の幼馴染、表長屋の菓子屋の跡継ぎ、栄吉との会話もいい。十七ともなれば、自分の置かれている立場をきちんと把握しているもの。どうにもお菓子作りが上手くならない、一人息子の栄吉の立場も辛いのだけれど、「現し世はきびしい」し、「世の中、願ってもどうにもかなわない事はあるもんだ」。
 とはいえそんな中、一太郎も敵と対峙することで一回り成長し、御付の二人の妖からも、大人扱いされるようになるし、栄吉もまた自分のペースで成長する。
 菓子屋の命である、美味しい餡を作ることが出来るようになるのは、今しばらくの時が必要になるかもしれないけれど・・。

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紙の本

優しく易しいほのぼのストーリー

2004/05/20 00:09

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:YASU - この投稿者のレビュー一覧を見る

「百鬼夜行」か、はたまた「薬屋探偵妖綺談」、ミイラの話もどこかで読んだことがある様な覚えもあるし、感覚的には「ぼんくら」か? それでも一気に読めたのは、ひとえに若旦那のほんわりとした雰囲気がとても優しく疲れを癒してくれたから。これといったおどろおどろしさも無く、最初から最後まで気持ち良く読めた。こんな風に周り中に大切にされたなら……などと言ったら、きっと若旦那に苦笑されることだろうが、やっぱり世俗の身には何だか非常に羨ましい。とにもかくにも、ほんわかした気持ちを味わいたいなら、お薦めの一品。

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紙の本

魅力的な登場人物たち

2002/06/17 13:40

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オオトリさま - この投稿者のレビュー一覧を見る

主人公の若だんな一太郎は17歳。一粒種で両親から溺愛されているが病弱ですぐ寝込んでしまう。そんな一太郎のお守りに、手代に身を化けた犬神・白沢、屏風のぞきや小鬼らの妖怪がいる。不思議な事に妖怪は一太郎以外には見えない。
妖怪たちはもちろん、菓子屋の跡取なのに菓子作りが下手な幼馴染の少年とか死んだ祖母など魅力的な登場人物がたくさん登場します。
日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作だそうですが、ファンタジーというより江戸妖怪探偵物として面白い。

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紙の本

佳作ではある。

2004/11/01 20:06

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 佳作ではある。しかし、ファンタジーノベル大賞ではなく優秀賞だったのは、解らなくもない。物足りなさがある。続編三冊目の方が、人情の機微の表現など、より内容が深まっているように思う。三冊目の方を先に読んで、一冊目も読んでみたのだが。
 病弱な大店の若だんなによる、殺人事件の謎解き物語である。妖怪変化の物語だが、明るく面白い。脇役として登場するも。妖怪変化多彩。二作目も読んでみよう。

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紙の本

鳴家かわいい!

2004/10/27 07:56

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:まりも庵 - この投稿者のレビュー一覧を見る

読み始めてすぐに、頭に浮かんだのが『百鬼夜行抄』に出てくる律ちゃん。
それっきり私の頭の中では、律ちゃんが町人姿で動き回る。
って、ここに登場する若だんなは、あんまり動き回れないんですね。
体弱いから、ほんとにみんなに大切にされている。
ちょっと「疲れた」ってぼやいただけで、すっかり寝支度整えられて。
一見情けないようなんだけど、この若だんな、なかなか根性があるヤツで。
まぁ、大活躍するんだけど。
ちょっと、派手かなぁ……
もうちょっとね、こじんまりとしたストーリーであった方が、私好みなんだけど。
途中の小細工とかね、これいらないよねぇとかもあって、なかなかグッと入っていくことが出来なかったんだけど、
見越入道登場あたりからは一気に読めたかな。
ちょっと前半四苦八苦したような印象の、それでも読後感は面白かったかな。

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紙の本

箱入り息子の同居人とは?

2005/01/13 08:50

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オクヤマメグミ - この投稿者のレビュー一覧を見る

新聞の書評欄で紹介されており、病弱な若だんなが妖怪と同居している…という設定がユニークで手に取った。表紙はなんだか『日本昔話』風である。
タイトルの『しゃばけ』とは漢字で『娑婆気』と書き、俗世間における名誉・利得などのさまざまな欲望にとらわれる心のことらしい。
 物語はすでに妖怪と同居している若だんな、から始まる。
病弱な彼を守るべく頑強な妖怪の手代が脇に控え、探してみれば至るところに妖怪が潜んでいるのだ。
それについて若だんなは何の疑問も感じず、普通の家族のように暮らしている。恐ろしいという印象は全く感じられず、むしろ若だんなの身体を気遣う妖怪が微笑ましく映る。姿形はどうであれ、大切だと思う気持ちは変わらないのだ。たとえそれが人間のものでないにしても。
 「箱入り息子」「砂糖に蜜をかけたような」育て方をされた若だんなは年齢の割に幼い面もあるが、芯は強く並のことではへこたれない。そこが妖怪の心までを惹きつける若だんなの魅力なのかもしれない。
若だんなの知られざる一面、も見所です。

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紙の本

「『しゃばけ』は日本的あやかし(妖)の世界」

2002/01/09 22:15

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:櫻井秀勲 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 題名だけ見たのでは、さて「しゃばけ」とはなんのことだろう?と思う人が多いのではあるまいか。娑婆気と書いたほうがわかりがよさそうだ。「あいつはあの年して、まだしゃばっけがある」と使うが、この小説の主人公は、江戸時代の十七歳の若だんなである。この少年ともいっていい、若だんな一太郎はふつうの人間ではない。
 あやかし(妖)たちを味方につけている、なんともふしぎな薬種問屋の大店の一粒種なのだ。両親に溺愛されているが、身体が弱くて、すぐに寝込んでしまう。そんな若だんなを、なぜか二人の手代が、自分たちの身を賭して守っている。
 この奇妙な光景にいったんはまり込んでしまうと、途中で読むのをやめられなくなる。なにしろ屏風の中からも、小鬼たちが出てきて一太郎に味方するのだ。ドイツには森の妖精たちと戯れる小説が何篇もあるが、この『しゃばけ』には、日本的なあやかし、妖怪たちが続々と登場する。
 内容はある夜、街をひとり歩きしていた一太郎が、人殺しを目撃してしまう。ところが翌日聞いたところによると、どうも自分が目撃した死体の状況と大分違っている。二人の手代は心当たりがあるのだが、犯人は目撃した一太郎を襲撃してくると予想するのだが‥‥‥。
 もうこの辺まで読み進めると、読者もあやかしの一人(いや一匹というべきか?)になって、若だんなを応援したくなってくるだろう。なにしろ筆が軽妙で、かわいらしい。ユーモラスというよりは、愛嬌のあるとぼけた味わいといったほうがいいかもしれない。
 話は次第に複雑になり、連続殺人事件となって、犯人は若だんなに焦点を当てくる。その理由がまた奇想天外で、日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞をとっただけのことはある。
 この作者は漫画家の出身だという。それだからというわけではないが、活字を主としてきた作家志望者では、こんな発想は湧かないだろう。江戸時代には鬼などを戯画した大津絵が大流行した。この『しゃばけ』の表紙も大津絵を模したようにも思えるが、古くから日本人は鬼と共生してきたのだ。
 だから鬼の中には、人になりたがり屋も出てくる。この畠中恵という作者の頭の中には、人も鬼も一緒に棲みついているのではなかろうか? そうでなければ、これだけ愛情をこめて、あやかしたちを活躍させられないからだ。いまの人間共より、この作中で活躍するあやかしたちのほうが、よほど純真で魅力がある。(評論家、櫻井秀勲)

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Hit!

2001/12/24 23:42

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:mcn - この投稿者のレビュー一覧を見る

 かの「日本ファンタジーノベル」本年度優秀賞受賞作、ってえより「江戸」「モノノケ」「推理」って三題噺に惹かれて購入。茶枳尼天様の御加護も篤い廻船問屋のヒヨワな若旦那と、暖かくもうっとーしーホドに見守る「あやかし」を襲うナゾの連続殺人事件だっせアンタ! 
 主人公若旦那がまーアンタしっかりせんかあい! とどやしつけたくなるほどに病弱躯ながら、ココロ根すわってなかなかに見どころある若い衆、ってのがまず佳い。あやかし達も、強いんだか情けないんだか解らない愛らしさが堪らない。白沢(はくたく)なんか、上級お化けクセにヒトに木乃伊で殴られて昏倒してるし(笑)。まあコレが通力無限大、ってんじゃオハナシが面白くないわな。無力可憐な鈴彦姫とか若旦那膝のっかって甘えるチビ鬼な鳴家(やなり)なんか、おばかだけど可愛いったらもー。
 さらに妖物絡みの犯罪ながら、ファンタジー部分頼り過ぎず、理詰めに謎ときしてるトコがまた愉しい。更に江戸な細々基礎部分がきっちりしてて快感。コレは当たりだあ! ちょいと検索したら作者都筑御大文芸スクール生徒さんだそーで、なんか嬉しい納得。腹違い兄貴とかまだまだオハナシ広がりそーで、是非ともな続編期待。

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2005/02/03 15:29

投稿元:ブクログ

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2004/10/18 13:05

投稿元:ブクログ

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2004/10/21 00:29

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2004/11/06 01:46

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