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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2002.1
  • 出版社: 小学館
  • サイズ:20cm/470p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-09-379104-5

紙の本

緋色の時代 上

著者 船戸 与一 (著)

98年に敢行した2ヵ月間のロシア辺境取材に基づいて綴る物語。アフガン帰還兵がマフィア化し、社会秩序が液状化するロシア社会を活写することによって、現在の社会を予言する。『週...

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緋色の時代 上

税込 1,980 18pt

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商品説明

98年に敢行した2ヵ月間のロシア辺境取材に基づいて綴る物語。アフガン帰還兵がマフィア化し、社会秩序が液状化するロシア社会を活写することによって、現在の社会を予言する。『週刊ポスト』連載を単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

船戸 与一

略歴
〈船戸与一〉1944年山口県生まれ。評論、ルポルタージュ、劇画の原作などを経て、「非合法員」で作家としてデビュー。他の作品に「海燕ホテル・ブルー」「竜神町竜神十三番地」など。

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評価内訳

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紙の本

ソ連崩壊後のロシアにおけるアフガンツィたちの闘い

2001/12/31 15:21

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:格   - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ソ連からアフガン戦争に派遣され、帰還した者たちをアフガンツィと呼ぶ。そのアフガンツィ達はその過酷な経験と能力を生かし、ソ連崩壊後、ほとんどが犯罪組織に身を投じるようになる。KGBやGRU出身者も例外ではない。それは、男たちの性格だけでなく、そうでもしなければ、まともな暮らしをしていけない、というロシアの事情もある。この凄まじいまでの腐敗社会は、ほとんど事実なのだろう。ソ連崩壊とアフガン戦争の傷跡が修復され、まともな社会がいつロシアに戻って来るのか。

 冒頭の60ページは、1986年のアフガニスタンが舞台であり、ソ連から派遣された男たちのアフガンでの戦いを描く。ここで戦った男たちが、2000年ロシアのエカテリンブルクで敵、味方に分かれ新たな戦いを行う。

 表題の『緋色の時代』は、アフガニスタンの芥子を意味する。アフガーニ(アフガニスタンでソ連と戦ったアラブ人)は、それにより、資金を調達し、アメリカに爆弾を仕掛け、アフガンツィはロシアを食い散らかす。それにしても、アフガニスタン製の阿片のシェアが世界の75%を占めるとはすごい。

 ロシアにおいて、共産党が落ち目になったもののまだかなりの活動をしている、とは初めて知る。まだ完全に崩壊しきっていないのか。東ドイツなどはどうなのだろうか。

 99年から船戸が週刊誌に連載してきた物語だが、あらためて、時代の先端に立つ船戸の先見性に驚く。物語の中には、『おれたちアフガーニは、その必然に則り、唯一神アッラーのために行動を起こす。一、二年後には世界を震撼させるようなでっかいことをやってみせる』との発言もある。これはさすがに後から書き加えたか。

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紙の本

ロシアンマフィアと企業舎弟

2002/02/25 01:18

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:奥原 朝之 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 現在のロシアンマフィアのほとんどがアフガンツィと呼ばれるアフガニスタン帰還兵で構成されていることが描かれている。
 エリツィンが大統領の職を辞すことがなかなかできなかったのは、エリツィン自身が彼を支持する政商との結びつきが強すぎるためであるという噂があった。つまりエリツィンは大統領でなくなった瞬間に政商側からするとどうでも良い人間になり、ましてや彼らの秘密を知っているのだから生きていては困るので殺されるのではないか?という事である。政商とは詰るところロシアンマフィアを指していたのだろう。
 それが事実かどうかは定かではないが、エリツィンが職を辞するときに一悶着有ったのを目にすると、これらの動きは本当にマフィアが絡んでいるのかもしれないという傍証をこの作品は与えてくれる。

 ロシアは現在、外国からの投資を呼び込もうとどこの地域でも躍起になっている。このようなマフィアが蔓延る街に誰が投資をするのかという議論も有るだろう。しかしこれは大きな認識不足だ。金を持っているのは何も大企業ばかりではない。分かりやすく言うと表の世界の人間だけではないのだ。闇の勢力も巨額の投資を出来るだけの金を持っているのである。
 しかしそのような勢力が表立って取引することはない。代わりに仲介する者が必ず居る。日本を例にとれば企業舎弟あるいはフロント企業と呼ばれる会社が窓口になれば良いだけである。形態は普通の会社だが中身は闇の勢力という会社だ。

 本作品には世界の麻薬の供給量の約70%がアフガニスタン産であることが書いてある。これには驚いた。さらに驚くことには、現在ではアフガニスタンで敵対していたアフガンツィとアフガーニ(当時のソ連軍に敵対してゲリラ活動を繰り広げたアフガニスタン側の人間)がともに麻薬ビジネスで手を組んでいることである。
 本文中に、こうなったのは『歴史の必然』というセリフが出てくる。それが本当に必然であったのかを踏まえて国家としてのソビエト連邦の形成から崩壊までを俯瞰すると、共産主義のどこが駄目だったのかが理解できるような気がする。

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紙の本

ダイナミズムの欠如

2002/05/10 13:17

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:戸波 周 - この投稿者のレビュー一覧を見る

船戸与一と言えば自説の「ハードボイルド=植民地下の文学」論に愚直なまでに忠実な、そして兇暴なほどの直截さで血飛沫と硝煙の冒険小説を書きつづけてきた作家だ。
「帝国主義の断面をえぐりだす」という点で、ラテン・アメリカ、ベトナム、インディアンなど「叛アメリカ史」を生きる分子をこれでもかと言うほどに暴力のるつぼに叩きこんで渾然一体化してみせた『非合法員』から南米三部作、近年ではもっとも有名だった『砂のクロニクル』にいたるまで、その作家性はハッキリとしてる。それこそ兇暴なほどの愚直さ、直截さでそのモチーフは一貫してるのだ。それはアイヌ叛乱をあつかった時代小説、『蝦夷地別件』でもまったく一貫している。そのことを「相も変らぬワンパターン」だとする批判もあったが、当たり前のことだ、その鍛えぬかれた鋼のような「ワンパターン」こそ船戸文学のパワフルさ、兇暴さの源じゃないか。

むろん僕は、船戸文学が「帝国主義下の文学」という原理に則っているからといってその作品を「帝国主義批判」その他、安直な政治プロパガンダで解説しようなんて思わない。どうせ小説は小説じゃないか。しかし、「たかが」冒険小説だという、その「たかが」の虚構性、ウソの部分にこそ船戸文学の圧倒的な凶暴性や熱狂が宿りうるのだ。船戸文学がほとんど叙事詩のような、近代なんぞ無視したバカでかいスケールの想像力を抱えてしまっていることはよく指摘されるが、実際問題、それはコンラッドの「闇の奥」の植民地=フロンティアが人間の限界を壊してしまったあの狂気のスケールのバカでかさと同様、十九世紀の産物が二十世紀に生き残った残滓であって、少なくとも二十一世紀の今日にはほとんど死滅している(植民地的構図が、じゃない。圧倒的な凶暴性とか狂気のスケールがだ)。

そこで最新作『緋色の時代』となる。ソヴィエト崩壊、なし崩し的な市場経済のアンダーグラウンド化に、アフガン植民地戦争の生き残りたる帰還兵がマフィア化して噛んでくる。アメリカ20年代の野放図な資本主義下での犯罪社会を描いたハメット作品の構図に近いところもあり、こりゃ船戸の本領発揮ではないかという気が読む前にはあった。
しかし読後には…失望せざるをえなかった。延々とつづくマフィア間の殺戮。なるほど血飛沫だらけだ、最後にゃ自走砲だのヘリまで動員してる。だがたくさん殺しゃいいってもんじゃないだろう。船戸文学は単なるスプラッタ暴力がウリじゃない、その血飛沫と硝煙の背後にある世界の構図を直撃する「ダイナミズム」があってこそのバイオレンスだったんじゃないのか? そのダイナミズムぬきの殺戮や血飛沫はあまりに単調で眠気をもよおす。いきなりロケットランチャー撃ちゃいいってもんじゃないだろう。

もはや第三世界革命や左翼の図式が無効になったからなのか、この脱力っぷりは? そうじゃないだろう、左翼図式など抜いたところでも、ある状況を規定している社会の、世界の、そして歴史の深い「構図」そのものを見破り、直撃する視線があれば船戸文学のダイナミズムは決して死にはしない。いまのロシアに関しても、その船戸文学の鋭い視線でみぬきうる本質は、必然的に独裁を要求せざるをえないロシア民衆の恐るべきアナーキズム的傾向など、いくらでもあったはずだ。
なるほど、全編にわたって殺戮と血飛沫が展開され、「アナーキー」な状況があったかもしれない。しかしバクーニンなどのロシア・アナキストが体現したようなロシアの本質的要素としてのアナーキーのリアリティを、船戸文学のあのダイナミズムをもって抉りだしただろうか、この殺戮の群れは。それには疑問を呈せざるをえないのだ。コサックなどの歴史的な存在を描こうともしているが、それも不十分だったような気がする。
ダイナミズムの欠如。『緋色の時代』に僕がおぼえてしまった「退屈さ」は結局、それだった。

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