紙の本
年齢問わずお勧め
2002/08/19 23:48
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投稿者:しげる - この投稿者のレビュー一覧を見る
東京大学教養学部立花ゼミに集う学生による共同作品。
有名無名問わず様々な人の二十歳の頃の話。
これから大人になろうと言う若い人には、色々な意味で参考になると思う。
二十歳を過ぎてしまった人でも、自分の二十歳の頃を思い返してみたり、
今の自分と比較してみたり、色々考えさせられたりします。
様々な人々の人生の一端を垣間見る事の出来る本です。普通に生活しているとそんな機会に恵まれる事は先ず無いですよね。そう言う意味でも貴重な2冊です。
立花ゼミ秘伝・取材の極意だけでも読んでみる価値あるかも。
第二巻には“モーニング娘。”安部なつみ・飯田佳織も収録。
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面白い。?もいいけど個人的には?がお薦め。
20歳前後で将来を悩んでいる人なら、一読の価値はあると思う。
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漫画家、原爆体験者、作家や画家など、あらゆるジャンルの人間の20歳のころのお話。当時の現役東大生達によるインタビューをもとに製作されている。
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どんなにスゴイ人にも、私と同じようにもがきながら、楽しみながら、もしくは何も考えず、二十歳の時代があった。私も今まではさておき、「これから」そして「今」をどう生きるかで思いを巡らせることができた。
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20歳前後に、きちんと悩んだ人間には優しい人が多い。
真の優しさとは、とことんまで突き放すことだと思う。
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話を読んで、社会と当時の二十歳たちに大きな影響を与えていた大きな思想と一連の出来事がすべての方の過去そのもので、その影響の大きさを再認識するとともに、いろいろな意味で責任の重大さを実感しました。特に、その時その場所にいた被害者の方々のお話はリアリティーにあふれ、涙を流さずには読み続けられません。
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そのとき、松本零士が「自分があんなに貧乏しても、漫画家になれたのは、日本は文房具が安かったからだ」って答えていたことが印象に残っています。
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東大立花ゼミの学生が、著名人から学生自身の親まで、ありとあらゆる人の「二十歳のころ」についてインタビューし、書いたもの。
私はまさしく二十歳のころに読んだんですが、もう二十歳はとうに過ぎた人も、いまからなる人も、一度読んでみる価値あり。
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東大生が、有名無名の人間の「二十歳のころ」にまつわる話を取材し、その結果を担当講師の立花隆の助力のもとにまとめた対談集。ゼミのテーマは「調べて、書く」。その一環として、さまざまな人間の二十歳のころを学生自らが取材し、それをまとめて、できれば出版してしまおうというのが、このゼミの掲げる最終目標。
取材者が現役の大学生ということもあってか、本書に登場するかつての「二十歳」の人間は、平明な語り口で、自分の世界観、価値観の原点を提示する。現役の二十歳である大学生との対談を通して、今につながるその人の歴史が生き生きとみえてくる。二十歳を迎えた状況は、本当にさまざまである。戦時中で、今日一日生きることをまず考えなければならなかった人。学生運動に身を投じ、社会や国家を熱く語っていた人。それを尻目に、哲学書や小説を読み耽っていた人。またある人は、外国の捕虜交換船に乗せられていた時に。ゼミの担当者は取材のプロであり、ジャーナリストとして業績がある立花隆である。ゼミ生は彼に教わった取材のマナーから手順、文章にまとめる方法までを実践し、その顛末をも学生の手により記されている。
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戦前を生きた人の20歳はやはりみな激動だとおもった。
個人的にもっとも斬新な驚きがあったのは、曾野綾子さん。冷静で全体の事は目もくれずにひたすら自分と自分の身の回りに目を向けて、自分の能力とそれが実現できる仕事を見抜き、速い段階で小説家になることにしたのがとても印象的だった。貴賤なんていうものがほんとうにあるのかどうかはともかく彼女の見た世間には含まれていたのだということに驚き、いまの小説家の地位が高すぎるのではないかと疑問に思った。
大江健三郎さんは大筋はなにをいっているかわからないけれど、障害児を育てることになるくだりはどういう責任を負ってその道を選んだのか、理由はかいてあるけれど何の事をいっているかわからない。これはインタビュアーが立花隆であるからこねくりまわって意味がわからなくなっているのではないかと思った。
1巻はおおよそ戦争にまきこまれ、熱狂して喪失したひとと、それを外側からみて平静を装っている人の二種類に別れるかなと思った。どんなひとにも語るべき物語があって、それを見つけ出せている東大生とそうでない東大生がいたのかなぁとなんとなくわかった。
2巻のほうがたのしみ。
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感じたことは多々あるが、
生きることはどの時代においても必死な作業なのだ。
作業は文字通りに「生きる」を意味することもあれば、
時代によって「職を見つける」「幸福を追求する」というものにも変化する。
現代の若者は、その意味合いにおいては、
最大限の幸福、つまり精神充足の機会を与えられていると言える。
生かさない手はない。
●立花隆
「情的な理解。基本は共感を持って相手の心の中の状態を思いやることである。人の心の複雑さに対する十分な知識を持って、情的な想像力を働かせることである」
「子どもが大人になるというのは、実は他人と言うものが、自分とメンタルにまったく異なった存在で、ものの見方、考え方、感じた方が全て違うということを知ることなのである」
「話しを聞くと言うのは、相槌を挟みながらうなづいて聞くという意味ではない。言葉ひとつひとつから、相手の言いたいこと、言いたくないこと、現在と過去を読み取り、その情報を基に自分の中にその人の像を結ぼうとする作業だ。それは別の見方をすれば、相手を介して、その時の自分に出会うことである」
●川上哲治
「本当に不安だったね。自信を持つ根拠がほしかった」
●鶴見俊輔
「私のとっては、世界に対してこういう興味をもつ人がいるんだなぁという、人間の形についてある認識を得た体験だった」
「哲学と言語の結びつきがはっきりわかった。ヨーロッパ圏内では、それは2500年かかって日常言語からゆっくりと蒸留されてきたもの。よって哲学の基本的な用語も、日常用語の中に根がある。日本では、明治になって、漢訳仏教から苦心して受け皿を作った。一瞬で。だから日常用語に根がない」
「私の判断は、理性では正当化できないし、根拠付けることができない。だけど、感情が動く」
●水木しげる
「貸本マンガで生活していたときは、年中無休で執筆時間が1日16時間だったけれど、戦争に比べれば遊びみたいなものだった」
「好きなことをするのは思い切りがいる。一生を棒に振ることになるから。最初はやりたい内容の非常に浅い部分しか見えない。深いところまでいくにはやってみないといかん。」
「専門知識だけを求めるのは神を見えにくくする。癖のある考えに没頭してしまうから。世界の全体を追求する必要があるんです。そうしないと見えません。」
「絵でしか精励や妖怪と会話ができないと言っています。屁理屈は要らないんです。人は自分の屁理屈に無上の価値を置きます」
●茨城のり子
「新聞読むと。そうか戦争は間違ってたのかって具合に、また洗脳される。せめて一年ぐらいは自分でもう少し考えておけばよかったなって思うわけです」
「初々しさが大切なの。人に対しても世の中に対しても。人を人とも思わなくなったとき堕落が始まる」
「自分の感受性くらい 自分で守れ ばかものよ」
「愛するというのはどういうことか、少し目覚めて欲しいのです。相手の欠点も、ダメな部分も含めて能動的に愛するってことは大変ですけれど。自分も傷つくし。」
●恒成正敏
「人間歳をとると、非を非として認められる柔軟さがなくなってしまって、むしろ信念として自分の考えに固執する」
●板垣聖宣
「こんな説明を聞いただけでは分かるはずないのに、それを分かったように振舞うのは、答えの出し方を覚えちゃっているだけだととわかってきた。そういう人たちは正しい答えは出せるけれど、その答えが正しいことに確信はなっかたりする」
「無理に思い込もうってしてたんじゃないか?と思えてきた。それでボクは、日本だけでなく、世界中に自分の頭で考えられる人はほとんどいない!って思って、愕然とした。秀才面した奴は自分自身の頭を使って考えない。」
「創造的な意見って言うのは他人を説得することができる意見なんだ。」
「迷信というのは、実は超合理主義。あやゆることに根拠があると思うことが、迷信をつくっている」
「自分には何かの適正があると思ってるでしょ。本当はそんなものないんだよ。きっと。ただ、落ちこぼれればある。いろんなことに落ちこぼれて、これしかないってものはね」
「話しをするということは、普段から考えてることを言うことも少しはあるけれど、そうじゃなくて、話して初めて、オレはこう考えていたのかとわかる。だから話したらいいんですよ」
●妹尾河童
「自信という鎧を着ることじゃない。使えそうなものを引き出しに溜め込んで準備することでもない。‘感性を磨いておくこと’。絵をみること。音楽を聴くこと。本を読むこと、疑問に持つものに出会ったら調べてみること。それも、‘今にこれが役立つはず’というセコイ根性じゃダメ。何の役に立つかなんて考えないで言いの。自分が興味を持つものがあり、それに答える生き方をしていけばいいんだから」
「ボクは野良犬のように気ままなだけ。興味を持った方向に足が向いてしまう。自由に考え自由に行動するというのは気楽なようだけどリスクを負う。リスクを少なく生きるには、社会常識というルールに従ったほうがいい。そこには我慢することがいろいろあるだろうけど、我慢の代償として手に入れられるものがあるからね」
「自分の味覚基準で、ウマクナイ、甘すぎて妙な味だ などと言ってその土地の食べ物を批評するのはとても失礼だしおこがましい。その土地の人たちが食べている文化なんだから。10年も住んでいればきっと美味しいとおもうようになる」
●曽野綾子
「私はとにかく書いていました。私は文学を論じる人が好きじゃなった。その頃いろんな文学を論じてはいても、自分では書かない人がいたんです。そういう人がすごく嫌だった」
●吉田勝二
「今では本当に生きていて良かったとおもいます」
●黒柳徹子
「あなたの個性はなんとかなりませんか?もっと普通の人みたいにできない?って毎日のように降ろされていました。でも全然打ちのめされたような感じはなかった。何もコンプレックスを感じなくて、ただみんなは上手だなぁと」
「演技をしないということ。テレビの前で観てくださっている方々が、ここは面白いと思うはずだから私も笑おうとか、悲しいはずだから泣こうというようなことは一切しない」
「何をやるにしても、長く持続した方は偶然出始めた人が多い。だから比較的謙虚な気持ちで努力する」
●吉川弘之
「必ず誰もが自分の専門分野を作っていくんだけれど、専門と言うのは必ず人間をだめにする、いやそう言っちゃいけないか。けれど、専門というのは、人間をある意味でひとつの歯車にしてしまうわけでしょ」
●山田太一
「政治ってのはマス。一般性普遍性を問題にする。いわが一般性のためには、個別はある程度死んでもしょうがないっていう世界。でも文学は逆だよね。個別性を重視するというか、一般性ではくくれない」
「時に本って言うのは急に世界が全部説明のつくものっていう気にさせることがある。そういうときは、俺はこんなに頭が良くなっちゃたのかなんて興奮しちゃうよね。でも内発的なものじゃないから細かく突っ込まれるとおろおろしちゃう」
「幸福ってのは不安定なもので、人間ってのは楽しみも悲しみもそんなに長くは続かずに、その間を揺れ動いているんだとおもう、だから至福と思えるときが切れきれあればいいんじゃないかな。辛抱が大事だって」「めんどうくさいことをやるといいとおもうね。例えば厚くて難しい本を読むとかね。理解できなかったとしても、案外後々の蓄積になる。何かが残る。効率的に過ごそうなんて考えないことですよ。一見無駄なことでも力になるもんです。かえってそういう無駄を体験していない人は狭くて弱くなる。体験と言うのは、よくも悪くもリセットしたら消えてなくなるというものではないとおもう。そしてどの体験が人格の形成によき痕跡を残すかはにわかに判断できない。だから自分の生活をそのときに価値判断で支配してはいけないとおもう。つまり、ある価値観に基づく効率からはみ出る時間を生きることが大切だとおもいます」
●大江健三郎
「人に文章がまずいと言われると、それは違うとおもいました。自分はこういう文章を書こうとしているのであって。もともとそういう批判をする人とは違ったものを書こうという意識で書き始めている」
「自分が子どもの頃から得た生きる知恵や倫理だけが生きていると感じた。大学で何年も勉強してきたものが自分を支えていると悟った。大学で何年も勉強してきたものが自分を支えていないということを知った」
「神様に矛盾を統一してもらって矛盾を統合することはできる。しかしボクは自分の側から乗り越えて生きたい」
●横尾忠則
「ボクは一人っ子で、両親に溺愛されて育ったせいか、甘えるのがうまかったんだろうね、その分わがままに育ったし、何より妥協しない性格になっていたと思う」
「知識だけを根拠に行動すると、結果を予想して損得を考えてしまう。知識によらないで損か得かわからないままに行動するのがいい。それは一種の賭けで冒険。」
「芸術も人を幸せにするとか、心を癒すとか、よりよき社会を作るとか、色々な目的と意味があるんだろうけれど、それは結果。作ってるときはそんなこと考えなくていい。そういう意味ではそれは遊びに近い」
「十代の間に溜め込んでいた、吐き出せないものが一杯あるんだけれど、ボクはそれを一つ一つ表現しているというわけ」
●山藤章二
「成功情報が圧倒的に多い。情報化時代の罪というのは、���間を非常に卑屈にするところにあると思う。」
●松本零士
「奇妙な自身を持った自分 と 糸が切れたたこみたいになった不安定な自分 が交互に出現したおもしろい時期」
「創作の世界は自分の責任」
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インタビュー研究の難しさは、
経験的に知っているつもりである。
大変だなあと思う。
そして、これは調査してみて初めて分かったのかもしれないし、
予備的な調査が甘かったということなのかもしれないけれど、
いずれにしても、日本人の20歳には意外と何も無い、
ということである。
大学時代、とかにすればテーマと内容の齟齬も減って、
中身ももっと豊かになったかもしれないな、と思う。
20歳って形だけの区切りなんだろうな。
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「青春時代に何を考え、生きていたか」を様々な人にインタビューしてその内容をまとめたのがこの本。二十歳のころだけではなく、その人の人生観なども伺える。
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自分が二十歳だったころを語ってもらうというインタビュー集。執筆したのも二十歳前後の学生。興味の持てる記事だけ読めばいいです。学生のみなさまの刺激になればよいかと。
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非常に面白い一冊。著名人から一般の人まで、幅広い方々の20歳の頃をインタビュー形式で綴った本。あの人物が20歳の時に何を感じ、また何を経験していたのか。体験談を通じて日本の歴史を垣間見れるだけではなく、人生についてのアドバイスも豊富に載っていた。若者だけではなく、幅広い人々に読んでもらいたい一冊。