「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
- カテゴリ:一般
- 発売日:2002/01/11
- 出版社: 角川書店
- レーベル: 角川oneテーマ21
- サイズ:18cm/241p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-04-704066-5
紙の本
日本語を反省してみませんか (角川oneテーマ21)
著者 金田一 春彦 (著)
日頃何気なく使っている日本語だが、意外に勘違いして使っていることが多い。様々な日本語の表現について、単に言葉遣いの誤りだけでなく日本語に対する取り組み方、ひいては日本人の...
日本語を反省してみませんか (角川oneテーマ21)
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
日頃何気なく使っている日本語だが、意外に勘違いして使っていることが多い。様々な日本語の表現について、単に言葉遣いの誤りだけでなく日本語に対する取り組み方、ひいては日本人の考え方も含めて省みる。【「TRC MARC」の商品解説】
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
日本語ブームは、ここから始まった。
2005/09/25 20:03
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:GTO - この投稿者のレビュー一覧を見る
今は日本語ブームらしい。日本語ブームというと斎藤孝が火付け役のように思っている人がいるかもしれないが、私は金田一春彦が元祖だと思う。元祖だけに一つ一つが深い。どのページも日本文化そして、日本語への愛に溢れている。
まず、最初に「常識度」模擬試験である。さすがに元祖、すでにこの時点(2002年発行)で、「〜のほう」「…ってゆーか」「みたいな…」「チョー」「マジで?」などを扱っている。また、非言語コミュニケーションにも言及していて、日本では「両手を頭よりうえに出さない、両肩より外に出さない」のが上品だと、言われて気づくこと満載である。
その他、めぼしいものを挙げると、
「元来日本人は、他動詞より自動詞を好むクセがあった。…おもしろいのは、自然現象では、自動詞で表現すべきところを、他動詞を使う」
「家族構成を表す言葉として、日本語にはおもしろい現象がある。その家で一番最後に生まれた人間から見て、誰は何にあたるか、その呼び名を全員が使うのだ」
「世界で一番植物の名が多い国」
「一般に、体に関する言葉がいちじるしく不足しているのは、日本の重大な欠陥である」
最後に、金田一と言えば、国語学者か探偵だが、著者は、京助の長男。2004年に亡くなったが、その後は、春彦の子どもの秀穂ががんばっている。金田一一族らしいいい味を持っています。同じシリーズの『新しい日本語の予習法』がお薦めです。
紙の本
日本語の奥深さ
2002/06/02 22:02
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Takasaki - この投稿者のレビュー一覧を見る
文章が平易で分かりやすい。その分、書いている人が88歳ということを忘れてしまい、「何、この大昔の感性は?!」とびっくりすることも。
第1章の模擬試験で、まず度肝を抜かれます。
正しい敬語の使い方、と言われると、普通は、せいぜい丁寧語と尊敬語と謙譲語の使い分け程度しか、思いつきませんよね。
それが、「『醤油を取ってください』と頼む訳にはいかないほど目上の人」に対して言う場合、という事例が出てくるのです。
どうやって頼むか。それは本文を読んでください。
この本を読むと、「正しい日本語」というのは、単語や文章ではなく、文脈に依存するということがよく分かります。
方言に関しては、東京重点主義ではなく、かといって感傷的な地方主義でもないところがとても評価できます。
日本語に興味のある方は、ぜひ一読を。
紙の本
反省なら、サルでもできるのに、いまの人は反省しないのか
2003/04/10 17:57
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:安之助 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「全然素敵だ」−私はこの使い方に違和感を覚えるほうだ。ところが、なんの疑問を持たずに使っている人も多いようである。そんな人たちを注意しようにも、私の中で一般論として整理されているわけではないから、細かいことをぐだぐだ言っていると思われるのがいやさに、黙ってしまう。だが、著者はあっさり回答してくれる。
「全然」、「けっして」、「ちっとも」などは、「前ぶれの副詞」なんだそうだ。そして、なぜこういう副詞が生まれたかというと、日本語は述語が最後に来る。となると、最後まで聞かない(読まない)と結論がはっきりしないという重大な欠点(?)があって、その場合、補うのが「前ぶれの副詞」だという。つまり、「前ぶれの副詞」は述語の予告の役目をするはずで、「全然」の場合は「後に来るのは否定の表現であることをほのめかしているわけで、だからこそそれを肯定で結んでしまうとなんとなく落ち着かないことになる」−分かりやすい説明だと思いませんか。
第一章 「常識度」模擬試験
第二章 周りを引きつける人の日本語力
第三章 「話せばわかる」日本人の本音
第四章 日本人の心を動かす言葉
第五章 言葉の背景を学ぶ
冒頭は第二章の一部の内容だが、本全体に「単に言葉遣いの誤りだけでなく、日本語に対する取り組み方、ひいては日本人の考え方も含めて、省みてほしい」という気持ちが滲み出ている。
この文章はパソコンを「立ち上げて」書いている。しかし、「立ち上げる」という他動詞の使い方は、もともとなかった。なかった理由は、そもそも日本語が自動詞を好むメンタリティーにあるという。他動詞でことさら手柄を誇るよりも、自動詞であたかも自然の出来事のように表現する。「入る」は自動詞、「入れる」は他動詞。「お茶が入りました」と「お茶を入れました」では、お茶をおいしく飲めるのはどちらでしょう。
日本語をもっと大事にしなければ−。
紙の本
まったく、反省。
2002/02/23 22:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本語は良い面ばかりの言葉だと思ったらそうでもありません。体の部分を表わす言葉が外国語に比べて大変少ないんだとか。
でも日々新語ができ、(死語も出ますが)簡単に略す事もできるし 受験に重宝な暗記にも楽々(英語では詩の中に織り込んであってそれを覚えるようにしないとだめなので余計に煩雑になるそうです)な日本語が好きです。
共通語、標準語といわれる言葉があっという間に メディアを通じて広まって行きましたが、方言にはそういった言葉にはない表現豊かなものがあることもわかりました。
そういう言葉を共通語の中に取り入れる事ができたら日本語がより豊かな言葉になるのではないかと。
金田一先生は今年89歳になられるそうで、きっと今後の日本語の行き着く先を憂いていらしゃるんじゃないかなあ。