サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

e-hon連携キャンペーン ~5/31

「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。

電子書籍化お知らせメール

商品が電子書籍化すると、メールでお知らせする機能です。
「メールを登録する」ボタンを押して登録完了です。
キャンセルをご希望の場合は、同じ場所から「メール登録を解除する」を押してください。

電子書籍化したら知らせてほしい

  • みんなの評価 5つ星のうち 4.8 7件
  • あなたの評価 評価して"My本棚"に追加 評価ありがとうございます。×
  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2002/01/19
  • 出版社: 東京創元社
  • レーベル: 創元ライブラリ
  • サイズ:15cm/303,13p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-488-07047-7
文庫

紙の本

殺す・集める・読む 推理小説特殊講義 (創元ライブラリ)

著者 高山 宏 (著)

シャーロック・ホームズ探偵譚を世紀末社会に蔓延する死と倦怠への悪魔祓い装置として読む「殺す・集める・読む」や、マザー・グース殺人の苛酷な形式性に一九二〇~四〇年代の世界崩...

もっと見る

殺す・集める・読む 推理小説特殊講義 (創元ライブラリ)

税込 1,650 15pt

予約購入とは

まだ販売されていない電子書籍の予約ができます。予約すると、販売開始日に自動的に決済されて本が読めます。

  • 商品は販売開始日にダウンロード可能となります。
  • 価格と販売開始日は変更となる可能性があります。
  • ポイント・クーポンはご利用いただけません。
  • 間違えて予約購入しても、予約一覧から簡単にキャンセルができます。
  • honto会員とクレジットカードの登録が必要です。未登録でも、ボタンを押せばスムーズにご案内します。

予約購入について詳しく見る

ワンステップ購入とは

ワンステップ購入とは、ボタンを1回押すだけでカートを通らずに電子書籍を購入できる機能です。

こんな方にオススメ

  • とにかくすぐ読みたい
  • 購入までの手間を省きたい
  • ポイント・クーポンはご利用いただけません。
  • 間違えて購入しても、完了ページもしくは購入履歴詳細から簡単にキャンセルができます。
  • 初めてのご利用でボタンを押すと会員登録(無料)をご案内します。購入する場合はクレジットカード登録までご案内します。

キャンセルについて詳しく見る

このセットに含まれる商品

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

商品説明

シャーロック・ホームズ探偵譚を世紀末社会に蔓延する死と倦怠への悪魔祓い装置として読む「殺す・集める・読む」や、マザー・グース殺人の苛酷な形式性に一九二〇~四〇年代の世界崩壊の危機を重ね合わせる「終末の鳥獣戯画」など、近代が生んだ発明品たる〈推理小説〉を文化史的視点から読み解く、目からウロコの劃期的ミステリ論集。【本の内容】

関連キーワード

あわせて読みたい本

この商品に興味のある人は、こんな商品にも興味があります。

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

この著者・アーティストの他の商品

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

みんなのレビュー7件

みんなの評価4.8

評価内訳

  • 星 5 (3件)
  • 星 4 (2件)
  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

紙の本

高山探偵、推理小説という「謎」を解く。

2002/02/19 22:15

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:服部滋 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 思うに高山さんの本を読む愉しみは、隠されたものが白日の下に曝される場に立ち会う快楽にある、といえるのではなかろうか。本書を読んであらためてそう思った。そしてそれは、推理小説を読む愉しみにも通じているということを。ひとつの死体という謎に始まり、謎の真相をエクスポーズ(暴露)するのが推理小説だとするなら、《高山ワールド》は我々が常識として見過ごしているものに実は大きな謎がひそんでいることをエクスポーズする、そこに大きな違いがあるというべきだろう。
 誰も不思議に思わなかったものを指差して、高山さんは「それってヘンじゃない?」と疑問を投げかける。「そういわれるとヘンかも」と思ったら、すでに術中にはまったも同然だ。「それはね、実はこういうことなんだよ、ワトソン君」と高山探偵の謎解きがはじまる。博引傍証、次々と繰り出される目もあやな証拠物件にあっけにとられているうちに、読者は知らず知らず説得されてしまっている。香具師とかぺてん師とか面と向かっていわれもする、と高山さんは書いているけれど、その知の椀飯振舞の比類なく歯切れのいい口上は、大道香具師のタンカバイを思わせなくもない。

 本書は、高山さんの既刊本や単行本未収録のエッセイから、推理小説をテーマにしたものを「集め」たものである。召喚されるのは、ホームズ、ドラキュラ、切り裂きジャック、チェスタトン、クリスティー、ヴァン・ダイン、クイーン、それに乱歩、虫太郎etc.。まずは巻頭の表題作「殺す・集める・読む」で、なぜほかならぬ19世紀末の「世紀末的感性」の中から推理小説が、すなわちホームズが登場したのかと高山さんは問いかける。
 ヴィクトリア朝のロンドンは、農村から大量に人口が流入した「生のメガロポリス(巨大都市)」であると同時に、疫病が蔓延し墓地が満杯になった「陰鬱なネクロポリス(共同墓地)」でもあった。コレラ、そしてインフルエンザの大流行によって死の意識に囚われたブルジョワたちの間に奇妙なブームが到来する。インテリア・カルト(室内崇拝)である。

 さまざまな珍奇で高価な物品を「集め」、飾り立てることで死の意識を外(エクス)に置く(ポーズ)——室内は一種のアジール(避難所)であり、ドイルの描く推理小説は「死をタブーとする室内文化の中に、いわば必ず結末があり解決がつくという条件の下に死を一時の阿呆王(モック・キング)として許容するという、死の祝祭装置」として、さらには世紀末を覆った「倦怠」を紛らわせる娯楽として人々に耽読された。殺人を娯楽(「甘美な戦慄」)として享受する感性は、『ハンニバル』に熱狂する現代人といささかの隔たりもない。あるいは、ヴィクトリア朝の人々の異常なほどの「健康」への執着も、一方にエイズ禍を置いてみれば現代の健康ブームとおどろくほどよく似ている。
 ちなみに、珍奇なものを「集め」て供覧に付すロンドン万国博が開催されたのが19世紀中葉。以降、パノラマから映画の発明へと世界は挙げて《視の快楽》に狂奔する。エクスポーズする感性の集約がエクスポジション=博覧会にほかならない。

 「ヴィクトリア朝の娘はだれしもシダやキノコの名の二十くらいはすらすらと言うことができた」(リン・バーバー『博物学の黄金時代』)というほど、この時代はまた博物学に狂った時代でもあった。顕微鏡がブームとなり、「細密狂い」の支配する文化のなかで、細部を観察することによって隠されたものを白日の下に曝すホームズ流探偵術が喝采を浴びたのは当然といえるだろう。殺人が密室で行われるのも、むろんインテリア・カルトと無縁ではない。
 こうして推理小説の細部を観察することで近代という時代の文化の相がくっきりと見えてくる、これは小さいながら「とてつもなく大きな本」なのである。 (bk1ブックナビゲーター:服部滋/編集者 2002.02.20)

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2004/11/07 01:37

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2014/03/21 03:36

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2016/11/01 20:02

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2017/03/23 11:29

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2019/01/03 23:37

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2020/07/15 20:21

投稿元:ブクログ

レビューを見る

×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。