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テクニカルタームの力と、魅力的な人物設定。
2002/06/11 16:57
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:十二番目の男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
平安京を舞台に繰り広げられる陰陽道の戦いを描く、陰陽の京シリーズ第二弾である。
悪名高き貴族の命を狙ったのは、かつては陰陽寮に属していた外法師・氏家千早。無辜の民のため、技を使い貴族を死に追いやろうとする彼を、一体誰が止められるのか。
「陰陽の京」の魅力は何かといえば、古風な名詞の選択によるリアリティと、現代的な登場人物の設定ではないだろうか。
妻戸、切袴、刀印、被衣、白拍子などなど、あまり目にすることのない古めかしい単語の数々がいやがおうにも雰囲気を駆り立て、平安京の闇へと読者を誘う。テクニカルタームの力をフルに発揮した文章は簡潔であるが、がっちりと映像的である。
そうしておきながら、登場する人物の言い回しや性格設定はきわめて現代的というか、もっと言ってしまえばアニメ的である。そのアンバランスがなんとも絶妙で、好感がもてる。登場人物の魅力は、電撃のシリーズ中でも指折りだろう。
ストーリーには、若干強引ではないかと思える箇所があった。もっともっと、人の世の闇を深く描いていたら、なおよかったように思う。
本作より絵描きさんが交代。
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今回は内面重視です。
2002/06/04 17:05
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ながつき - この投稿者のレビュー一覧を見る
今回登場するのは道を間違えてしまった外法師。自分が助けようとした貴族には助けるほどの価値はなかった。そう思った時から彼の心は壊れてしまった。
今回は前回ほど派手な呪術戦はないが、そのぶん内面がよく書けている。この話には「何となく」人を殺してしまうような人間は一人もいない。みんな、誰かのために少しでも良い方法を探している。この優しさがずっと変わらずに続いて欲しいと思う。
余談になりますが、常識を知らないお嬢様、時継(ときつぐ)と慶滋の関係も読んでいて非常に楽しいです。