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悪魔のミカタ 1 魔法カメラ (電撃文庫)
悪魔のミカタ 魔法カメラ
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紙の本
思いもよらない隙をつかれて
2004/03/15 00:47
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:さくら姫 - この投稿者のレビュー一覧を見る
大人気ファンタジー・ミステリー(ミステリー・ファンタジー)小説。ホラーの要素も十分に持っています。従来のSF・ミステリー・ファンタジー・ホラー、どの要素も持っているがゆえにどれにもあてはまらない、ジャンル分けがとても難しい小説です。強いて言うならティーンズ小説?でしょうか?
ミステリーで言う「仕掛け」の部分に甘さがあるなど賛否両論はあるにしても、私はこれを「おもしろい」小説だと思います。全く思いもよらない隙をつかれた種明かしにあっけにとられ、結末でさらに唖然としました。大人のミステリ・ファンは「変な設定」に目をつぶっても、この作品を読んでみる価値あると思います。種明かしの快感がエラリー・クイーンの初期作品を彷彿とさせます(私の独断と偏見に満ちた意見かもしれませんが)。
シリーズの面白さが凝縮された1冊です。
紙の本
「俺はこれからも泣かない」
2003/06/05 22:23
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投稿者:成瀬 洋一郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
悪魔と名乗る少女の訪問を受けた堂島コウは、ガールフレンドの冬月日奈とともに不可解な死を遂げた体育教師の謎を追求するが…。
このシリーズで最初に読んだのは、ずーっと後(それでも1年そこそこ)に刊行された番外編であり、メインキャラクターのうち2人の小学生時代の話だった。それでまあ、続きが気になって「その後の物語」に手を出したのだけれど、最初に読んだのがこの巻だったら、正直いってここで終わっていたかもしれない。面白いけれど、主人公にさほど魅力があるとは思えないし、登場人物の数は多いのだけれど、宣伝されるほど個性的とか変り者には見えない(普通人と言い張るには妙だけど)。
ただ、番外編から入ってきたので、「そうかあ、あいつらがコンナんなっちゃったのかあ…」などと思いふけるうちに、あれがこーしてあーなってしまう展開に愕然とし、そして気がつけば2巻3巻と続きを追い求めてしまっていたのだ。つまりキャラクター性の弱さを自分の中で補って、一気に「壁」を突破してしまったのだ。あとは余勢をかってどこまでも転がっていくのみ。
これもミステリーなんだろう。少なくとも「ミステリー」「推理小説」を名乗っていても、これより謎解きの要素が少ないものは幾らでもある。大仕掛けなトリックこそ無いものの、特殊な前提条件を読者に提示し、その中でパズルゲームを楽しませるタイプの作品だ。それは別に前例が無いわけじゃなく、たとえばロボットが普通に存在する世界の殺人を扱ったアシモフの『裸の太陽』とか、たとえば探偵小説の怪人が現実に出現する新城カズマの『屍天使学院は水没せり』とかを思い起こしてもらえれば納得してもらえるだろう。悪魔や超能力者が登場する作品だって、他にないわけではない。ただ『裸の太陽』がミステリーにしてはSF色が強く、『屍天使学院は水没せり』がレトロな怪奇小説趣味に偏っているように、この作品はミステリーというには最近のライトファンタジーっぽいというにすぎないのだ。
この作品はデビュー作なだけに荒削りだ。だから、これ1冊では誰にでもお勧めできるというわけにはいかない。せめて1巻と2巻、あるいは6巻7巻と読んで1巻、このセットで評価してもらえるなら、もうちょっと高い評価をしてもらえるシリーズだと思う。
紙の本
新人の作品という感じはあるものの、それを越えた何かを感じる
2002/06/08 19:34
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投稿者:min - この投稿者のレビュー一覧を見る
第8回電撃ゲーム小説大賞『銀賞』受賞作。
ミステリー&ファンタジー要素を含んだような含んでいないような作品。作者本人がミステリじゃないとおっしゃっていましたが、私には、「ミステリとして成立するほどの完成度ではない」というふうに感じてしまいました。
話の展開としては面白いのですが、文体がまだつたない。しかし、これから自分だけの文体を磨き完成されたときの作品には期待できそうです。着想ユニークなので。キャラクターも面白いので、たくさん書いて早く成長してほしいですね。
紙の本
限定特殊能力の知恵比べ
2002/05/07 12:18
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投稿者:sfこと古谷俊一 - この投稿者のレビュー一覧を見る
第8回電撃ゲーム小説大賞銀賞作品。
表紙や紹介では、ギャルゲー風の展開が想像されますが、中身は予想よりはきっちり。浮ついただけで ない「決断の重みと罠」がメインテーマとして、悪魔と願いを題材にする意味のある仕掛けに。書き方や 文章には微妙に難もあるけど、全体としては良くできてますね。
最初にミステリとして書きはじめたということもあってか、謎と仕掛けと組み立ては新人のライトノベ ルとしては上手く回ってると思います。特殊な力も限定されており、工夫をこらしあうところが良い点。
登場人物が話中で他人に言われるほど変には見えないとか、頭がいいというわりに抜けてるとこも散見 とか。組んだ構成を機能させること優先で、論理的演繹やあり得る可能性を潰すのが上手くできてないと いう難もありますけど。続編では多少改善されています。
紙の本
うーむ
2002/06/06 19:13
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投稿者:十二番目の男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
電撃ゲーム小説大賞で銀賞を受賞したときには『みークルズサジェスチョン「ポリッシュアップルズ」』というすさまじいタイトルだった一作。
雑誌の、最終選考作品発表の欄で見かけて「なんかとんでもないのが残ったなぁ」と思っていた。
そして今、私の手元にあるのは、「悪魔のミカタ 魔法カメラ」。その帯のところに書かれてあるうたい文句は「個性豊かな面々が謎を解く! 電撃的ファンタジックミステリー」という、分かるような分からないようなフレーズである。しかしこれがミステリー的要素を含んでいるということは、分かる。
本作は電撃文庫には珍しいミステリー小説である。いや、綿密なトリックが交錯する本格的なミステリー小説かというと、そうではない。いきなり自称悪魔の少女が登場するという時点で、ある意味NGではある。
これはミステリーのスタイルを持った学園小説、と思うのが正しいように、思う。
人によってそれぞれだろうけれども、個人的にはあまり好きになれない小説だった。笑えないストーリーがコミカルな文体でつづられているのだけれども、それが中途半端に冷笑的に思えて、シャクにさわった。我ながら損な読み方をしてしまった、と思う。
まあ、それは人それぞれだとしても、文章を読んでいて「これは一体なんだろう?」と思うことがいくつかあったことは、これは読者を選ぶことなくまずい点だと思う。
うーむ。なんとなく、わかりにくい文章ではなかったか。読者の想像力を利用して、ということならこのくらいの方が効果的なのかもしれないが、うーむ。書き込まなくてはならないところはもっともっとあったのではないだろうか、と思ったりもして、うーむ。
私にとっては「あまり読み返したくない一冊」になってしまったが、人によってはかなり熱中するようである。
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