- カテゴリ:一般
- 発行年月:2002.2
- 出版社: 平凡社
- サイズ:19cm/159p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-582-82992-9
紙の本
じつは、わたくしこういうものです
月光を売る怪人、小さな音楽をつくる才人、沈黙する先生、時間の管理人、コルク・レスキュー隊…。笑いあり、涙なし、時々ほんの少しだけしんみり。いま、語り明かされる、知られざる...
じつは、わたくしこういうものです
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商品説明
月光を売る怪人、小さな音楽をつくる才人、沈黙する先生、時間の管理人、コルク・レスキュー隊…。笑いあり、涙なし、時々ほんの少しだけしんみり。いま、語り明かされる、知られざる「わたくし」たちの物語。『太陽』連載。【「TRC MARC」の商品解説】
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書店員レビュー
それは例えば、商店街...
ジュンク堂書店千日前店さん
それは例えば、商店街の外れで、沢山のしわをのばすアイロンあて専門店を営む《二代目アイロンマスター》。
それは例えば、冬のあいだのみ開いている、冬眠するように本を読むための図書館「冬眠図書館」で、温かいシチューを出す司書《シチュー当番》。
そんな、19人の不思議な「わたくし」達の、架空の職業を写真入りで紹介した一冊。
クラフト・エヴィング商會お得意の、本当にありそうな架空の世界、人物編とでも言いましょうか。
小道具なんかもしっかりと製作されており、それは本当に居たらいいな、とか面白いな、と思わされるものばかり。
巻末には「ほんとうはこういうものです」と、19人の種明かし付き。
作家・小川洋子さんも、おひとつ演じられております。
いやでも、良いですよね、シチュー当番。
(卯)
紙の本
すがすがしい 大人の遊び
2009/06/02 20:24
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くにたち蟄居日記 - この投稿者のレビュー一覧を見る
最近知ったクラフトエヴィング商会で読んだ二冊目の本だ。
まず「だまし絵」としての工夫が実に凝っている。知らないで読んでいたら いくつかの職業においては 完全にだまされたと思う。特に「白シャツ工房」は読んだ記憶がある。おそらく どこかで雑誌「太陽」を読み そこで それを読んで 「だまされた」という経緯が個人的にあるはずだ。
但し その「だまし」の工夫だけだったら ここまで香ばしい一冊にはなっていないと思う。それが 本書の凄味である。
本書の「凄味」は 人間観察の眼力にある。だまされたふりをして くすくす笑いながら読んでいる中でも はっとさせられる言葉がいくつかある。本書の性格上 本書が語る言葉はすべてが嘘であると考えることも出来るが 著者は そんな「嘘」の中にきちんとした真実をさらりと書いている部分がある。その部分に関しては 読んでいても 素直に自分に入ってくる。それも ある種のすがすがしさを帯びて。
そんな体験が本書を読む楽しみである。こういう「遊び」に溢れた本を出せる日本も悪くないなと思った次第だ。
紙の本
本職人、クラフトエヴィング商會が見つけた、この世の中の大切な仕事たち。
2009/07/17 10:30
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ジーナフウガ - この投稿者のレビュー一覧を見る
靴造りに靴職人さん、パン造りにパン職人さんが居るように、
吉田篤弘、吉田浩美夫妻のユニットである、クラフトエヴィング商會は
『本造り専門、本職人』だと思う。今回、本職人さんが丹精込めて拵えた本には、
世界の神秘を生業としている18組の職人さん達が登場し、
己の仕事にまつわる様々な事象を語っていく、そんな構成になっている。
職種も、職場も、実に様々なら、匠達の、世界とのアプローチの仕方も、人それぞれで面白い。
冬の間、しかも、夜間のみ開館する、その名も<冬眠図書館>。そこで司書として働く傍ら、
お客様に提供する、『シチュー当番』担当もしている、羽深月子さん。
冬の夜むしょうに本が読みたくなる、わかるなぁ…。
図書館とシチューの組み合わせも、意表を突かれたけど、想像してみたら抜群な相性に思える!
匠達はまた、独特の、人生観や職業観を持つ人達ばかりで、味わい深い名言を堪能出来た。
たったの一跨ぎで、地球の裏側まで行ける「七里靴」を使い、
真昼に「月光売り」をする、『月光密売人』の小栗六郎さん。
『月の光を手で包み込んでいますと、張りつめた気持ちが、ゆっくりほどけてゆきます。
この、ほのかなあたたかさがいいんです』杯に映した月を掌で愛でる、
その顔写真が何とも言えず、良かった!。
「一枚の落ち葉のための音楽」を奏でる秒針音楽師、若林弓子さんの呟き、
『小さな音を聴こうとするとき、人は誰もが、少しだけ優しく謙虚な姿勢になるのではないでしょうか。
少なくとも攻撃的ではありませんよね』小さな物に宿る無限を見つめる、
若林さんの透明な視点、見習いたいと思う。
その他にも『いま自分はどんな<場所>に立っているのか?気になりませんか?』問い掛けてくる、
『地暦測量士』の相川周一さんや、毎晩、コーヒー豆相手に、
御自慢のバリトン・ボイスで世界の文豪たちの作品を朗読して聴かせ
豆に低音の旨みを浸透させるという『バリトン・カフェ』の志村仁太郎さん等々、
ユニークかつ、チャーミングな匠達の個性と、プロ意識を知ることが出来る素晴らしい本。
写真や装丁など細部に至るまで、キチンと気持ちの行き届いた仕上がりなのも魅力的だ。
柔軟で自由な発想と真剣な遊び心満載の、この一冊を是非お手に取られて見て下さいませ!!
紙の本
クラフト・エヴィング商会に首ったけ
2012/01/23 16:30
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐々木 なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
このごろすっかりクラフト・エヴィング商会 の本に首ったけになっており、図書館の棚で見つけると、「はっ」と思ってすぐに手に取っています。
「じつは、わたくしこういうものです」
もうなんだか、ひらがなばかりが並ぶタイトルを見ただけで、ああ、これは私好みの本に違いない!と直感。
その直感が外れるわけがありません。
表紙にはキューピットが一人、まさしくキューピットの矢に一瞬にして射抜かれた…ってかんじです。
いろんな職業に就いた人たちが、すてきな顔写真と共に、自分の職業について誇りを持って語っているというスタイル。そりゃあクラフト・エヴィング商会さんの本ですから、目次を読むだけでも、嬉しくなるような職種がずらりと並んでいますよ。
例えば、くだものの数を数える果実鑑定士、沈黙が多い沈黙先生、白いシャツしか作らない白シャツ工房、ワインのコルクが開かない時に駆けつけてくれるコルク・レスキュー隊、冬眠図書館のシチュー担当…などなど。私は特に冬眠図書館のシチュー担当が気になって仕方ありませんでした。
この冬眠図書館は小さな森の中にひっそりとあり、夜どおし開いています。冬眠するようにして本を読む図書館なのです。深夜の図書館なので、お夜食用にコーヒーやコッペパン、シチューが用意されているのです。外のテラスで本を読むのがオススメだそうで、星の下でふくろうの声を聞きながら毛布にくるまって読書が思う存分楽しめ…。私はこのページを読むだけでうっとりで、なんと言うか幸せ感がひたひたと満たされてくるのが分かるほどなんです。(●^o^●)(●^o^●)
巻末には、「じつは、わたくし本当はこういうものです」のページがあります。私はここを読みながら、いい夢をありがとう!とさらにしみじみ幸せひたひた感を感じ、ますますクラフト・エヴィング商会の虜になってしまいました。作家の小川洋子さんが冷水塔守で登場します。これがまた雰囲気ぴったりで、すてき!クラフト・エヴィング商会好きな人と、この本のことについて、「あそこが良かったね」「ここも良かったね」と一晩中語りあいたい気持ちです。
紙の本
こんな職業あったらいいな
2022/01/18 17:16
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:藤和 - この投稿者のレビュー一覧を見る
架空の職業に就いている人々にインタビューをしたという感じの本。
どの職業も幻想的で、実際にいたら会ってみたいなと思ってしまう。
不思議なお仕事をしたくなってしまう。
紙の本
じつは、あなたはナニモノなの?
2002/04/23 02:21
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐々宝砂 - この投稿者のレビュー一覧を見る
クラフト・エヴィング商會の本は、好きだなあ欲しいなあと思っても思うだけで買わないことが多かったんだけれども、この本はつい買ってしまった。新聞の書評欄に載ってたこの本の「シチュー当番」の写真が、あんまりにもかわいかったからである。写真に惹かれてつい本を買っちゃうなんて、いったい何年ぶりだろうか。
クラフト・エヴィング商會は、あるようなないような、いや実際はないに決まっているけどあったらいいな的なモノを、製図用ペンで生真面目な昔の広告風に描くひとたちだった。今回も、「あるようなないような、いや実際はないに決まっているけどあったらいいな」というものを書いてるのは同じなんだけれども、これまで「物」を書いてたのに対し、今回は「者」=人間を書いている。簡単にいうと、ありそでなさそな職業人(?)たちを写真つきのインタビューで紹介してる本なのだ。
まず登場するのは「月光密売人」で、これは名前といい内容といいすごくクラフト・エヴィング商會らしい。写真を見ると、一癖二癖ありそうなおっさんが、黒い服着て手の中に光を抱いている。うん、月光密売人はこうでなくっちゃねという感じ。そういう、「こういうことを職業にしてるひとはこうでなくっちゃね」というこの感じが全編にあって、しかもどのページを繰ってもすてき。
なかでもいちばんすてきなのは、すでにちょっと触れた「シチュー当番」だ。あとがきによれば、雑誌連載当時もやっぱり「シチュー当番」が一番人気だったそうな。この「シチュー当番」さん(女性)は、春と夏は働いて冬は読書にふける人たちのための冬眠図書館の司書さんである。夜八時に開館して朝八時まで開いているこの図書館は、訪れる人のためにブランケットとコッペパンとコーヒーとシチューを用意していて、「シチュー当番」さんは司書であると同時にシチューをつくる係でもあるわけ。もうこの設定だけですてきでたまらんのだけど(笑)、「シチュー当番」さんの写真がまたよいの。大きな目にメガネかけて髪はひっつめで地味な服着てスカートは長くていかにも司書らしいんだけど、すごくかわいいの。こういう司書さんやこういう図書館、なんで現実にはないのかしら。もしもあったら絶対常連になるのにいっ。
「シチュー当番」さん以外にもすてきな職業人(?)がたくさん登場する。「秒針音楽師」「時間管理人」「地暦測量士」「冷水塔守」……名前をこうやって並べてゆくだけですてきでしょう? 写真に撮られた彼らは、現実にはコピーライターさんだったり事務屋さんだったり大家さんだったりするのだけれど、その現実の職業こそがいつわりで、『じつは、わたくしこういうものです』に語られた職業のほうこそがホントなんじゃないかなって思えてくる。かくいう私も、あなたも、じつは、自分で思っているような職業についてるのじゃなくて、この本に語られたようなフシギななにものか、なのかもしれない。
紙の本
わかっていてもちっとも楽しさは減らない
2005/11/20 12:04
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
職人の顔、っていいですよね。よい道具や品物って、みるだけでも楽しいですよね。実はこんな職業があります、こんな人がやってます、と数ページずつ、その道具や人物写真入りで紹介。本当にあってもいいな、あったら驚きだけど楽しいと思わせてくれる、静かでさりげない「騙し絵」的な雰囲気がゆったりと満ちている一冊、と言えばよいでしょうか。
それぞれの職業に扮している方たちの、「ほんとの」職業も最後に書かれています。そこにある写真の「本職の顔」もなかなか皆さん、いい顔です。著者、クラフト・エヴィング商会のお二人の素顔も載っています。ここが、この本のタイトルのふたつ目の意味でしょうか。なんだか楽しい、複雑な構造にもくすぐられてしまいました。
この本を観た後、「本物のいい顔にもっと会いたい」との思いは強くなりましたが、それはそれ。ネタばれしても架空だとわかっていてもちっとも楽しさは減りません。この本の他「ないもの、あります」など、クラフト・エヴィング商会の本はどれも不思議な本です。
こういうものを楽しむゆとり、も忘れないでいたいもの。
紙の本
冬眠図書館のシチューとコッペパン
2003/01/22 11:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たまき - この投稿者のレビュー一覧を見る
クラフト・エヴィングわーるど。不思議な職人さんがたくさんいます。どの方にも会ってお話をしてみたいです。特に冬眠図書館の司書の方とひだまりの中でひと時を過ごせたらいいなと思います。心の中の地球も楽しいなあと思える一冊です。
紙の本
冬眠図書館はどこに?
2002/07/03 08:26
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yhoshi2 - この投稿者のレビュー一覧を見る
2年前、惜しまれながら休刊した月刊「太陽」の最後の1年間に連載されただまし絵のような物語。まるで実在するかのごとく、巧緻に仕組まれた罠。思わず知らずはまってしまう快楽。特に「冬眠図書館」はサイコ—に刺激的な物語。「この図書館はどこにあるのですか?」との問い合わせが相次いだとか。たしかに、どこか地方都市の近郊の森の中にひっそりと実在して欲しいもの、と思う。いっそ作ってしまう!か?
実は、この「冬眠図書館」にはその原型となった物語がある。「すぐそこの遠い場所 」(晶文社)の中の「冬の図書館」がそれ。 そこには「冬の図書館」「夏の図書館」の外観スケッチもある。
この著者(大体著者名=クラフト・エヴィング商会 というのがそもそも怪しい)は他にも「ないものあります」「クラウドコレクター」「どこかに いってしまった ものたち」など、上質な冗談と空想の物語を出している。
紙の本
早口ことばにあらず
2002/02/15 12:51
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:文京太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「あかまきがみ、あおまきがみ、きまきがみ」 これは早口ことばにあらず。 売り物です。この本に出てくる人物は、みな一風代わった職業(?)の持ち主ばかり。えっ、まさか…? と思いながらも、本当にそんな仕事があるのなら私も頼んでみたい、と考えずにはいられません。
現在休刊中の雑誌『太陽』連載中から楽しみにしていた単行本です。…しかし「クラフト・エヴィング商会」あやしい、怪しすぎる!
紙の本
すっかり騙されました。でも気持ちいい騙されかたでした。乞う続刊。
2002/02/28 22:15
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:中山康樹 - この投稿者のレビュー一覧を見る
うーん困った。どういうふうに紹介したらいいのだろう。じつは本書は・・・と書き進めるのは簡単だが、それを書くということは、この本のどこがどうおもしろいかを書くということはここに隠された秘密というか遊びというかユーモアをそっくりそのままバラすということであり、うーんそれは一見親切のようではあるけれどこれからこの本を読む人の楽しみを一方的に奪い取ることにもなりかねないわけで、しかしこれがどういう内容の本でどこが魅力かということを紹介しないことには書評にもならないしbk1の怖い人たちから怒られそうだし、とはいうもののこうして「句読点・改行」の少ない文章を書き連ねていてもはじまらないしとか言いながらもうさっきから書き連ねて反省の色もないが、かりにこうして紹介文を書いたとしても「在庫の関係なのよね」とか言われてすぐにサイトに載っけてくれないかもしれず、ということはすでに読んだ人も多いかもなんてことでここでネタをすっかりバラしても誰も困らないのかもしれないと考えたりして、じゃあぼくがこのクラフト・エヴィングという会社で面接してもらったらどんな職業を与えてくれるのかなあとか勝手に夢想して、いかんいかん本書のネタがバレるではないかと思いつつまあいいかというノリでやっと20行中14行まできてそろそろエンディングにもっていかなければと焦りつつ本書をパラパラしたときに吹いてきた爽やかな風はなんなんだ。そうだこのことを書かねばといま思ったわけだが、とにかくこの本は「かわいい」。書名からデザインにレイアウト、判型から登場人物の表情から文章、そしてその人たちの職業まで。ところがところがです、これがあなたすべて・・・これ以上やはり言えません。
登場する職業。月光密売人、秒針音楽師、果実鑑定士、時間管理人、チョッキ食堂、白シャツ工房、コルク・レスキュー隊、シチュー当番その他。 (bk1ブックナビゲーター:中山康樹/音楽評論家 2002.03.01)