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  • みんなの評価 5つ星のうち 4.3 2,339件
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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2002/05/17
  • 出版社: 集英社
  • レーベル: 集英社文庫
  • サイズ:16cm/860p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-08-747439-9
文庫

紙の本

白夜行 (集英社文庫)

著者 東野 圭吾 (著)

19年前の大阪の質屋殺し。迷宮入りしたこの事件に関係した少年と少女が歩んだ道は…。絶望の白い光の中、魂の荒野を行く男と女を、叙事詩的スケールで描く傑作ミステリー長篇。 (...

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白夜行 (集英社文庫)

税込 1,430 13pt

白夜行

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白夜行

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商品説明

19年前の大阪の質屋殺し。迷宮入りしたこの事件に関係した少年と少女が歩んだ道は…。絶望の白い光の中、魂の荒野を行く男と女を、叙事詩的スケールで描く傑作ミステリー長篇。 (解説・馳 星周)


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みんなのレビュー2,339件

みんなの評価4.3

評価内訳

紙の本

人は、関係性の束である。

2007/10/03 22:34

19人中、17人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:トマト館 - この投稿者のレビュー一覧を見る

人というのは、様々な関係性の束である、ということばを聞いたことがある。
親子関係、恋愛関係、師弟関係、そういった様々な関係が
重なりあい、束になっている存在が、
人である、と。
「白夜行」は、そういった関係性、に重きをおいてかかれた作品である。

被害者の息子の桐原亮司と、容疑者の娘西本(唐沢)雪穂。
この二人が主人公といえば主人公なのだろうが、
馳星周の解説でも指摘されているとおり、
このふたりの内面は一切えがかれない。
かれらに関わる人々や事件が、細かに緻密に描かれていることによって、
主人公ふたりが、
どういった関係性の束であり、
どのような関わりを持っているか、
が徐々にあきらかになっていく。
この過程が非常にスリリングで、
多くの年月と登場人物と事件をかかえていながらも、
「長すぎる」という印象を与えなかった。

あと、主たるストーリー以外に、褒めどころを一点。
時代の描写が的確で、
流行のもの、機械化の流れなどが、適度に役立っていた。
19年という年月が描かれているが、
「これっていつごろだろう」とおもうことは殆どなかった。

ミステリーは苦手だったが、無理なくよめた。五つ星。

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紙の本

基本的人権の尊重

2008/08/30 21:58

16人中、12人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る

白夜行 東野圭吾 集英社文庫

 遅ればせながら854ページという分厚い文庫を読み始めました。私はドラマを見ていません。妻とこどもたちは見ていました。私は音楽を何度か耳にし、映像をたまに目にしていただけです。内容は知りません。本を読んでいて思ったのです。原作とドラマは話の運びが違うみたい。
 さて本の感想です。桐原亮司、唐沢雪穂のふたりは、人間の姿をしていますが、人間ではありません。目には見えない気体のようなもの。そう、怨念とか憎悪とか、ねたみ、嫉妬、殺意、欲望、企み。そう、人間の精神、魂なのです。ふたりの登場人物は作品のなかでは、目には見えません。
 読み終えて、ただ悲しい。854ページのうちの827ページまでは、作者の企て(くわだて)です。作者は、亮司であり、雪穂であります。作者が登場人物のふたりにのりうつっています。ラストシーンに至るまでの直前の文章の固まりには、背筋がヒャー、ヒャーとします。快感です。
 犯罪は犯罪者だけではなく周囲の人間をも壊していく。同作者著「手紙」のメッセージです。この本は、日本犯罪史の集大成という形態をとっています。
 この本が訴えたいことは、基本的人権の尊重を犯す者に対する抗議と受け取りました。

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紙の本

いつ、どこで、どう繋がるのかなかなか予見させない。

2005/03/26 21:16

10人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yama-a - この投稿者のレビュー一覧を見る

 よく練られた構想である。
 初っ端に質屋の主人が廃墟ビルで殺される事件があり、その後暫く次から次へと新しい登場人物が出てきて新しい話が語られる。読者はもちろんこれらの話が全てどこかで繋がることを知っている訳だが、それがいつ、どこで、どう繋がるのかなかなか予見させない。
 最初の殺人の後は、死体が見つかったり証拠が上がったりするような明らかな殺人事件はない。が、コンピュータ犯罪、横領、恐喝、性犯罪、暴力など考えられる限りの悪事が繰り返される。そのいずれにもどうやら関わっていると思われる亮司の心の中のとぐろを巻くような暗部が暗示される(が、直接には描かれない)。
 幕切れも、唐突ではあるが、全てを説明し切らない程よいところで終わっており、そのことによる余韻が強い。
 東野圭吾については、実は僕は『秘密』を読んでそれっきり手を出さなかった。それは『秘密』があまりにひどかったからだ。──2番煎じ・3番煎じの設定、見事に先の読める展開、読んでいてスムーズに流れないぎこちない文体、そして、登場人物の台詞で状況を説明しようとする悪癖。──それらのものが、この『白夜行』ではほとんど目立たなかった。こういう犯罪もののほうが向いているのかもしれない。心理描写を排したところが勝因か。
 ストーリー展開で押して行く人である。テレビの連続ドラマ向きだと言える。

by yama-a 賢い言葉のWeb

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紙の本

白夜の中を歩いていく二人

2004/06/06 20:16

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:こも - この投稿者のレビュー一覧を見る

この物語の二人の主人公の心情は、決して描かれない。物語は、常に二人の周辺人物の視点で進行する。
二人は常に寄り添いながら、周りにはそれと分からないよう、互いの関係を隠して生きている。二人の周りには、たびたび薄気味悪い事件が起こる。その事件を起こした人物は明かされない。だが、おそらくは二人のどちらかなのだろう。
二人が何を思い、何を考えて生きているのか、周囲の人物にはもちろん、読者にさえも知られることはない。ただ二人は、巧妙に周囲の人物を、そして社会を欺き、陥れていく。
この物語は非常に重厚で奥深い。1度読むだけでは、この物語を真に堪能したとは言えない。2度、3度と繰り返し読んでいくうちに、次第に物語に隠されたすべての真相を理解することができるだろう。
私は初めは徹夜で一気に読破し、次には人物相関図を作りながら一週間かけて読んだ。一度目では気づかなかった、物語の細部に織り込まれている事実に、二度目でようやく気づくことができた。三度目があれば、更に深くこの物語と二人の心を知ることができるだろう。
この本は紛れもない傑作である。これを読まずして、小説は語れない。

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紙の本

幾重もの複線

2004/05/15 02:53

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Rev - この投稿者のレビュー一覧を見る

大阪の小さな町で起きた1件の殺人事件から物語は始まる。
被害者の息子と、容疑者の娘。2人の不思議な関係は19年にわたる。それぞれ別の道を歩みながら、お互いの人間関係をたどると、つねにどこかでつながっている。
複雑に張り巡らされた伏線を少しずつたどりながら、真実に近づく笹垣。

しかし、すべての真実が明らかにされるわけではない。数々の事件の中にはいくつかの疑問点が残る。
それは、別の作品「幻夜」にも共通して言える。
一人の女性が、自らの成功のためにあるいは目的達成のために、周りを巧みに利用する点もそうだ。

「なるほど、この事件はここでつながるのか」と感じる一方、なにかすっきりしない感じがのこる。
しかし、それを不満に感じないほど読み応えは十分にある。

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紙の本

永遠の秘密・・・みえない、2人の心の中

2006/04/13 15:53

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:土曜日の子供 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 この物語は雪穂と亮司の物語なのだけれど、本当の意味で白夜を歩いているのは亮司なのではないかと思った。亮司の心中がまったくと言っていいほど表現されないぶん、彼の孤独が作品全体に暗い影を落としていて、やりきれなさが残る。
 最初は断片的に埋め込まれ、しだいに形があらわになっていき、最後に全体像ができあがるジグゾーパズルのように、ひとつひとつのプロットがきっちりと確実に積み上げられ、物語は終局に向かい、「ついに全体像がみえた」と思った矢先、あっと息を呑む結末に至る。通常ジグゾーパズルが完成したときはある種の爽快感が伴うものだが、この物語ではそうもいかない。むしろ一つの人生の深淵をのぞき込まされた形になって、そこからまた読み手はいろいろな思いを巡らすことになるだろう。雪穂について、亮司について、小学生時代から30歳になる現在まで、彼らが世の中を生き抜いていくさまを見守り続けずにはいられなかった読者は、彼らの屈折した気持ちをわかりたいような気持ちに駆られるが、やはり想像するしかないもどかしさを感じてしまうだろう。
 雪穂は魔性の女として描かれるが、葬り去りたい暗い過去を持ちながらも、雪穂自身が言っているように彼女には「太陽ほどは明るくないけど、それがあるから今日まで生きてくることができた光」があった。だから雪穂は日陰にいてもそれなりに輝けたともいえる。だが亮司は・・・。亮司は追い詰められた状況の中で、雪穂と同じようにより所となるような光を見出していたのだろうか?「俺の人生は、白夜の中を歩いてるようなものやからな」亮司が自分の気持ちらしい気持ちを唯一語ったせりふが印象的だ。
 小説を読む楽しさを十分味わわせてくれる完成度の高い作品なのに、読み終わって本を閉じたとき、思わずためいきをついて、しばし考え込んでしまった。「あんなふうにしなければならなかった必然についてもっと2人の内面が表れた言葉を聞きたかった」と思ってしまった。2人が完璧なまでに感情を押し殺した人間として描かれているため、すべては想像の域を出ないのだが、雪穂の言葉から2人は特別な思いでつながっていると感じさせられるだけに、よけいに期待してしまうのかもしれない。
 推理小説として犯人やトリックを予想しながら読むには面白いが、下手に感情移入してしまうと(現に自分がやっている)なにか心に引っかかるものを感じ、欲求不満状態になってしまう。テレビドラマではそのあたりのことを補う形で雪穂と亮司が電話でコミニュケーションを取る場面や、自分の気持ちを表現する場面、実際の物語では想像するしかない犯行の様子などが描かれていた。それでもドラマでのように「2人が強い絆で結ばれている」と感じ、それを愛と呼んで浸ることは到底できそうもない。そうするにはこの物語はあまりにもクールで残酷さをはらんでいて恐ろしい。よくも悪くもこの本は読んでいる者の心を翻弄し、なかなか開放してくれないのだ。

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紙の本

醜悪だけど圧巻

2007/10/15 00:16

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あん - この投稿者のレビュー一覧を見る

相変わらず哀しい人間ドラマなのですが、最初から最後までドキドキで、あっという間に読み終わりました。
凄い臨場感。ドラマ化したくなります(実際されたようだけど)。
(人以外で)ここまでして手に入れたい・失いたくない物を持ったことがないので、それにしがみ付く姿はいっそ圧巻ですらあります。
身近な人をあっさり切って捨てる姿も。
東野さんの頭は一体どうなっているのだろう…

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紙の本

読み進めるのが苦しい

2022/02/22 22:53

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:岸谷 - この投稿者のレビュー一覧を見る

非常にページ数が多く、数多くの女性が犯罪に巻き込まれるため、人によっては読む事が苦痛に感じるかもしれません。
また、2人の心理描写がほとんどなく、淡々とした文章なので本当は何を考えていたのかは全て読者の想像に任せられています。
その中でも私が特に思ったことを連ねると、

・亮司が高校の時に売春商売をしていたこと
 =幼少期に売春させられていた雪穂のミラーリング(男女性別転換+売る側と売られる側の転換)なんでしょうね。
ここの描写こんなにいるか?と正直思ってましたが、複線だったとは…

・亮司が一番隠したかったことは、雪穂が幼少期に犯されていたことなんだろうなぁ、ということ
 作中で繰り返し語られますが、魂を奪うと表現されるほど傷を残す行為であり、このことから彼は雪穂の魂を守りたかったのだろうなと強く感じましたら。

表題の通り、白夜の中を歩くような人生でしたが、私はどちらかというと極夜(日中でも太陽が沈んでしまっている状態)に亮司はいて、雪穂こそ白夜(夜なのに太陽があり明るいように見える)にいる状態なのでは?と感じました。
似て異なる対極なイメージです。

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紙の本

哀しすぎる世界

2006/01/27 14:12

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:リプル - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ドラマ化されると言うので,期待と不安(暗そうだったので)な気持ちで読みました。そんな人々が多いのか本がほとんど売ってない状態でした。
 亮司と雪穂・・・被害者の息子と容疑者の娘。全く接点がないように淡々と話が進められる中で,微妙に関わってる?と匂わせながらの展開。主人公二人の心情は一切なく何でここまでするの?と思うような場面が随所に見られました。ドラマではその逆で何故こうなってしまったのかを追っていて,また新しい発見ができたような気がしたのでした。
 お互いの心理描写もなく周囲の想像と会話で19年という長い年月を構築していくスタイルは凄いものがあって,それだけでも読む価値ありと思わせたのでした。

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紙の本

「白夜行」その時代背景

2002/05/17 10:52

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:よっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

東野圭吾の前作「秘密」とは全く趣を変えた傑作だと思います。「秘密」は奇抜で、あり得ない環境を人工的に作り、軽妙な筆致で夫婦愛を描きました。SF仕立ての背景によって、むしろ血の通った普遍の愛の姿を読者に提示し多くの人の共感をつかんだものです。
「白夜行」はオイルショックからバブル崩壊までの風俗を描くことで 同じ作者とは思えない重厚感を物語に加え、いくつかの犯罪・事件を周囲の登場人物に語らせることで核になる一組の男女の特殊な愛の形を哀しくにじみ出させています。
最近は出版社の惹句のペテンに引っかかる買い物が多かったのですが今回の推薦の辞は当たりでした。前作とは正反対にこの「愛の形」は非常に特異なものであります。愛の結果は反社会的、背徳的な行動となります。多くの人が共感する類のものではありません。しかし作者は この男女を含め多数の登場人物の行動、事件、犯罪をここ19年の社会、風俗変化と丹念に結びつけ物語に厚みをつけることで「特異な愛の形」に共感はしないまでも「哀しさ」を加味することに成功しています。 それはそれとして、私は長い時を経て追うものと追われるものの行動を見つめ続けるクライムストーリーは好きですね。自分自身がその時点時点でどう生きていたかを重ね合わせながら読むためです。
第1章は1973年です。第一次オイルショックで日本経済が戦後の高度成長から一転し翌年は戦後初のマイナス成長へと転落するときです。彼らは小学5年生、私はそのころ……。第2章、1976年。第3章、第4章は1978年。第5章、1980年。第6章、1981年。第7章、1984年。第8章1985〜86年。第9章、1988年。第10章、1990年いわゆるバブルの崩壊、彼ら26才、私はそのころ……。第11章、第12章は1991年。第13章、1992年。この年から我が国は実体経済でも不況が深刻化し今なお光明が見え出せない状況にある。
ついでながら、読んでいる途中で水上勉「飢餓海峡」のあの感動を思い出しました。
よけいなことですが東野圭吾は若い年代ですね。もう少し年齢がある世代の作者なら背後に学生運動を必ず置きます。この概念なくしても書けるんだなと妙なところで感心もします。

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紙の本

時代性は最高。でも…。

2003/03/28 00:29

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:茶太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る

とにかく文章の量は圧倒的ですね。ご令嬢で常に陽の当たる所を歩いてきた彼女とドブネズミで裏町街道を歩んできた彼。一見何の関わりもないような男と女が実は微妙に交差しながら時代を生きてきた。作者の時代を見る眼は確かです。時代の隙間を縫うように生きてきた男をリアリティを以ってしっかりと描いている。でも最近の日本の推理小説の傾向なのでしょか?? 事件の動機、言い換えれば全ての原点が幼児愛とか変態性欲とか結局は性的なものに完結している。構成とか描写力が高いレベルなのに「落ち」がショボすぎる。この作品も、11ラウンドまで圧倒的リードしていながら、最終12ラウンド残り30秒にKO負けしたような、何ともいえないあと味の作品でした。

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紙の本

古い本だというのに、古びれず面白い。

2020/07/28 23:18

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る

2002年発行の本。なんだっていまごろ読んで嵌ってるんだか、自分でもよくわかりませんが、文庫本で854ページを一気読みしてしまいました。
伏線が複雑にからまり、とにかくどんどん読まないと、以前に登場してきた重要人物のことなど、読んでる途中に忘れてしまう危険がありそうと思ったゆえです。
プロローグは、1973年に起こった質屋殺し、被疑者とされた人物は自殺・事故死して、事件は迷宮入りする。
主人公は、殺された質屋の息子と、被疑者の女の娘で、物語は、彼らが小学生だった頃から始まり、二人が明確に接触することなく交互に登場しつつ、日本の高度経済成長史とその後のバブル。その世相に寄り添わせながら、30代になるまでの人生を描く。ミステリーと考えれば気の長すぎる大長編ですが、そこに寄り添って読む価値はありました。

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紙の本

どこまでも地獄

2018/05/15 01:11

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:chieeee - この投稿者のレビュー一覧を見る

この本が東野圭吾作品デビュー。それから5年…。東野圭吾を読むのを躊躇し続けた程に衝撃的な内容。雪穂ほど怖い女性はいない。彼女に関わる人達は必ず不幸になる。亮司ももしかしたら雪穂に囚われた1人だったのかも知れない。自分の成功の為ならどんな手でも使う。ただ何を成功と考えているのかは分からない。本人達の口からは何も明かされない。その得体の知れない状況だからこそ、この物語にのめり込んでしまった…。読了感は最悪で気分が滅入りどんより気分に。読み直す勇気はないけど、傑作ではあると思う。

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紙の本

最高傑作のひとつ。

2017/01/27 15:18

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みんと - この投稿者のレビュー一覧を見る

押しも押されぬ人気作家の傑作ミステリーです。
不幸な生い立ちの美少女と、同じく孤独をかかえた少年が
あまりにも辛い絆で結ばれながら成長していきます。

抱えた秘密の大きさから、誰よりも大切なお互いとは
決して一緒になることはできません。

彼らの通り過ぎた後には、たくさんの死体と悲惨な目にあった人々が
増えていくばかり。

本当の幸福とは何なのか、はじめに間違えてしまった二人は
とうとう最後までひきかえせません。

哀切すぐるラストが胸に残ります。

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紙の本

再読したいです

2023/03/17 23:14

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちぃ - この投稿者のレビュー一覧を見る

読み始めると展開が気になってあっとゆう間に一気読みしてしまいました。
切なく悲しい気持ちになりましたが、読み応えがあっていろいろ考えさせられる作品だと思います。

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