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紙の本
著者 柳沢 桂子 (著)
遺伝子医療への警鐘 (岩波現代文庫 学術)
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評価内訳
2010/11/18 22:45
投稿元:
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(2010.11.10読了)(2006.01.22購入) 単行本が発行されたのは、1996年11月です。意外と古い本のようですが、状況はあまり変っていないようです。 遺伝子の構造が二重らせんになっていることが明らかになったのが、1953年です。発見したワトソンとクリックにノーベル生理学・医学賞が贈られたのが1962年です。 ヒトのDNAの全塩基配列を読むヒトゲノム計画は、1990年にスタートし、2003年に終了した。この本は、ヒトゲノム計画が進行中に書かれたことになる。 遺伝子に由来する病気があることがわかってきたので、遺伝子を入れ替えて、治療するとか、妊娠したこどもの遺伝子を調べて、遺伝子由来の危険な病気が予想される場合は、堕胎してしまうとか、遺伝子配列を登録して、特許にしようとして見たり、遺伝子ビジネスが動き出しています。 遺伝子についてのすべてが明らかになっているわけではありません。現在までに分かっているのは、まだほんのわずかでしょう。わかったと思っていることも、間違えていることが生き物相手では、よくあることです。 発がん物質や体にいいと言われたものが、数年後に覆されることは今迄にもたくさんありました。もっともらしい言葉に騙されないことです。 騙すつもりはなくても、結果的にウソであることもよくあることです。冷静に対処しましょう。 ●生命の歴史(ⅶ頁) DNAに記されている遺伝情報は、36億年の間書き継がれ、少しずつ書きかえられてきた古文書のようなものである。それを読めば生命の歴史や生命現象について多くのことを知ることができる。さらに、遺伝情報のわずかな書き換えで引き起こされる病気について知ることや病気の診断を早く的確につけ、治療する方法を見つける可能性が開ける。 ●ウイルス(3頁) ウイルスは、ラテン語のヴィルス(毒)という意味の言葉に起源をもち、後に病原体という意味で使われた。病原体の中に素焼きの細菌濾過機を通過してしまうもののあることが1890年代の終わりに発見された。細菌は、この濾過機を通らないので、細菌より小さい病原体があることになり、これをウイルスと呼ぶようになった。 ●ゲノム(10頁) 生殖細胞の持つ染色体の一セットのことをゲノムと呼ぶ。ヒトのゲノムは23本の染色体からなるが、人を人たらしめている全染色体という意味では、22本とXとYということができよう。さらに、ミトコンドリアと呼ばれる細胞内にある小さい器官にもDNAが存在する。ミトコンドリアは、核の外にあるので、精子ができるときには、精子の頭部にあるものは失われてしまう。卵の中にはミトコンドリアの遺伝子は、母親を通してのみ、子供に伝えられる。 ●放射能(112頁) 放射能がDNAに与える影響については、広島、長崎の被爆者を通して、被爆者三代目までのデータを集めることができた。その結果明らかになったことは、原爆による放射能を浴びた人は、被爆から数年たったのちでも染色体の損傷が見られるのに胎内で被爆した子供の染色体には放射能の影響は発見されないということである。 ●突然変異(118頁) ヒトでは、1,000塩基対に一個くらいの割合で、塩基の置換や欠失、挿入、すなわち、突然変異が起こっている。 ●筋ジスト���フィー(140頁) デュシェンヌ型筋ジストロフィーは、多くの場合男の子だけがかかる病気で、生まれた時には異常が認められないが、やがて筋肉が衰え始め、立ち上がることも困難になる。手足の筋肉だけでなく、心臓や肺へ空気を送り込むための筋肉も侵されるので、20歳になるかならない頃に死亡する。この病気が男の子だけに生じやすいのは、X染色体上にある遺伝子に起きた劣性突然変異が病気の原因になっているためである。 ●ハンチントン病(148頁) ハンチントン病の顕著な特徴は、体の奇妙な動きにある。急に体の一部が動いてしまって、その動きを意志でコントロールすることができない。 ●遺伝病(179頁) 一つの遺伝子の突然変異によって引き起こされる遺伝病は、3500種以上知られており、その内の600種類については、度のタンパク質に欠損があるかということまでわかっている。このほかに、幾つかの遺伝子の共同関与によって引き起こされる病気もたくさんあり、冠動脈性心臓病、アルコール中毒、精神分裂症などがその代表例と考えられている。 ●遺伝子診断(279頁) 出生前に遺伝子診断ができるようになると、病気になる可能性のある胎児は抹殺されることになる。このような方法が普及してくると、障害児を産むことが罪悪のように思われる恐れがある。 ☆関連図書(既読) 「二重らせん」J.D.ワトソン著・中村桂子訳、講談社文庫、1986.03.15 ☆柳澤桂子の本(既読) 「二重らせんの私」柳澤桂子著、ハヤカワ文庫、1998.05.31 「冬樹々のいのち」柳澤桂子著・赤勘兵衛絵、草思社、1998.12.08 「愛をこめいのち見つめて」柳澤桂子著、集英社文庫、1999.06.25 「ふたたびの生」柳澤桂子著、草思社、2000.03.30 「生命の未来図」柳澤桂子著、NHK人間講座、2002.02.01 「遺伝子医療への警鐘」柳澤桂子著、岩波現代文庫、2002.05.16 「生きて死ぬ智慧」柳澤桂子著・堀文子絵、小学館、2004.10.10 「露の身ながら」多田富雄・柳澤桂子著、集英社文庫、2008.08.25 (2010年11月18日・記)
2008/08/07 21:59
読むのは大変だけれど、 遺伝子というものを深く理解するにはいい本だと思います。 下手な講義を聞いているよりずっと分かりやすい。 後半では、遺伝子が「ビジネス」として使われつつあることに疑問を提示しています。
2019/05/06 01:34
「遺伝子医療への警鐘」というタイトルから、生命倫理学的な議論が展開されていることを期待する読者もいると思いますが、ゲノム・サイエンスの基礎についての解説に多くのページが割かれており、おなじ著者による『ヒトゲノムとあなた―遺伝子を読み解く』(集英社文庫)とかさなる内容が多いように感じました。 遺伝子工学における科学者の倫理観について著者自身の考えが表明されていますが、こうした問題について深く掘り下げるような議論は見られず、われわれの日常生活にも大きな影響を与えているゲノム・サイエンスについて、一般の人びとにも知っておいてもらいたいと著者が考える基本的な知識がまとめられている本という印象です。
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