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パレスチナ 新版(岩波新書 新赤版)

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  • みんなの評価 5つ星のうち 4.4 32件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2002.5
  • 出版社: 岩波書店
  • レーベル: 岩波新書 新赤版
  • サイズ:18cm/255,7p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-00-430784-8
  • 国内送料無料
新書

紙の本

パレスチナ 新版 (岩波新書 新赤版)

著者 広河 隆一 (著)

パレスチナ 新版 (岩波新書 新赤版)

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パレスチナ 新版

670 (税込)

パレスチナ 新版

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評価内訳

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紙の本

泣いた。けれども…

2004/01/23 14:49

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:しっぽ - この投稿者のレビュー一覧を見る

読み進むにつれて、涙が止まらなかった。
怒り? 悲しみ? 確かにそれもあっただろう。でもそれだけではない。
誰のための涙だったのだろう。
イスラエルの人への、パレスチナの人への、罪なく傷付いた全ての人への、でもそれだけではなくて。
多分それは「人類」という生き物への怒りや悲しみも含めたどうしようもない思いが流させたものだ。

この本では、学校の授業などではほとんど触れられることのない中東、とくにパレスチナ世界の現代史について書かれている。
この本を読むまでのぼくのパレスチナ問題に関する知識は一般の人が持っているものとそう大きく違いはなかった。
いや、重要なのは知識の量ではない。
この本を読んで、知識の質、この問題について考えるスタート地点が大きく変わったと言えるだろう。
自爆テロや武装ゲリラ闘争。
何ゆえパレスチナ人たちはそういった過激な手段に頼って自己の主張を通そうとするのか。なぜもっと平和な道を模索しようとしないのか。
そうした疑問がいつもつきまとっていた。
そしてその本はぼくのそういった疑問に一つの答えを与えてくれるものだった。

それまでのぼくの視点はどうしてもイスラエルよりのものだった。
そもそも、日本国内で流通しているパレスチナ問題に関する報道は、意識するにしろしないにしろイスラエルからの視点に立ったものがほとんどだ。
それは考えてみれば当たり前のはなしだ。
日本人のほとんどはユダヤ民族にもアラブ民族にも接点を持たないし、文化的な影響も受けていない。
けれどアメリカを中心とした西欧社会の承認を受けているイスラエルは正しいと言う無条件の思い込みが、いくら公平に状況をみようとしても心のどこかにしがみついてしまうのは仕方がないことだろう。

最初に言っておくが、真に「公平」なものの見方など存在しないと思う。特に民族や思想、宗教上の対立に関しては。
立場が違うグルーブがあればその数だけ、さらに突き詰めれば、人間ひとりひとりにとって、「真実」というものは無数に存在している。
だからといって全てを投げ出すつもりはもちろんない。
むしろだからこそ、そうした混沌に覆い尽くされている状態だからこそ、少しでも多くの人が幸福になる道を模索していくのがとても重要なことではないか、そう感じている。
この本を読むと、パレスチナ問題が今までぼくたちが思っていた以上に根が深いものであり、また力によって罪のない人々を虐げているのが、けっしてアラブゲリラだけではないということもよく分かった。
そして問題はぼくの中ではより複雑になってしまった。
自分が感じている怒りや悲しみが誰のためのものなのか、誰のために涙を流し拳を振り上げるべきなのか、それはますます分かりづらくなっている。
一つだけはっきりしているのは、人間とは心底、業の深い生き物だということだけである。

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紙の本

一九世紀から現在に至るまでのイスラエルの歩みを、簡潔明快に記述する

2002/08/01 14:24

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:森岡正博 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 昨年九月の対米テロ事件以降、世界情勢はふたたび血なまぐさくなっている。アフガニスタン空爆に続いて、イスラエルとパレスチナのあいだの報復戦争が激化した。とくに今年四月には、ジェニンでイスラエル兵によるパレスチナ人の大量虐殺が起きたとも言われているが、国連による調査をイスラエル側が拒否しており、そこで何が行なわれたのかははっきりと分かっていない。
 いわゆるパレスチナ問題には、長い歴史がある。長年の現地取材をもとにして、この複雑怪奇な歴史を見事に切り取ってみせたのが本書である。著者の広河隆一さんは、何度も現場に足をはこび、破壊された村々や、銃弾に倒れた兵士たちを目の前で目撃しながら、そのことの意味を冷静な距離を保って探求している。
 広河さんは、一九六七年にイスラエルに旅をする。そこで、ユダヤ人のコミューンである「キブツ」に滞在する。しかし、この美しいキブツが、実は、パレスチナ人の集落を破壊した跡地に建てられていたことを知る。これをきっかけに、広河さんは、この地方に流入してきたユダヤ人と、この地方から追い出されたパレスチナ人のあいだの、血にまみれた歴史を調べはじめるのである。
 広河さんは、一九世紀から現在に至るまでのこの地方の歩みを、簡潔明快に記述する。中東情勢についてまったく知識のない読者にとっても、非常に分かりやすい。イスラエル人すら知らないような資料を駆使して、歴史の裏側に埋もれてきた出来事を、繊細な手つきですくい取って見せる。
 イスラエルがパレスチナの村を破壊するパターンはいつも同じである。安全のためとか、戦争の危険があるとかの理由で、ある日突然、パレスチナ人村民の一時待避が命令される。村民が自分たちの村を離れると、その土地はイスラエルによって没収され、住居はブルドーザーで破壊されるのだ。それを合法化する法律さえ存在する。
 このような行為の延長線上に、ジェニンのような破壊行為があるのだ。シャロンが首相になってから、状況はさらに悪化している。日本がなすべきことを知るためにも、本書は必ず読まれるべきである。

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2004/10/03 02:48

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2005/05/18 22:58

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2011/01/25 03:15

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2006/02/20 14:03

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2008/02/11 20:33

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2008/01/22 00:48

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2014/01/19 13:56

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