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友人からかしてもらった。少年A父母悔恨の手記よりも、大衆や社会にうったえかけるための一冊の本として優れていると思う。と同時に第三者であるのにもかかわらずやりきれない感情に襲われる。
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抜粋・・・・・
あの少年が歪んだ学校教育の被害者なのでしょうか。病んだ社会の被害者といえるのでしょうか。
・・・・・・・
神戸連続児童殺傷事件の被害者である、
小学校6年生土師淳君のお父さんの手記です。
淳君との思い出や、容疑者への思いをつづっています。
犯罪被害者の家族への情報公開を求め、
彼の視点から「あるべき社会の姿」を語っています。
本当の怒りや苦しみは、私にはわからないんです。
だけど、苦しんでいる人がいる事は理解することができる。
だけれども、それでは、
容疑者の苦しみも、淳君の苦しみも、お父さんの苦しみも、ぜんぶ同じになってしまう。
人の怒りや苦しみを、少しでもわかる事ができる人になりたいです。
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神戸連続児童殺傷事件で命を奪われた父親の手記。マスコミ報道のあり方、被害者の人権とはなにかということについて深く考えさせられる。
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酒鬼薔薇事件の犠牲者である土師淳君のお父さんの手記。私はコレを読む前に少年Aの母親の手記を読んでたのですが、やはり観点が違うと同じ事件でも全く違った印象を持ちました。特に少年Aの母親の印象が大きく異なりました。また少年法の問題について深く考えさせられます。犯罪を犯した少年に一番必要なのは「自分が犯した罪の重さを認識させること」。コレに尽きるのではないのでしょうか。
2007/04/01 読了
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なんであんな残酷な事件は起こったのか。なぜ、淳くんはあんなむごい殺され方をされたのか。
少年法の意義。
プライバシー。
知る権利。
マスコミによる、「取材」という名の暴力。
これらが、ぎゅっと凝縮された、大変重みのある一冊。
土師さんは、被害者であり、医者ということもあり、文章にはかなり納得させられました。
必読です。
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とにかく多くの人に読んでほしい。少年犯罪が注目される昨今、社会の責任とか親の責任だとか、加害少年自身を保護するかのような様々な見方がある中で、被害者の視点からまっすぐな気持ちで書かれた本。
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法律の知識はないが、法律って誰のためにあるのかと思う。被害者は裁判において参加できない、など想像できるようで知らない世界を見せてくれた。
う〜ん、忘れてはいけない出来事だ。
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少年Aこの子を生んで…に続いて読んだ。それぞれの立場から、それぞれの考えや思いがあるだろうし、被害者の立場からすると、加害者の両親に対し、全ての言動に怒りや憎しみを覚え、何もかもを不信に思ってしまうのはしょうがない。これはあくまで被害者側からみた意見である。しかし、加害者の両親の手記と符合するところは多々あり、やはり加害者の両親の行動には納得できない所があるように思った。しかし、確認のために首だけとなった我が子と対面する場面は読んでいるだけでも辛く、衝撃だった。父親の気持ちたるや想像も付かない。
この本では著者が事件の被害者となって感じた、マスコミや少年法に対しての考え、疑問なども多くのページを割いて書かれている。
結果的に、この本を切っ掛けとして少年法は改定されたわけだが、それも十分な改訂なのかは議論される所だろう。そしてマスコミと言う存在に対しては、個人的にも以前から許せないと思う気持ちがあったのだが、この本を読んで、さらにその気持ちが強くなった。彼らは人間のクズだ。そう言われてもしょうがないだろう。どんな理由があろうと、人間の心を持たない生き物を、俺は許すべきでは無いと思う。
俺は彼らも犯罪者だと思う。
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(2015.05.25読了)(2010.11.17購入)
「犯罪被害者の声が聞こえますか」東大作著、を読んだ後に、この本を読もうとしていたら、テレビのニュースで、著者の土師守が事件について話していました。18年前の5月24日が事件の発生した日だったのです。
特に意識せずに読み始めた本が、読んでいる前後の日付と、何らかの意味のある人重なることが、たまにありますね。
1997年5月24日、土師淳君・小学6年、が昼過ぎに出かけたきり戻らなかった。親族や近所の方々、警察の方々による懸命の捜索にもかかわらず、見つからなかった。
変わり果てた姿で見つかったのは、5月27日の朝でした。
29日に通夜、30日に告別式を行いました。
6月28日夕方に犯人が逮捕されました。中学3年の男子生徒でした。
淳君の同級生の弟がいるので、淳君も時々その家に遊びに行っていたのだそうです。
この本は、淳君の父親によって書かれたものです。淳君の生い立ちから、事件の際の捜索の様子、マスコミによるいろんな形での妨害行為、心ない一般の方からの嫌がらせ、犯人逮捕後のもどかしさ。犯人が少年法によって保護されているために、犯行の動機などの被害者親族が知りたいことがまったくわからないのです。
そこで、少年法の改正の運動を行い、いくらかの成果を得ることができました。
少年法への思いは、妻と幼い子供の命を18歳の少年によって本村洋さんも同じなので、解説に詳しく、少年法の問題点を述べています。
【目次】
誕生と成長
永遠の別れ
変わり果てた姿
捜査
犯人逮捕
少年と人権
不信
報道被害
少年法
供述調書
卒業、そして一周忌
あとがきにかえて
文庫版あとがき
解説 本村洋
●罪の自覚(144頁)
今回の事件をきっかけに、少なくとも、自分の犯した罪を自覚させ、そのことに対する償いについては、きちんとやらせるという人間社会の当たり前のルールや心情に貫かれた考え方の上で議論がされることを私は望みます。
●少年法の壁(167頁)
被害者の親として、せめて審判決定書の全文を見ることぐらいできないものか。
審判の行われた家庭裁判所に被害者の親が出席できないのなら、せめて、法的代理人である弁護士くらいは傍聴させられないものか。
「せめて両親の供述調書と、A少年の精神鑑定書くらいは見せてもらえないでしょうか」
私は、審判に出席するという直接的な手段が不可能だとしても、事件の真相を知るために事件前後の両親の行動を知りたいと思い、これを要求しましたが、それもかないませんでした。
●マスコミの事件報道(185頁)
被害者側の人間が見て嫌悪感を催すような報道や取材は、慎むべきだということです。
☆関連図書(既読)
「犯罪被害者の声が聞こえますか」東大作著、新潮文庫、2008.04.01
「なぜ君は絶望と闘えたのか」門田隆将著、新潮文庫、2010.09.01
「犯罪と刑罰」ベッカリーア著・風早八十二訳、岩波文庫、1938.11.01
「裁判員制度の正体」西野喜一著、講談社現代新書、2007.08.20
「裁判員法」船山泰範・平野節子著、ナツメ社、2008.06.09
「裁判員のための刑事法入門」前田雅英著、東京大学出版会、2009.05.15
「裁判長!ここは懲役4年でどうすか」北尾トロ著、文春文庫、2006.07.10
「裁判長!おもいっきり悩んでもいいすか」北尾トロ・村木一郎著、文藝春秋、2009.05.15
「ぼくに死刑と言えるのか」北尾トロ著、鉄人社、2009.07.30
「きみが選んだ死刑のスイッチ」森達也著、理論社、2009.05.21
「殺人者たちの午後」トニー・パーカー著・沢木耕太郎訳、飛鳥新社、2009.10.20
「あなたが裁く!「罪と罰」から「1Q84」まで」森炎著、日本経済新聞出版社、2010.11.05
(2015年5月26日・記)
(「BOOK」データベースより)amazon
「おじいちゃんのとこ、いってくるわ」ドアの閉まる音がして、淳は家を出ていきました。これが、私たち家族と淳との永遠の別れになってしまいました―。1997年5月に起きた「神戸連続児童殺傷事件」。14歳の少年に我が子を奪われた父が綴る鎮魂の手記。眼を細め見守った息子の成長から、あの忌まわしい事件の渦中の出来事、そして「少年法」改正に至る闘いまでを、被害者遺族が詳細に描く。
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10109
09/17
前半、倒叙ミステリーを読んでいるよう。知人でもあった少年Aの両親に対する感情も垣間見える。
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読んでいてとてもつらい本だった。被害者家族の深い愛情と悲しみにしばしば感情を抑えられなくなりそうだった。抑えて書かれているだけに被害者家族に加えられたマスコミをはじめとする世間の横暴がより際立つ。
少年Aの家族の本を読んだが、間違いなくA家族はおかしい。この本でも特に母親の無神経さが指摘されている。
きちんと謝罪ができる家族であれば、A少年は殺人鬼になる前に治療に入れたのではないかと思う。
山口母子殺人の被害者本村さんが
あとがきを書いているが、これも一読の価値がある。
なぜまともな人々が、そうでない人々にこんな目に合わされねばならないのか、さらに少年法がこうした人々を助長し、不幸を連鎖的に生み出している指摘は鋭い。
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著者は酒鬼薔薇事件(神戸連続児童殺傷事件/1997年)で殺害された土師淳〈はせ・じゅん〉君(享年11歳)の父親である。もう一人の犠牲者・山下彩花ちゃん(享年10歳)の母親京子さんが1997年12月に手記を発表している。子供を持つ全ての親御さんに読んでもらいたい。
http://sessendo.blogspot.jp/2017/05/blog-post_24.html
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加害者が庇護され被害にあわれた方が辛い思いをする現状が腹立たしい
痛みを知ろう、わかろうとしない、人の気持ちにたてない無神経で常識知らずな加害者親が許せない。
被害者の気持ちが反映しない国の法律が許せない
被害にあわれた方々の心の平穏となる日々を幸せな未来をお祈りいたします。
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1997年、神戸市須磨区で発生した14歳少年による児童連続
殺傷事件。その被害者のひとりである児童の父親が綴った
手記である。
痛々しいとか言いようがない。「おじいちゃんの家に行ってくる」。
そう言って出掛けて行った我が子が、そのまま帰らぬ人となる。
確たる動機もなく、改正前の少年法に守られた14歳の少年によって
である。
出掛けたまま遅い時間になっても帰らぬ我が子を探し、祖父と父は
後に我が子の命の絶たれた場所だと知る「タンク山」も捜索している。
しかも遺体の一部が置かれた中学校は加害少年は勿論のこと、
被害児童の兄もが通学する学校だった。やりきれないね。
猟奇的な事件で我が子を失った家族に襲いかかるマスコミの攻勢、
そこから発生する報道被害。加害少年は少年法の元にプライバシー
を守られるのに、被害者家族の底なしの悲しみに群がり、プライバ
シーを垂れ流す。メディアは今も変わらぬハイエナ報道を修正しよ
うとはしない。
一方で、我が子が事件を引き起こした家族がいる。被害者家族とは
違う悲しみがあるのだろうが、自分の子供が加害者であると判明
してからも被害者家族への直接の謝罪は行わず、文書を郵送している。
その文書も、他の被害児童の家族へ送った謝罪文と丸っきり同じ
内容だという。加えて加害少年の母親が葬儀の席で発した「子供の
顔くらい見たりや」という心ない言葉には、読み手としても引いて
しまった。
2005年、加害少年は更生施設を出て社会復帰を果たした。彼は
自分の犯した事件の重大さを心に刻んでいるのだろうか。被害者
家族の悲しみと怒りを、その心に感じることが出来ているのだろうか。
「少年だから犯罪は許されるのでしょうか。少年が犯人だとわかったら、
淳は生き返るのでしょうか。」
被害者家族の叫びが詰まった良書である。
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こんな風に自分の家族を奪われたら、と思うと堪らない。
他の部分の抑制された文章と加害者家族に関する記述にあからさまに表現された不信が被害者家族のやり場のない怒りだと感じた。