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紙の本
「空想科学読本」とは違ったタイプのアプローチ
2002/07/13 10:22
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kagaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
「空想科学読本」の大ファンのわたしは、この本もそんな感じだろうと思って買いました。
が、こちらはたとえば、SFアニメに出てくるスペースコロニーを紹介し、そこから現実のスペースコロニーに関する解説をすすめる、というタイプの、楽しい科学読み物です。
しかし、著者のアニオタぶりが遺憾なく発揮されていて、笑えます(いまだにアニメージュを買っているそうな)。
科学とアニメに対する愛がいっぱいのこの本は、夏休みの読書にぴったりかも!
紙の本
旧題・SFアニメを天文する
2002/07/03 00:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:十二番目の男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は東大理学部卒業の理学博士である。専門は天文学で、本書はいわばその天文学に関する知識を持ってSFアニメを検証する、といった様相を呈している。あるいは、SFアニメを題材として天文や自然の話を理数的に展開している、とも言える。
本書で題材として取り上げているSFアニメは多岐にわたる。鉄腕アトム、機動戦士ガンダム、風の谷のナウシカ、不思議の海のナディア、宇宙戦艦ヤマト、マジンガーZ、キューティーハニー、超人ロック、新世紀エヴァンゲリオン、0083スターダストメモリー等々……
珍しいところでは「うる星やつら」がある(これはどうも筆者の個人的趣味で選択したような気がしないでもないのだが)。今までのこの手の本にはないチョイスである。ちなみにうる星やつらを題材にして語られているのは「宇宙人の人数」について。
具体的な内容は、なんとも理系である。私は典型的な文系人間で、分数のわり算も怪しいほどの数学音痴であるから、はっきり言って何が書いてあるのかはよくわからなかった(数式が出てくるところは、なんだかもうそれだけでわからない気分になってしまった)。
しかしそれは細部の話であり、全体としては比較的読みやすい文章でつづられていて、まあ大体こんなことが書いてあるのだなというくらいのことは読みとれた。宇宙のすごさというか、自然の数学的な美しさをかいま見ることは出来たかもしれない。
アニメーションの美しさとか尊さとかは、もしかしたら私たちには決して手が届かないからこそ生まれるものなのかもしれない。宇宙に関してもそれと同じようなもので、私たちは例えば太陽に触れることは出来ないし、ブラックホールに触れることも出来ない。ただコンピュータのモニター越しにとか、写真でとか、ブラウン管でとか、そういう媒介を介して触れるのみである。
そういう点で、アニメーションの美しさと天文の美しさとは、どこか通ずるところがあるのかもしれない。