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商品説明
照子との結婚は、私の人生で最大の成功であった−。ともに免疫学者として半生をアメリカで過ごし、50年の結婚生活をおくった著者と妻。結婚も仕事も成功させたいあなたに贈る「日本のキュリー夫妻」の物語。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
石坂 公成
- 略歴
- 〈石坂公成〉1925年東京都生まれ。東京大学医学部卒業。医学博士。ラホイヤアレルギー免疫研究所名誉所長、日本学士院会員、アメリカ科学アカデミー会員、理化学研究所特別顧問。
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紙の本
愛の交感がアレルギーの原因をつきとめた!
2002/07/03 18:14
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:伊豆川余網 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は、一組の科学者夫妻の、半世紀にわたるメッセージ(手紙とカード)の往還に基づく。結婚前は、恋人同士の熱烈な真情の吐露であり、結婚後は、夫と妻が波乱の研究者人生の真っ最中でも決して見失わなかった愛と信頼の記録といってよい。この二人、石坂公成博士と照子博士は、免疫学という基礎医学研究分野における世界最高の権威である。春先になると発生する「花粉症」のような、アレルギー反応の原因となる物質Igeを世界で初めて発見したのも、石坂夫妻だ。
本書は大変読みやすい。石坂博士のいかにも科学者らしい論理的叙述に加え、不条理を憎み、妻を愛する啖呵は胸がすく。また共感する。石坂夫妻のような一流の研究者であれ、私みたいな凡人であれ、既婚者にとって自分のやりたい仕事や趣味と、配偶者のそれとを両立してゆく悩みに変わりはないからだ。博士が「内助の功」を退け、結婚に当初反対だった照子博士の両親に報いるためにも、彼女を独立した研究者として成功するよう支援してゆくくだりは、大変感動的だ。
70代半ばの石坂博士は、現在「週に55〜57時間」は1歳違いの照子博士の病床にいるという。本書の校正も、「もう意味のある言葉を話すことはできない」彼女の枕元で、進めたと記されている。