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GOTH リストカット事件
  • みんなの評価 5つ星のうち 4.1 423件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2002.7
  • 出版社: 角川書店
  • サイズ:20cm/332p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-04-873390-7

紙の本

GOTH リストカット事件

著者 乙一 (著)

【本格ミステリ大賞(第3回)】森野が拾ってきたのは、連続殺人鬼の日記だった。学校の図書館で僕らは、次の土曜日の午後、まだ発見されていない被害者の死体を見物に行くことを決め...

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GOTH リストカット事件

税込 1,650 15pt

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商品説明

【本格ミステリ大賞(第3回)】森野が拾ってきたのは、連続殺人鬼の日記だった。学校の図書館で僕らは、次の土曜日の午後、まだ発見されていない被害者の死体を見物に行くことを決めた…。触れれば切れるようなセンシティヴ・ミステリー。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

乙一

略歴
〈乙一〉1978年福岡県生まれ。「夏と花火と私の死体」でジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞しデビュー。

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みんなのレビュー423件

みんなの評価4.1

評価内訳

紙の本

凄いとしか言いようがない

2013/07/22 23:48

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:はとり - この投稿者のレビュー一覧を見る

最後のどんでん返しにただ驚いて、感心のため息をつくばかりです。
描写も繊細で、その細やかさがグロさを強調させて、謎の仕掛けも大胆で…
この本で乙一さんの虜になりました。

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紙の本

最後まで読めない展開

2004/12/26 10:28

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:朝ご飯 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 乙一さんの作品として最初に読んだのが「GOTH」でした。その後にも乙一さんの作品をいくつも読みましたがトップ3には入る作品です。

 主人公は普通の高校生を演じて生活しているが内心では死や殺人に深く興味を持つ「僕」とそのクラスメイトで「僕」と同じ趣味を持つ「森野」の2人。

 ある日、最近起こっている連続猟奇殺人の被害者が解体されていく様を詳細に書かれた手帳を「森野」が拾い、「僕」に見せることから物語が始まります。まだ発見されていない被害者のことも書かれており2人はその被害者の残骸を確かめに行きます。

 全6話でどの話も登場人物の一人称構成で、話によっては一人称の相手が変わり、事件の裏が見え隠れしミステリー度が倍増していました。乙一さんはそこを最大限に利用し読者に推理させ最後には
「ええぇ!ってことは…。あっ! なるほど…。そうゆうことか。」
と本気で驚かされます。

 6つの話の共通点はどの作品も最後まで先が読めず、ドキドキやハラハラの連続だったことです。一度読みビックリしたあとでもう一度最初から読みなおすと2回目だからこそ分かる別の面白さがあります。

 読んで損は絶対にないと思います。
読もうか迷ってるあなたはぜひ読んでみるべきです!

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紙の本

メインキャラのふたりとさらりとした話の手触りが、とても魅力的でした。

2004/09/23 20:57

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:風(kaze) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 周囲との深い溝を意識しながら、平均的な男子高校生を装って生きる僕。クラスメイトから孤立し、静かで冷ややかな空気を身にまとう森野。本質的な部分で互いに分かり合い、同じ種類の人間同士、関わりを持っていくふたり。教室の中を夜の闇で満たせば、彼らだけが光を放ち、浮かび上がっているような、そんな感じ。周りと隔絶した世界を持つふたりをくっきりと際立たせる人物造型、人物喚起力が巧いと唸らされた。

 また、猟奇的な事件を扱っていながら、涼やかな空気を感じさせる話の雰囲気がとてもいい。白紙にさらさらとモノクロの絵が、一幅の山水画が描かれていくのを見るかのよう。妙なべとつきや粘ついたところがなく、読んでいて、清々しい心持ちにさえなった。

 さらに、読み手をミスリードさせるミステリの味わいもなかなか。話によってはやや作為的に過ぎるかなあと思う部分もあったが、この騙され方は決して嫌じゃない。むしろ、「ああ、なるほどなあ。そういうことであったか」と、心地よく騙された気持ちのほうが強い。

 「暗黒系」「リストカット事件」「犬」「記憶」「土」「声」の六つの作品からなる本書。どれも面白かったけれど、なかでも、切ない気持ちに駆られた「犬」、冒頭からぐいと掴まれた「土」、スリリングな展開にぞくぞくさせられた「声」、この三編が印象に残る。

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紙の本

心地よいドンデンの裏切りはあなたの期待を裏切らない

2004/02/18 21:40

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:遊子 - この投稿者のレビュー一覧を見る

やっぱり乙一作品はすごい。そう思った一冊だった。
前評判が高いと読者は期待して読み進める。
すると、ちょっとくらいの意外さ、面白さでは「こんなもんか…」
とがっかりしてしまうものだ。もし、前評判を聞かなければ
それなりに楽しめたかもしれないのに…なあんて。

この『GOTHリストカット事件』はこの世に乙一の名前を
知らしめるきっかけになった作品だ。
私は読む前からかなり期待していた。そして、ページをめくるごとに
先の展開をよみ、想像をめぐらしていた。
けれども、収録作品6本それぞれが私の予想の一歩先をいく
結末を迎えたのだった。小気味いいほど読者を翻弄し
最後のドンデンで裏切る。私としては「やられた!」の一言だ。

この物語は「僕」と「森野」という少女の周りで起きた
猟奇的な事件を描いたものだ。正直グロい描写も多い。
このような描写が生理的に受け付けない人にはお勧めしないが
この物語をおぞましい残酷殺人物語だとは思ってほしくない。
「生まれついてそうだった」殺人者を怪物として書くことによって
その怪物に付きまとう「死」を私は考えることができた。
そして、人間らしい感性とそれをもたない怪物とを比較することで
改めて「人間らしさ」それに伴なう「生」を考えたのだった。

「期待して読んでつまんなかったら…」なんて思わず大いに
期待して手にとってほしい。きっとあなたの想像をこえる結末が
そこにあるはずだ。

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紙の本

世界と噛み合わない歯車への苛立ちを薄めるのは、快楽と美。

2003/11/24 23:15

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:3307 - この投稿者のレビュー一覧を見る

■ 「そうだ、これから紐を買いに行きましょう。あなたも
■ ひとつ、紐や縄を買っておくと便利だと思う。だって、
■ 必要になるでしょう、自殺するとき」
■(——P133/『記憶』)

——と、森野夜は言う。「僕」は無表情に頷く。

森野夜 殺人鬼・変質者限定で呼び寄せる魔性のフェロモン娘。
    世界と絶望的に噛み合わない歯車を抱える。世界との
    溝の底で、8歳で亡くした半身、双子の妹「夕」が見上げる。

「僕」 殺人鬼・変質者を観察収拾する、恐るべき目撃者。
    自分をもてあますことを知らず、「日常」にとけ込む
    仮面のつけ方、表情の作り方を知っている。

森野が呼び寄せ、「僕」が撃退・記録する様子は、
まるで、対殺人鬼専用食虫植物。妖しく恐ろしい、高校2年生。

2人の魅力に参って、読まされてしまう好短編集。
快楽・切なさ・妖しさで読者を縛るから、中断できない面白さ。
怖い話も悪趣味な話も苦手だけれど、素直に読めたのはそのおかげ。

■ 彼女と対応するときだけ、僕は演技をせず思ったことを
■ そのまま顔表面の皮膚に伝えることができた。したがって
■ 僕の顔の筋肉は休憩時間を得たわけである。それはつまり、
■ みんなにひた隠しにしていた僕の心の無表情さや非人間的な
■ 部分を、森野は心地よい無関心さで許したということだった。
■(——P068/『リストカット事件』)

私にとって、登場する殺人鬼たちは、それほど重要な存在ではない。
それよりも惹かれるのは、「僕」や森野や、『土』の少年少女。

キーワードは思春期。もどかしくて苛立って、焦って、
むやみにもがく季節。自分が重荷でもてあまして、どこか
人ごとのように眺める命。そして漂う、死への傾斜。

気がつけば渦中を抜けて、遠くなった10代の記憶。
そんな空気が色濃く封じ込められている。
特に、妖しさ際立つ『土』と、埋葬と再生の『記憶』が印象的。

無関心である痛みを、妖しく分かち合う一冊。

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紙の本

乙一の第二歩目

2003/07/13 16:07

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yaeba - この投稿者のレビュー一覧を見る

GOTHとは、人間を処刑する道具や拷問の方法を知りたがり、殺人者の心を覗き込む者、人間の暗黒部分に惹かれる者たちのこと——。

主人公「僕」は、クラスメイトの前では普通の男子高生の仮面をかぶり、冗談を言い、笑顔を振りまく。だがその仮面の下にはGOTHという素顔を隠し持っている。そしてクラスメイトの女子、森野夜もまたGOTHであるが、彼女は仮面をかぶらず、愛想を振り撒かない。だから友人がいない。
GOTHという共通点を持った二人は惹かれあい、行動を共にする。
「僕」とクラスメイトの森野夜という二人のGOTHを中心に、6つの短編が語られていく。

最終話・6話はすべてのまとめとなっており、主人公である「僕」と森野の差が浮き彫りになる。二人は「GOTH」という点で共通しているが、基本的な性質が異なっているのだ。僕は犯罪を見て、犯罪者になりかわりたいと思っている。だが、その性質を隠す為、あらゆる仮面を器用にかぶり芝居をして生きている。一方、森野は自分の外側に在るものとしての「GOTH」に興味があるだけなのだ。僕はGOTHを内側に持っているのに対し、森野はGOTHが外側に在る。その差がこの最終話で表れてくる。
最終話で森野が僕とは正反対の一歩を踏み出してくれたことが、私達の癒しとなり、救いとなりうる。

乙一は私が今一番注目している作家だ。
『夏と花火と私の死体』で第6回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞後、デビュー。以来、角川書店、集英社を中心に作品を発表。せつない系、せつなさの達人などと呼ばれてきたが、『GOTH』で本格ミステリ大賞を受賞、この作品はマンガ化もされた。

『GOTH』を読んだ後、今回の乙一は今までと違うと感じた。スニーカー文庫で見せた「さみしさとあたたかさ」を共存させた書き方に、冷淡さ、ミステリ部分の濃厚さがプラスされている。

今までの乙一の個性はそのままに、そしてミステリ部分は今までの作品を超えている。ティーンズを対象読者として出発した著者が、大人のミステリに踏み入れるようになった、分岐点と言える一冊。乙一の第二歩目だといえよう。

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紙の本

装丁同様黒い内容

2004/07/28 00:35

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:karasu - この投稿者のレビュー一覧を見る

 私が最初に読んだ乙一作品は「夏と花火と私の死体」だったのだけれど、その時、とても衝撃的だったのを覚えている。素晴らしく表現が上手いと思った事もだけれど、最後に「これはやられた」という、嬉しい充実感があったからだ。GOTHでもそれは変わらなかった。

 GOTHの装丁の様に内容も黒い。そして猟奇的の表現部分も多数出現していて、想像したく無いところもあったが、焦点は人の心である。「普通」と括られる人達とは少し違う、猟奇的な一面が表にでてしまった、あるいは、心の内に強く持っている人達の事件が1話ごとに、全6話から成り立っている。
 そのどれもに登場する主人公の高校生男女。この二人も嗜好がいわゆる「普通」とは違っているのだが、主人公というに相応しく、何故か愛着がわく。
 
 主人公の高校生男子は自分の趣味にとても貪欲だ。趣味の殺人現場巡りと、殺人犯に会うということにかけての行動力は凄い。夜中だろうが、遠方だろうが、かまわず出向く。事件の第三者的な立場をとるというのが、彼のルールだった様だが、それも場合によりけりである。というより、誰より事件に一番近い所でながめているのだ。実際の殺人犯に会った時の彼の態度も、自分が殺す側の人間寄りだと思っているところから、納得できる。そういったものを内に秘めていても、自動的に「健全な僕」というものが発動されて、見た目平穏な日々を繰り広げているのだ。自分というものと、世間に認識されている自分というものの違い。
 ここまででは無くとも、人との関係で、自分が本当の自分では無いと感じる瞬間は誰しも有るのではないだろうか。GOTHでは、誰もが少しは持っている邪悪な部分が、猟奇的という分かりやすい形をとって表現されている。

 もう一人の主人公、森野夜も、無表情で人を寄せ付けない雰囲気、そして自殺思考まであるというのにも関わらず、何だかどこか抜けた所が憎めない。
 彼女がメインの話、第4話「記憶」は彼女の過去から、今に至るまでが書かれている。森野夜が、猟奇的殺人犯に目を付けられやすいのは、昔死体ごっこをしていたせいでは無いのだろうか?と思ってしまった。それとも、彼女の黒髪や陶器のように白い肌、整った顔立ちがそうさせるのか、本人は知らずに彼女も大きく事件に関わっているのだ。

 そんな趣味から繋がっている二人。主人公の高校生男子が「愛情ではありません、これは執着というのですよ」と森野夜への感想を心の中で呟くところがある。殺人犯寄りの彼と、被害者寄りで自殺思考の彼女では、これが最大限の愛情の様な気がする。

 その他に登場してくる方達も、とても濃く書かれている。

 一話完結。しかもシリーズもの。私としてはとても読みやすい形式だった。

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紙の本

文句なしのお奨め逸品

2004/07/04 17:03

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:luke - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「GOTH(ゴス)」乙一です。6篇からなる連作ミステリー。文句なしに良いです!! 感動ものだな。…猟奇事件が二人の男女高校生の廻りで起き、何らかの関わりを持ってしまいます。事件そのものは一般的に云うところの犯人逮捕でチャンチャンチャンというわけには行きませんが、二人にとって、または加害者、被害者にとって完結します。この有る意味、法律を無視した解決法がショックを受けると同時にこのストーリーの特殊性を表しているとも云えます。存在感たっぷりの二人の高校生も実は問題を抱えている、ともすれば犯人と紙一重のこの二人こそが一番のミステリーとも云えたりします。しかし、ホントに文句なしに良いです!!

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紙の本

ホラーとミステリのコンビネーション

2004/04/19 11:57

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:紫月 - この投稿者のレビュー一覧を見る

乙一作品を読むのは初めてです。
ただ残酷だというだけのイメージしかなかったので、これまで手に取る気持ちになれなかったのですけど、『リストカット事件』は著者の出世作となった有名な一作。じゃあ、一度読んでみようかと何気なく手に取ったら、先入観を大きく訂正することになりました。

とにかく残酷というイメージが強かったので、ホラーだと思って読んでいたら、途中で『ミステリだった』と気がつきました。
読み進んでいくと、物語の最終章でどんでん返しがあり、綺麗に収束する、という手法がとられているからです。
でも、途中まではホラーと間違えてもおかしくないような異常な心理の描写が続きます。

——『GOTH』とはこの場合、ヴィクトリア朝ロンドンで流行した『フランケンシュタイン』や『吸血鬼ドラキュラ』などの小説、つまりゴシック小説のGOTHICが元になっている。

と文中にもあるように、本書にはゴシック小説のほの暗い香りが漂っています。
猟奇的な事件やその犯人に興味や共感を持つ高校生二人が主人公の短編・中編集です。
扱われる事件は酸鼻を極めていますし、主人公、特に男子高校生の方もまた、常人とは違った嗜好を持ち、むごたらしく殺害された被害者に一遍の同情すら覚えない、黒い心の持ち主。
それなのに、B級スプラッタ的なイメージはなく(残虐シーンをさらりと流しているせいかもしれません)、淡々と語られる物語とどこかに心の暖かささが感じられる主人公。

話題となった『リストカット事件』はもちろん、『暗黒系』『記憶』『土』『声』はどれも秀逸な作品です。
特に私が好きなのは、森野夜の過去が暴かれる『記憶』と主人公の少年について深く踏み込んだ『声』。
唯一つ、『犬』だけは最後のどんでん返しに無理があるように思われるのです。話としては面白いかもしれませんが。

しかし、初めて乙一の作品を読んでこれほど惹かれるとは思ってもみませんでした。ちょっと嬉しい驚きです。遅まきながら、彼の他の作品も読んでみたいですね。

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紙の本

「声」に関する疑問

2003/10/26 13:54

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:野猿 - この投稿者のレビュー一覧を見る

「リストカット事件」自体は傑作だと思います。しかし、最後の一篇「声」にだけは異議があります。読者を幻惑するどんでん返しを意図したのでしょうが、これはルール違反です。樹くんと、夏海さんがコンビニから、森野さんが少年と歩行している光景を見ることによって、読者の意識を、少年と主人公の間で混同させようとしています。それはそれで、まぁ、あざといけれど、しかたないです。けれど、樹くんが、テープの所在を知りえた理由がありません。そこを明らかにしない(というか、材料を見つけ得ない)ままに、どんでん返しをしてしまって、終結するのは、著者と編集者が、その努力を惜しんだことに、私は残念でなりません。この素晴らしい才能を、より一層花開かせるために、二度とこのようなことをなさらないようにしていただきたいと思います。★を一つ減らしたのは、私の著者に対する深い思いです。

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紙の本

闇に惹かれる心

2003/04/15 14:02

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:郁江 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 普通ってなんだろう? 一体 常識とは 誰が定めたものなのか…
そんな疑問が この本を読んで 頭をかすめた。この物語の主人公は 殺人者や危ない事件に惹かれる高校生2人組。物語は“僕”の視点でクールに事件を見つめている。
  
 彼は言う「僕が究極に無感動で慈悲のない人間だと周囲の者達が知った時 どれだけ生きていくことが 困難になるだろう」。だから 彼は自分を偽り 世間に身を隠す。そして 彼に限らず 現代という社会で ありのままの自分で生きていくことは難しいのは事実である。時に他人に合わせ 自分の意見を引っ込め 意志を押し殺し 私達は 日々を送っている。

 この本は 主人公は同じで 6つの短編から構成された シリーズものであり、各物語に 犯人が一人ずつ 用意されている。その犯人に共通しているのは、「ありのままの心」彼らが ありのままの自分をさらけ出した時 その事件は起こった

 私のお勧めは「声」という作品です。内容については ご自分の目で、お確かめ下さい。心に届く作品だとだけ 紹介させていただきます。   


 この世界には 殺す者と 殺される者がいる。あなたは 自分がどちらに所属しているか 知っていますか?

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紙の本

仮面を、かぶる。仮面を、完璧に、かぶる。

2003/03/25 22:34

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:まりんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る

人間はいくつもの仮面をかぶって生活しているらしい。
では、仮面とは何か。

人間が仮面を外した時の顔とは何か。
それが素顔と言うものか。
では、素顔でさえも、仮面ではないだろうか。

素顔という名の仮面は、人間が持っている何十、
何百という仮面を剥がした最後にあるものだと考える。
その仮面に同じ物など、有り得ない……多分。

主人公男女2人は、仮面の奥底に埋まっている素顔に共鳴し合った2人である。
姿形は違えど、同じ所に全く同じ亀裂が入っていたとか、
その類の偶然的一致を見た仮面の持ち主だったのだ。

彼らは冒険をする。
それが、彼らの素顔が求める本当のモノだと言う。
血生臭い、猟奇的なものを求めてやまない、そんな彼らが。

彼は知っている。素顔を晒したままでは、とても生き難い世の中だと。
だから「フツー」という仮面をかぶる。
「人付き合いが良く」「明るく」「標準的な男子高校生」という仮面。
彼女は知らない。「フツー」をかぶらなければ生き難い世の中だということを。
だから選んだ、「フツー」ではない仮面。

隅々に張られた複線、キャラクターの魅力が読者を捕まえて離さない。
読んでいる間中、動悸が止まらず、手が震える。
「次はどうやってひっくり返されるのか?!」

あなたの素顔が「フツー」でありますように。

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紙の本

退屈な日常、と思う人へ

2003/03/02 23:39

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:柘榴 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 多くの者は、人間が密閉された狭い場所に封じこめられる作品に心惹かれるようだ。古今東西多くの作家が手を変え品を変え密室殺人に挑んでいる。江戸川乱歩は押し絵の中の美女に恋した男を押し絵に封じこめ(『押絵と旅する男』)、京極夏彦は、箱に少女をみっしり詰めてしまう。(『魍魎の匣』)
 もし、この世に「封じ込め文学」「箱文学」なるものがあるのなら、本書の中に収められている「土」は、その正統な系譜を受け継ぐものだと思う。
 
主人公は、人間の暗黒面、異常な事件や実行者に惹かれながら、普通を完璧に装う男子高校生と、暗黒の中に棲むかのごとき森野夜という少女である。本書には、二人が遭遇する暗黒の6つの事件が収められている。
 逆転に次ぐ逆転、鮮やかなオチには驚かされる。だが、本書の魅力は著者にしか出すことができないであろう味にある。
 現代は、価値観等が画一化していると言われている。みんなと同じではないと恥ずかしい、全く同じでもそれはそれできまりが悪い。誰もが、みんなに許容される範囲のものを探している。でも見せることのできない価値観もある。人には決して理解されないだろう、石を投げられるかもしれない、だがどうしようもなく惹かれてしまう。だから、その格好をしているときは、人に会わない。
 著者は、そんな暗黒の中でしか認められない嗜好を持つ者らを繊細に描き出している。 そこに、世間の認める情などなきに等しい主人公の男子高校生のクールな視線が加わったため、情にとらわれべたべたしたところが払拭され、気持ちのよいバランスを保っている。
 私は、人間はもっと命汚いものではないかと思うのだが、作品の空気に触れると納得させられてしまうところもある。これが著者流の愛の形なのかもしれない。
 私は、自分のものの見方が固まっていたような気におそわれた。

 日常が退屈に見えたり、頭が固くなってきた気がする人にはおすすめである。
 特に、「土」のラストの至高の愛の形と、付随する恐怖を多くの人に味わってほしい。

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紙の本

こういうのもいい

2002/08/19 03:10

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:深夜 - この投稿者のレビュー一覧を見る

以前、ザ・スニーカーという雑誌にのった2つに4つの書き下ろしをくわえた同一作の短編モノ。主人公,僕の異常な内面を見せられると沈んでしまう。
が、ヒロイン,森野とのコンビはいい味がでてなんともいえない。作者の今までの作品とはまた違ったものだが、こういう作品もいい感じだ。

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紙の本

とにかく、真っ暗。

2005/08/03 11:14

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ひろし - この投稿者のレビュー一覧を見る

今まで乙一作品を読んできて、その斬新な切り口と面白い設定に驚かされつづけてきた。乙一作品の中でもこの「GOTH」、最高傑作!の呼び名も高い。そしてさらに、日本ミステリ大賞受賞作品でもあるのだ。だから、あえて、とっておきにしておいた。乙一作品を読み干して、最後に読んでやるのだ!と自らお預け状態にし、期待たっぷりで突入した。
・・・のがいけなかったか。
私的に言えば、これまで読んできた作品の方が好きだった。なんだろう、暗い中にも仄かな明かりが見えるような物語、設定。ところが本作品は、一貫して暗闇に包まれているように感じた。
上下巻で、6つの短編が収められている。そのトリックやミスディレクションなど、それ自体は特に新しい物ではなかったし、度肝を抜かれた!って事は無かった。が、やはりそれぞれの話の繋げ方はさすがだし、布石の打ち方も巧妙。さすが乙一!と頷かされる。
色々な猟奇殺人が起きて、それに「僕」が立ち向かう。いや、立ち向かうのでは無い。受け入れる、と言った方が近い。主人公の「僕」もヒロイン?の「夜」も、どちらも猟奇殺人に興味を覚え、拷問や自殺といった、人間の暗い部分を好む性癖を持つ。この雰囲気が、徹頭徹尾作品のカラーとなり、読む側を包み続ける。どうしてもそこに、明かりやぬくもりと言った物を、感じる事が出来ない。
好みの問題だろうけど、乙一他作と比べると、本作に高い評価をつけられなかった。

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