紙の本
色褪せぬ名作!江戸時代版の青春小説
2022/02/13 00:23
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投稿者:Ryohei - この投稿者のレビュー一覧を見る
高校生以来、10年超ぶりの再読。再読でも変わらぬ興奮。より知識が付いた今の方がより楽しめたかもしれない。
藩校で学ぶ新吾・太郎左・仙之助の三人が藩政の黒い敵に次第に巻き込まれ立ち向っていく。
何より三人のキャラ造形が良い。目立った特技もなく成績も下の方だが清い心と正義感に溢れる新吾。石原栄之進との初対面で彼に恥じぬ剣技を決意する場面は新吾らしくて好きだ。粗雑でお調子者だが武道に秀で自信家の太郎左と誰よりも優しく仲間想いの仙之助。青春小説と呼ぶに相応しい名作。
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投稿者:ROCK - この投稿者のレビュー一覧を見る
時代小説の傑作。登場人物が個性豊かに描かれ、ストーリー展開もわくわくしあっという間に読み終わってしまいます。
紙の本
読後感は爽快そのもの
2003/05/15 22:03
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投稿者:藍桐 - この投稿者のレビュー一覧を見る
十代後半の青年達がそのエネルギーと正義感を存分に発揮している物語です。
とにかく一本気な青年達が藩の裏で暗躍する悪に無鉄砲ながらも果敢に立ち向かうその姿には共感しましたし、必死な青年達が悪者達を次々に張り倒していく様はとにかく爽快でした。
主人公の青年達を見守る大人達の中にもまさに漢(おとこ)という人物がいて、一冊を読み終わる頃には彼らに見守られて成長していく主人公達の行く末が本当に楽しみになっています。
どんな巨大な悪を前にしても決してひるまず、己の力と正義感、そして友との友情だけを頼りに立ち向かっていく青年達と一緒になって読んでいる私も手に汗握ってしまいました。
社会悪に理不尽を感じたり、不満を持っている方、是非この本を読んでスカッとして下さい。
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投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の力量が存分に発揮されている青春時代劇。さわやかな友情が微笑ましいエピソードで語られている。一服の清涼剤のようだ。
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痛快時代劇だ!
2002/08/08 10:45
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投稿者:ちいこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
正統派時代小説っていうのはどんなものかわからないけど、あとがきにはこの作品はその流れを汲む(藤沢周平・山本周五郎等)傑作というような趣旨のことが書いてあります。
わたしはとにかく久々に痛快な本を読んだな、と思いました。ワルガキたちが活躍する青春小説として読んでいて楽しいし、お家騒動当にまつわるミステリ仕立ても楽しむことができます。
主人公をはじめ、登場する少年・青年たちにジャニーズの皆さんを配役して連続時代劇にするか、NHKの少年ドラマのような仕立てにしてテレビドラマ放映したら、絶対若者にも時代劇・時代小説ファンが増えること疑いなし。
続編は単行本で出版されたばかり。これを読むのも楽しみです。
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爽やかな時代青春小説。出てくるキャラも皆いい味が出ていて良かったです。最後の妖術エピソードは入れなくて良かったと思います。少し残念。実はいい人なスネイプ先生っぽいキャラがお気に入りです。
「夏雲あがれ」という続編がでています。
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借本。
「夏雲あがれ」の後に読んだけど、これは先に読んでおくべきでした。
未読の方は、是非こちらを先に!
あと、「ひょろ安」に惚れました、カッコいい〜
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まさに青春時代小説です!!新吾、仙之助、太郎左三人の友情がいい。その他の登場人物も魅力ありです。
新吾の幼なじみ・志保への片思い?もかわいかった!
話も意外な展開ばかりで楽しめます!本当おもしろいです!!
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「剣豪将軍義輝」を読んだ時も感じたのですが、とにかくキャラクターがすごくいい!ので、ついのめり込んでしまいます。お気に入り青春小説。
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一応短編集のような形式をとってはいるけれど、後半の物語で前半の物語のストーリーを少し絡ませるから、後半の物語になればなるほど長くなっていくっていう。こういう形式は少しダルイかも。
本書は「小説すばる」(中略)に掲載された作品に大幅に加筆、長編としてまとめられたものです
なるほど。
内容は砕いて言ってしまえば「ズッコケ三人組」*1みたいな感じで。毎回、「結局最後は大丈夫、爽やかに終わる」っていうお約束展開。これ内容としては12歳くらいの子が読んだらドキドキするそれなんだろうけど。一応時代小説っていうジャンルと漢字の多さとかが平気なら、それくらいの子が読んで楽しめるような。そんな感じ。
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全1巻。
時代小説。
江戸時代が舞台な青春もの。
ドラマになったらしい「夏雲あがれ」の
前作。
これの続編が「夏雲あがれ」の原作らしい。
や。
面白い。
でこぼこな3人組の少年たちが、
ドタバタしながらいろんな事件に巻き込まれ、
最終的に1つの大きな事件に発展していく感じ。
構成的には藤沢周平•用心棒日月抄に近いかも。
あいかわらず背景描写がうるさくて、
逆に解りにくい部分も若干あるけど、
(特に冒頭は入り込みにくい)
少し慣れれば気にならなくなる。
1話完結な流れなんだけど、
話の終わりの風景描写とかは
余韻が残って凄く良かった。
で、
なによりこの3人組が好きすぎる。
ずっとニヤニヤが止まらない。
それだけで不満点は全て帳消し。
あれだ。
ズッコケ3人組思い出した。
あんまり覚えてないけど。
イメージ。
キュートな少年たちが、
大人の世界に戸惑いながらも
情熱的に、純粋に突っ走る、
青春小説らしい青春小説。
どんな時代にも若者達はいたのです。
ニヤニヤだけど切なく、
なぜか涙が出てくる。
きっと自分が年取ったから。
ぜひ昔男子だった大人達に読んでほしい。
続編は少し大人になってるらしい。
このいい感じが壊れないかちょっと心配。
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江戸時代後期、鎖国を続ける日本も諸外国からのプレッシャーを意識せざるをえない時代、文武両道の青少年を育て上げる必要性に迫られ、東海のとある小藩に藩校が建てられることになり・・・。主人公とその友人二人の友情と成長の物語。面白かった。身分の低い武家の子は身分の高い者には逆らうことが許されず、屈辱に耐えることも多々ある。けれど、その中でもまっすぐにやんちゃに育つ十代の少年たちは微笑ましい。脇役も良かった。続編もあるようなので楽しみ。
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青春時代小説。一人一人のキャラ設定とかは好きなんですが、青春物には必須となる個々のキャラの成長の過程に、今少し工夫が足りない感じがしました。
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いっそ突き抜けてしまって御伽噺にでもしてしまえばいいのだが、通常の時代小説に使うには主人公達の造形が極端過ぎる。またストーリーも本格的な時代小説を目指しているようで、突然貞操帯だとか真言呪術などが出てきたりして、なんかガチャガチャした感じで落ち着きが無い。と、いきなり批判ばかり書いてしまったが、これは似たようなテーマに藤沢文学の最高峰「蝉しぐれ」があり、どうしてもそれと比較してしまうため。「蝉しぐれ」の情緒は期待すべくも無いが、軽快で明るい(悪く言えば軽薄?)青春時代小説でした。
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個人的に「青春」ブームなので、たまたま見かけて手にとってみた。まさに江戸時代の青春小説。
同じ作者の『剣豪将軍義輝』『海王』が好きだったので、読む前から期待してたけど、期待通り面白かった。考えてみれば、『剣豪将軍義輝』も『海王』も青春小説だし「ビルドゥングスロマン」だった。本作もそこは通じてる。
主人公の新吾とその友人の太郎左、仙之助の三人が、様々な事件に巻き込まれていく連作小説。三人はもちろん、脇を固める登場人物も面白い。