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紙の本
一世一代のルポ
2008/05/28 10:58
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:けんいち - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、中村屋のボースの著者による、研究書というよりはインドのRSS(民族奉仕団)を中心にしたルポルタージュと呼ぶべきだろう。もちろん、それは、学問的あるいは理論的考察がすくないとか弱いという意味ではなく、クリティカルな時期に現地に入った、その現地の臨場感が、それらを凌駕しているという意味であると同時に、それゆえの理論的視角とみえる現実の死角とが交錯する中で、軌跡のようにリアルな「ナショナリズム」が照らし出されているのだ。もちろん、基底には、B・アンダーソンの定式を応用した「身体パフォーマンスとしてのナショナリズム形成」が問われていくのだが、この臨場感は、著者に、良くも悪くもこれをこえる熱のこもり方で本を書くことはできないだろうと思わせる迫力がある。