サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

ポイント最大100倍キャンペーン(~3/31)

ブックオフ宅本便 バナー・LP修正(2019/3/11~4/8)

電子書籍化お知らせメール

商品が電子書籍化すると、メールでお知らせする機能です。
「メールを登録する」ボタンを押して登録完了です。
キャンセルをご希望の場合は、同じ場所から「メール登録を解除する」を押してください。

電子書籍化したら知らせてほしい

半落ち
  • みんなの評価 5つ星のうち 3.9 266件
  • あなたの評価 評価して"My本棚"に追加 評価ありがとうございます。×
  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2002.9
  • 出版社: 講談社
  • サイズ:20cm/297p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-06-211439-4

紙の本

半落ち

著者 横山 秀夫 (著)

請われて妻を殺した警察官は、死を覚悟していた。全面的に容疑を認めているが、犯行後2日間の空白については口を割らない「半落ち」状態。男が命より大切に守ろうとするものとは何な...

もっと見る

予約購入とは

まだ販売されていない電子書籍の予約ができます。予約すると、販売開始日に自動的に決済されて本が読めます。

  • 商品は販売開始日にダウンロード可能となります。
  • 価格と販売開始日は変更となる可能性があります。
  • ポイント・クーポンはご利用いただけません。
  • 間違えて予約購入しても、予約一覧から簡単にキャンセルができます。
  • honto会員とクレジットカードの登録が必要です。未登録でも、ボタンを押せばスムーズにご案内します。

予約購入について詳しく見る

ワンステップ購入とは

ワンステップ購入とは、ボタンを1回押すだけでカートを通らずに電子書籍を購入できる機能です。

こんな方にオススメ

  • とにかくすぐ読みたい
  • 購入までの手間を省きたい
  • ポイント・クーポンはご利用いただけません。
  • 間違えて購入しても、完了ページもしくは購入履歴詳細から簡単にキャンセルができます。
  • 初めてのご利用でボタンを押すと会員登録(無料)をご案内します。購入する場合はクレジットカード登録までご案内します。

キャンセルについて詳しく見る

新刊お知らせメール登録

この著者の新着情報

一覧を見る

あわせて読みたい本

この商品に興味のある人は、こんな商品にも興味があります。

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

このセットに含まれる商品

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

商品説明

請われて妻を殺した警察官は、死を覚悟していた。全面的に容疑を認めているが、犯行後2日間の空白については口を割らない「半落ち」状態。男が命より大切に守ろうとするものとは何なのか。感涙の犯罪ミステリー。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

横山 秀夫

略歴
〈横山秀夫〉昭和32年東京生まれ。国際商科大学卒業。上毛新聞社に勤務後、フリーライターとなる。「陰の季節」で第5回松本清張賞、「動機」で第53回日本推理作家協会賞短篇部門賞を受賞。

この著者・アーティストの他の商品

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

みんなのレビュー266件

みんなの評価3.9

評価内訳

紙の本

誰もが持っている「半落ち」

2004/07/04 20:16

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:luke - この投稿者のレビュー一覧を見る

「半落ち」横山秀夫。警察用語で逮捕後の取り調べで全てを供述する事を「落ちる」と言い、全てを語らない供述を「半落ち」と言います。

 W県警中央署の本部教養課次席の梶警部はアルツハイマー症の妻を殺害する。妻に懇願されての嘱託殺人であった。W県警本部捜査第一課強行犯指導官 志木警視は梶の取り調べを命ぜられる。全てをありのまま話す梶ではあったが、殺害してから自首するまでの空白の2日間については沈黙を守るのであった。空白の2日間は警察と新聞社、警察と検察、検察と裁判官、と様々な確執を生みつつ偽りの自供として裁判を通過してしまう。空白の2日間に何があったのか? 物語は感動のラストへ怒濤のように雪崩れ込むのだ。

 「陰の季節」で警察内部の一般社会とは違った職場関係や人間関係に新鮮な驚きを持って触れましたが、「半落ち」ではそれに加えてマスコミ、検察、弁護士、裁判所と司法界の全てが事件を軸に語られ、絶妙な緊迫感を常に維持しながら2日間の謎に様々な角度から解明の手が差し伸べられました。その一つ一つの章が見事に完結し次の章へバトンを渡していく展開は見事と言うしかないでしょう。人は何の為に生きるのか、生きて行かれるのか、大きな命題が示されます。関わり合う人々の生活の中に大きな伏線があり、それらがラストの感動へ導いてくれます。誰もが向き合わなくてはならない現実がそこにあり、どのように向き合って行けばいいのか複数の答えが明示されますが、正解は示されません。いや、正解なんてないのでしょう。

 話から外れますが、ボクは3年前から臓器提供意思表示カードを所持しています。崇高な想いがあるわけじゃありませんし、子供が心臓病を患っているからでもありません。簡単に言えばリサイクルが好きなんです。医学の進歩とか、医学と倫理とか、人間の尊厳とか、いろいろ考えない訳じゃないのですが使えるのなら使った方が良いのだろうと思うのです。一番良いのは、カードを持った事で「死」に一時でも真面目に向き合えると言う事です。常にそればかり考えている訳じゃありませんが、自分のやりたい事、やらなければいけない事が、心の声で聞けるのです。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

今更でも読んで正解

2004/03/09 11:27

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:楓  - この投稿者のレビュー一覧を見る

今更ながら読みました。いい!
できたら寺尾聡の顔を思い浮かべずに読みたかった。
直木賞選考時の「論争」も読みましたが、
筋違いとしか思えないなぁ…

読んでない人には説明しにくいですねぇ。
作者サイドも反論しにくかったでしょうね。
あそこを説明しちゃうとオチが…

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

傑出した構成

2004/02/01 11:57

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:apotosis - この投稿者のレビュー一覧を見る

謎解きを期待して読む推理小説ではない。なんと云っても、刑事や検事、判事それぞれの視点で語られる事件(その印象)、場面の切り替えが見事、まるで良質の映画やTVドラマを見ているようだ(映画化されたが、原作を超えられるか?)。やがて、結末に収束し、半落ちでななく読後感は「全落ち」。傑出した構成だ。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

「週刊横山秀夫」を期待して…。

2003/07/25 13:53

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:はらこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

推理小説なんて…という気持ちがあったのか、なかったのか、これまでなぜか敬遠していたが、「『週刊 横山秀夫』を作ったらバカ売れ間違いなし」と、どっかの編集者が言っていたのを聞き、ミーハー心に火がついて、早速読んでみた。

読める読める…するする読める。
最後のオチもピタリと決まり、これが推理小説かぁ…。
いいんじゃない。
よかよか。
余暇を過ごすにぴったりなどと文字ってみたりするほどすっきり。

確かに、「週刊 横山秀夫」が出れば気になる雑誌になるに間違いない。でも、この社会派オチが続くようではすぐにマンネリになることも間違いない。とにもかくにも、私が横山秀夫のこれまでの本を読みつくしたい気持ちになった事も間違いないのです。おすすめです。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

もう一歩で触れられそうで誰も触ることができない絶妙なストーリー展開にページをめくる手を緩めることは不可能だ。

2003/02/07 00:37

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:諏訪旭 - この投稿者のレビュー一覧を見る

昔はミステリと言えば推理小説のことを指していた。巧妙な技を使った密室殺人が一時代を築いたと言っても良いだろう。読者はあっと驚くトリックに魅了され、虜になった。新刊を購入しては新しい驚きを求めた。時代は移り、現在のミステリに非現実的なトリックはあまり使われなくなった。そこに描かれているのは、人の「心」である。現代ミステリで解明しようと試みるのは、巧みなトリックではなく、それ以上に複雑で神秘的な、心の動きなのである。
 「半落ち」は絶大な支持を得ておおくの読者に受け入れられた。03年の「このミス」、「週刊文春」両誌でベスト1に輝いた。この作品は現代ミステリの完成作と言ってよいだろう。すべてがまさにあるべき場所にしっかりと収まっており、まったく無駄がない。登場事物一人一人の心の動きが紙面から飛び出し自らの鼓動と肉薄する。そこにはミステリの醍醐味である謎解きの要素の圧倒的な存在がある。決して触れてはいけない心の陰。もう一歩で触れられそうで誰も触ることができない絶妙なストーリー展開にページをめくる手を緩めることは不可能だ。最後にあきらかにされるすべての謎。人間として生きていくことの偉大さ、責任を深く感じ、大粒の涙をこぼした。名作に出会った喜びが読書への飽くなき渇望を増長させた。
 病気で苦しむ妻を自らの手で殺した警察官は、全面的に容疑を認め自首した。しかし、犯行後の2日間に関しては決して口を割らない。完全にすべてを自供するのではない「半落ち」状態を執拗に続けた。男は妻を殺した時に死を覚悟していた。ならば男が自らの命以上に大切に守ろうとする物とは何なのか? 隠された2日間と一人の男の人生の意味。
 感涙のヒューマンドラマにどっぷり浸かってみるのはいかがだろうか? ミステリもここまで来たかと感心するとともに、読書のもつ不思議な魔力に心を奪われること間違いなしだ。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

久しぶりに心が震えました。

2003/01/20 01:06

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:1003 - この投稿者のレビュー一覧を見る

請われて妻を殺した警察官梶総一郎が、その嘱託殺人については全て供述するが、出頭までの空白の2日間については黙秘を貫く。その2日間に主人公が何をしていたかを解明することが物語りの中心になっているわけだが、その構成がまず面白い。忠臣蔵の手法というか、登場人物のそれぞれの視点から事件を考察し、その一人一人の考察が一つの章になっている。登場人物それぞれの心の葛藤を通して、梶の実直な人間性を表現し、最後の最後に感動のクライマックスを迎える。ミステリーに分類されているが、人の生き方について深く考えさせられぐっとくる一冊だと思う。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

イヌの生態をみごとに描いた傑作

2002/12/22 02:17

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:山本 新衛 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 いきなり個人的な話で申し訳ないが、小学生の息子が臨海学校の実行委員長に選ばれたと、大いばりで帰ってきた日の夕食。「それで委員長ってなにをやるんだい」。「たいへんだよ。朝は皆を起こさなければいけないでしょ。点呼をしなくちゃならないでしょ。なにかあったら先生に報告に走らなきゃいけないんだ」。「ふーん。官憲の手先ってやつか」。「それってなぁに?」 「ふむ、いわばイヌだな」とやってしまい、女房殿に大目玉を食らったことがある。子供相手になにをばかなことを、というわけである。この時ばかりは深く反省した。▼「官憲の手先」などという言い方は、死語に類するであろうが、(お叱りを覚悟の上で言わせていただければ)他人の秘密を嗅ぎ回るイヌの生態は、いつの時代でも気持ちのいいものではない。▼こうしたイヌの生態を、みごとに、人間味あふれる、愛すべき身近な存在として、まるごと差し出してくれる貴重な作品が、本作『半落ち』である。▼刑事、検察官、新聞記者、弁護士、裁判官、看守。これらは人が罪を犯すとお世話になる一連のおイヌさんたちである。そして犯罪者が現職の警察官とくれば完璧というほかない。▼W県警本部教養課次席、梶聡一郎警部が、「妻を殺した」と自首してきた。アルツハイマー病に苦しんでいた妻に乞われ、その手で妻を扼殺したという。嘱託殺人。しかも現職の警察官が。組織にとって身内の恥ほど身のすくむものはない。しかも、取り調べが進むうちに、彼には、妻の死後から自首までに空白の二日が判明した。新宿歌舞伎町へ足を運んだ形跡があるというのみで、どこで何をしていたか、彼は黙して語らなかった。彼の自供は「完落ち」ではなく「半落ち」だったというのだ。▼この「空白の二日」をめぐって、物語はオムニバス風に展開し、上記の専門家がそれぞれの立場から犯罪者に向かい合う。▼「空白の二日」の究明を基軸にすえながら、作者は、それぞれの立場で違うイヌの内面をすくい取ろうと意図する。つまり私達にも共通する「空白」=秘密を引っぱり出してやろうというのである。果たしてそれは見事に成功し、事件がすべて解明された後も、それぞれの「半落ち」状態は続くのである。▼2003年の幕開けは、本作の直木賞受賞で始まると確信できる傑作である。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

組織と人間の関係

2002/12/22 00:09

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ゲレゲレ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 警察の取り調べで、犯人が完全に自白した状態を「完落ち」、すべてを自白していない状態を「半落ち」というそうだ。49歳で妻を殺害したこの警察官は、殺人は認めても、殺人後に出頭するまでの2日間については、決して語ろうとしない。敏腕の刑事、検察官、新聞記者、弁護士らが、その謎に挑む。

 小説では警察組織の内情がリアルに描かれる。検察は警察の上位機関としての位置づけられるが、組織対組織、狭い地域の中での「つきあい」の図式の中では、上位機関としての機能が有効に働かない。長年、同じ組織の中で勤務し続けていく人達が、恐れ、大切にするものは、犯行の真相を究明とはまったく異なる。組織維持、保身なのだ。

 「人間はひとりでは生きていけない」。こんなことばを聴いたら、ふだんの私なら「言い古されたフレーズだな」程度にしか考えない。だが、この小説を読み終えた時、自分の浅はかさが恥ずかしくなるほどに、深いモノを受け取った気がした。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

自首して証拠も十分な被疑者が何かを隠している。捜査官,検察官,裁判官たちがその謎に迫っていく

2002/09/23 18:21

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:格  - この投稿者のレビュー一覧を見る

 事件の大半を自供した状態でも少しでも隠していることがあるような状態を『半落ち』というらしい。この事件の場合は,犯人は現役の警部。妻を殺したと自首してできた。妻はアルツハイマー病で,正気に戻ったとき,殺してくれと頼まれて思わず殺してしまった。しかしながら,殺した日時と自首してきた日時との間に2日の空白が。この間に何があったのかについては決して説明しようとしない。一方で歌舞伎町に行ったのではないか,という疑い。調べにあたったエース捜査官の猛反発を受けながらも,警察のメンツにかけて,その部分は隠し,死に場所を探し彷徨っていたことにする。犯人もまた警察の事情を考慮し,すすんでその説明をする。捜査官の視点で書かれたここまでが第1章である。

 以後,検察官,新聞記者,弁護士,裁判官,刑務官のそれぞれの立場で1章ずつ描くというユニークなスタイル。短編小説が得意な著者が編み出した独特のスタイルとも言える。

 各章の主人公が,それぞれに疑問を抱き,追求しようと組織と闘いながらも,決定打を欠き,そのまま進んでいく。だからこそ,それぞれの主人公がかかわることになるのだが。それぞれの視点からの事件への関わり方が面白い。自分の思いとは異なる方向へ進む苦悩が描かれている。皆,犯人の澄んだ眼に,隠したいことを守ってやろうと決意して,次へ進むのだ。

 最後には,初めの捜査官の努力が報われる。それぞれ関わった男たちのその後を知りたい気分になるが,それは,自分で想像すればいいということか。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

現代の病巣、テンコモリ、ミステリー仕立て

2004/03/02 17:43

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:はけの道 - この投稿者のレビュー一覧を見る

目次からして、変わっている。誰々の章…などと警察官、検事、新聞記者あり、弁護士、刑務官等の名前で成り立っている。一人の温厚な警察学校の教諭が犯した、依託殺人をめぐって話は進められ、最後にぐーっと読者を泣かせてしまう。何しろ小説に登場する事柄にもアルツハイマー病、敗血病の骨髄移植、警察内部での犯罪、警察と検察庁との確執。或いは福祉保険の問題…。どれをとっても現在の我々が真剣に考えて行かなければ為らない重要案件ばかりである。
それらを上手く、面白くしたのがこの「半落ち」であろう。映画にもなったそうだが、そりゃぁ、面白いだろう。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

W県はいただけない

2004/01/07 14:24

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:MASARUN# - この投稿者のレビュー一覧を見る

刑事、記者、判事、検察官などの立場毎のチャプターは読みやすく、スルーッと2日(電車通勤)で読んでしまった
もう少し現実的土地の表現があったほうが良かったのでは?
歌舞伎町は実名なのに、事件の舞台はW県とはがっかり
妹にはティッシュを最終章に用意するよう注意されたのに、必要なかった

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

この作家ははじめて読みました。

2003/06/20 19:46

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:komingu - この投稿者のレビュー一覧を見る

随分と高い評価を受けていたので読んでみました。最後まですんなりと読め、おもしろかった。一流のミステリーか…というとそうでもなく、1人の人間を通して事件に関わる男達の話。といった感じがします。「空白の2日間」を追っかけストーリーが繋がるわけですが、それに関わる人物が、個性的に描かれていると思いました。このような仕事はやりがいがあるだろうなーといった緊迫感もあり、最後まで一気に読めます。登場人物に女性が殆ど出てこないのも特色なのかな? 他の作品も読んでみたいです。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

久しぶりに感動のサスペンスにめぐり合いました。

2002/09/17 17:00

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:よっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

組織の論理に組み込まれている悪弊に自らの信念を貫くため敢然と立ち向かう仕事人がいる。その道のプロだ。しかしその厚い壁を破れず、はじき出される男たちを数多く見てきた。家庭と仕事は別だと徹底している仕事人がいる。しかし、その絆を最後にはふっ切れず、プロの座を退く男たちもまた数多く見てきた。自らの軌跡を振り返ってその半生はなんだったのだと問うときも多くなる、そんな曲がり角に立っている相応の年代なら、このサスペンスは単なるエンターテインメントではない。心にずっしりと残るなにかがある。本年、発表される多くのミステリーの中で、これは最高クラスにランクしてよい、実に傑作であった。
警察用語で取調官に対して被疑者が洗いざらい事実を自供することを「完落ち」という。「半落ち」とは一部の事実を隠した不完全な自供である。東京の北に位置するW県県警本部の梶警部………温厚で礼節を尊ぶ人情家………が前途を悲観したアルツハイマーの妻に懇願され扼殺、自首する。しかし、自首するまでに二日間の空白があり、その間死体は放置されていた。嘱託殺人とはいえ現職幹部の事件である。それだけでも警察としてはスキャンダルであるがさらに死体を放置したまま東京歌舞伎町でいかがわしい遊びをしていたのではないかとの疑惑がでる。県警内部ではここを明らかにしたくない、隠蔽したい。しかし、この道のプロ取調官志木警視はこの事実を突き止めようと梶に肉薄する。梶は頑として真実を黙秘する。組織防衛。上層部の逆鱗に触れた志木はこの役割からはずされ決定的ダメージを受ける。組織の意向を汲んだ梶は真実を伏せたまま、偽りの自供をする。このプロセスが丹念に書かれ、その緊迫感はページを繰るのがもどかしいほどである。
真実がふせられたまま検事、新聞記者、弁護士、判事、刑務所刑務官がそれぞれの立場でこの二日間の空白の真実に迫る。そして、すべてが組織防衛の仕組みの中で、厳しい痛手を負って脱落していくのである。しかも、単純に組織体と個人の対立と図式化しはしていない。さらに切実感が加わっている。組織を構成しているのもまた個人であるとの視点に立って実にリアルに一人一人にまとわりつく周辺、それは家族であり、友人であり、上司であり、同僚・部下である人間同士の「絆」、その拭い去ることのできない「しがらみ」をたんたんと描き出していく。
彼らは振り返ってつぶやく。「ひとつぐらい自慢話をもっていたいとおもいます」。
最後に真実は明らかになるのであるが、そこで久しぶりに目頭が熱くなる感動をおぼえた。
すでに松本清張賞、日本推理作家協会賞短編部門賞を受賞した著者であるが、あえて言えば、これは山本周五郎賞にふさわしい。帚木蓬生に共通するヒューマニズムの主張に誰しもが共感するであろう。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

正直いって、この小説を皆が絶賛する理由が良く分かりません。『陰の季節』『動機』や、この本と同時期に出た『顔』ほうが上でしょ

2006/09/06 20:47

6人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

《暴行魔を追い詰め、逮捕を待つばかりの志木警視が突如命じられたのは、アルツハイマーの妻を殺して自首してきた警察官に自白させることだった》横山の名前と一躍広めた警察小説の傑作と評価の高い作品です。
ただし、我が家での評価はとても低い作品で、私だけでなく夫も娘たちも、何故これがそうまで評価されるのか、要するにアルツハイマーの妻を夫が殺したという話が、なにごとも流行でしかものを見ない日本人受けをしたんじゃあないか、なんて思ったりもします。とりあえず内容紹介です。
幼女暴行魔逮捕の報を待つ志木警視のところに飛び込んだ命令は、自分の妻を絞殺し自首してきた梶教務官から調書をとれというものでした。誰からも尊敬されていた49歳の本部教養課次席。志木が告げられたのは、その梶が自分の妻を殺してから出頭するまでの間に、空白の二日間があるということだったのです。
落しの名人で今はW県警本部捜査第一課強行犯指導官で48歳の志木は、県警の面子しか考えず、保身にはしるキャリアの伊予、その意図を汲む笹岡と彼から志木の監視役をおおせつかった栗田に反発を感じながら、取調べを開始します。午前中の記者会見までに何とか事件の全貌を掴みたい警察に対し、梶は殺害までは簡単に自白したものの、その後の行動について口を固く閉ざします。
わが子を失ったショックで、50を境に痴呆が始まり家族のことも忘れ始めた妻を見兼ねての犯行、ということで記者会見を乗り切ろうとした伊予の思惑に反して、記者たちの質問は、梶の犯行後二日間の行動に向けられます。満足に対応することのできなかった伊予は、夕方の会見までに、その空白を埋めろと志木に厳命をしますが。
県警の調書が捏造とみた検察の佐瀬。担当を外され、自殺を企んだ暴行魔の事件を指揮する志木。なんと、ここまで書いても、全体の1/5に過ぎないのです。私たちが知らない警察、その内部の模様が緊張感を持って描かれていきます。清張も、ここまで警察内部を精密に描くことはありませんでした。その点は、さすがとしか言いようがありません。
視点が章ごとに、捜査陣、マスコミ、裁判官と移る中から浮かび上がる人間の真実。その構成の妙も、横山にとっては一つの挑戦であり、成果といえるでしょう。でも、私は、動機が解明されたとき、あれ?と思いました。普通はそこまでやらないだろう、そういう不自然な感が拭えません。皆で渡れば怖くない、風の解決は話の緊迫感を殺ぎます。それから、幼女暴行魔事件があまりに軽くなってしまいました。
無論、警察内部の権力闘争、面子、意地などを巧みに絡ませながら、一気に読ませる手腕は他の追随を許さないものであることは間違いありません。透明で研ぎ澄まされた文章は、冒頭から最後まで緊張感を緩めることはありません。ただし、私は『陰の季節』『動機』のほうが完成度が高いと思いますし、むしろこの本と同時期に出た『顔』のほうが話としては良く出来ていると思います。
事件後の自分の行動も完全に自白する「完落ち」に対して、全容が明かされないままに自供が取れたようなものを「半落ち」というそうです。こんな言葉は清張も、佐野洋も使ってはいないはずです。でもその新鮮さは、この言葉に飛びついたマスコミ、特にテレビのサスペンス劇場で使い尽くされ、今では「チャカ」という言葉同様、色褪せたもののいなってしまいました。
むしろ「半落ち」「完落ち」「チャカ」は軽薄の象徴といっていいかもしれません、それにしても、何故この作品の評価が、読む人すべてが褒めるといったことになってしまったのか、『セカチュウ』同様、まったく解せません。私の感性の鈍さを棚にあげての日本人批判はしたくありませんが、他人と同じ事をいう不気味さには気付いてもいいのではないでしょうか。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

読み易いは褒め言葉か?

2003/02/13 15:43

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ヨムヨム - この投稿者のレビュー一覧を見る

このミステリーがすごいで第一位に選ばれた作品。初めてこの作者の本を読むことでもあり、とても期待して読んだ。アルツハイマーである妻を殺した49歳の警部、妻に頼まれた嘱託殺人。妻を殺してからの空白の一日。確かに最後には涙した。だけど…。とても読み易く最後までつるりと読んでしまった。もう一度読みたいという気にはなれない。気に入った本は何度も読み返すのが私の流儀なのに。なぜだろうと考えてみると登場人物たちが紋切り型なのだ。真面目で人柄が良く、澄んだ目をした梶警部。この澄んだ目は何度も何度も強調される。梶警部はまるで神のような人物として描かれているところに違和感を覚えたのだ。最後に誰もが涙する空白の一日の内容も陳腐な気がする。泣かせようという意図を感じてしまう、と悪口をたっぷりと書いたのだが日頃あまり本を読まない人にはお勧めの一冊。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。