- カテゴリ:一般
- 発行年月:2002.10
- 出版社: 東洋経済新報社
- サイズ:21cm/218p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-492-55447-5
紙の本
儲けの戦略 新規事業の計画・評価・検証
どんなに面白いアイデアや新しい技術を盛り込んだ事業プランでも、「儲け」がなくてはビジネスではない。ベンチャービジネスや新規事業の計画において、「儲け」をいかに設計するかを...
儲けの戦略 新規事業の計画・評価・検証
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商品説明
どんなに面白いアイデアや新しい技術を盛り込んだ事業プランでも、「儲け」がなくてはビジネスではない。ベンチャービジネスや新規事業の計画において、「儲け」をいかに設計するかを具体的に解説。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
大江 建
- 略歴
- 〈大江〉コロンビア大学MBA。早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授等を務める。
〈北原〉東京理科大学理学部応用数学科卒業。日本インテグラート株式会社代表取締役等を務める。
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紙の本
『アントレプレナーの戦略思考技術』をインプリメントする。
2003/08/22 00:14
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投稿者:平野雅史 - この投稿者のレビュー一覧を見る
イアン・マクミラン氏が著した「アントレプレナーの戦略思考技術」という出色の一冊がある。本書は、同書で示された新規事業ローンチのための多くの知見、特に「DDP計画法(Discovery Driven Planning:仮説指向計画法)」を中核に据えた、実践のための「取扱説明書」と言えるだろう。
本書の有用な点としては以下の2点が挙げられる。
何より、DDP計画法を実際に体験できるようDDPの体験版CD−ROMが付いているから、擬似的に(少しだけ)体験できる。
DDPは「逆損益計算法」と「マイルストン計画法」の2つのコンセプトから構成される。前者は、目標利益、目標利益率を与件として必要売上高を算定する考え方。後者は不確実性に対応しながらプロジェクトを推進するためにマイルストンを設計、計画するという考え方。知らない事象が多い新規事業では、失敗から生まれる損失額を最小限にマネージしながら、失敗に学んで知識化を進めその成功確度を高めていくという「仮説検証型」のプランニング技量が求められる。DDPは、リアル・オプションとの概念的整合性を確保しつつ事業行動との連動性を有している、実効性ある方法論だと思う。そんなDDPを擬似的に体験できる点が本書の最大の売り。
第2に、新規事業における発想法やビジネスモデルデザインを概観できる。マクミランの著で示された「アトリビュート・マトリクス」、「消費チェーン」、「反撃戦略」等を概観している。また、「プロフィット・ゾーン戦略」(スラウォツキー著)等で提示されたビジネスデザイン等を再編成しながら「儲けの戦略」を提示する。新規事業の着眼点を網羅的に示しているという意味では有用だろう。
本書は、「アントレプレナーの戦略思考技術」とセットで活用したい。また、DDPに落とし込むためにはインフルエンス・ダイヤグラムや利益構造図の描画が必要であり、その前提としてシステム的なモノの見方が必要だと思われる。本書ではそこまで担保され得ないが、DDPによるフィージビリティ・スタディを経たビジネスプランは、不確実な状況にあっても浮世離れせず現実感ある、研ぎ澄まされたものになるのではないだろうか。