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商品説明
ライバルに見守られながら、井戸に飛び込むシングルマザーの津奈美。光と闇が逆転する「陰」の世界で、7つの「願い」を集めなければ息子の裕司は戻ってこない。夏至の日、星見石の上で何が起きるのか?【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
池上 永一
- 略歴
- 〈池上永一〉1970年沖縄県生まれ。早稲田大学人間科学部在学中に「バガージマヌパナス」で第6回日本ファンタジーノベル大賞を受賞。「風車祭」が直木賞候補となる。他の著書に「レキオス」など。
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紙の本
何を犠牲にしても
2003/06/15 21:21
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:渦巻 - この投稿者のレビュー一覧を見る
沖縄の日本一、いや世界一強いシングルマザーの話。
どうしようもない産婆のまじないのせいで、一人息子が自分以外に見えなくなってしまった。母親である主人公はそのまじないを解くためにぼろぼろになりながらも奮闘していく。
彼女はいろんな人に励まされ、いろんなものを切り捨て踏み台にし、悩みながらもただ一つ息子を救うことだけに突き進んでいく。とても峻烈だ。
池上永一氏の小説には強烈なことをやってのけるオバァ達が出てくる(風車祭り等)が、そのオバァの極悪ともいえる洒落っ気に憤慨しながらも、乗り越えていこうとする主人公にはらはらし、共感し、涙する。
登場人物達は清廉潔白でも、純真でもない。ずるいことも、人を陥れることもする。それは熟した果実のような人間味であり、どこか憎めない。
不思議なことにどんな悪人であっても、憎めない。池上氏の素晴らしいところだと思う。
そんな彼らが走り回るスピードと沖縄の熱気につつまれて、一気に読んでしまった。
紙の本
驚きと涙と感動と
2002/11/07 14:07
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:没吉 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ウェブ上の連載が突然終わったと思ったらすぐ本が出たのでびっくり。
前作「風車祭」のふじオバァや「レキオス」の天才エロ科学者サマンサ・オルレンショーにも負けないパワフルキャラクターが満載なのだけれど、最後は涙ぐずぐずになってしまいました。我が子を思うシングルマザーの強い思いはよくわからないけど、主人公の真剣さがぐんぐん伝わってきたのです。最後の一行には心洗われました。
個人的には、いじめられっ子だった千佳子が産婆のオバアのまじないで、みんなのリーダーになったあと、また元のおとなしい少女に戻るエピソードが一番印象に残りました。
日常に飽き足らず、熱い人生を望んでいる人にはお勧めの一冊です。