- カテゴリ:一般
- 発行年月:2002.10
- 出版社: ソフトバンクパブリッシング
- サイズ:19cm/453p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-7973-1999-2
紙の本
シンプリー・パーム 理想のPDAを目指して
著者 アンドレア・バター (著),デビッド・ポーグ (著),伊藤 正宏 (監修),小林 淳子 (訳)
最小、最高の携帯端末Palmの創設者ホーキンスを中心とした市場の立ち上げ、マイクロソフトとの広告合戦、提携、買収、スピンオフ…。ユビキタスの先駆者たちの波乱万丈の物語。【...
シンプリー・パーム 理想のPDAを目指して
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商品説明
最小、最高の携帯端末Palmの創設者ホーキンスを中心とした市場の立ち上げ、マイクロソフトとの広告合戦、提携、買収、スピンオフ…。ユビキタスの先駆者たちの波乱万丈の物語。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
アンドレア・バター
- 略歴
- 〈バター〉1993年よりパーム社のマーケティング担当重役を務める。現在はマーケティング戦略コンサルタント。
〈ポーグ〉ニューヨークタイムズのパーソナル・テクノロジー・コラムニスト。
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紙の本
マイクロソフトのような大企業に勝つには
2003/01/23 09:11
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投稿者:katu - この投稿者のレビュー一覧を見る
私が初めて雑誌でハンドヘルド・コンピューター(今でいう「PDA」)というものを知ったのが、「パイロット」という製品で「USロボティクス」という会社から出ていた。次に気づいたときには同じものが「スリーコム」という会社から出ていた。そして私が初めて買った「WorkPad c3」という製品はIBMから発売された。しかし、どれも大元は「パーム・コンビューティング」という会社の製品なのである。なぜこういうことになるのか当時はとても不思議だったが、この本を読むとすべてがわかる。
今では「ハンドヘルド・コンピューターの父」と呼ばれているジェフ・ホーキンスが1992年にごく少数の仲間と設立した「パーム・コンビューティング」というスタートアップ企業(ベンチャー企業のこと)が現在のような大企業に育っていくまでのインサイド・ストーリーである。
中でも白眉はマイクロソフトとの闘いだろう。誰もが、Windows CEをひっさげて登場したマイクロソフトにパームは押しつぶされると予想していた。しかし、実際にはこの闘いに勝利したのはパームだったのだ。その戦略は何だったのか? キーとなる一節を引用しよう。
「だがハイタニは、パームはこんなことには負けないと主張した。そして営業要員に、周囲のすべての人々に、三つの単語にまとめたパイロットの利点を吹き込もうと念押しした。いわく、小さい、速い、安い」。
このロブ・ハイタニの主張にこそパーム・コンビューティングの理念である「ゼン・オブ・パーム(パームの教え)」が現れている。機能を満載したWindows CEマシンに対して、パームは速度やバッテリーの持ちを重視するために必要最低限の機能しか搭載しなかった。そして消費者はパームを選んだのだ。
パーム誕生の秘話としても、弱者が強者に勝つためのビジネス書としても読めるだろう。スリルに満ちた話の中にさまざな教訓が散りばめられている。