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商品説明
17歳の気持ちを、あなたはまだおぼえていますか? 吉田くんとのデートで買ったチョコレートバーの味、年上の女の細くて冷たい指の感触…。10人の女子高校生がおりなす、残酷でせつない、とても可憐な6つの物語。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
指 | 5-76 | |
---|---|---|
緑の猫 | 77-112 | |
テイスト・オブ・パラダイス | 113-150 |
著者紹介
江国 香織
- 略歴
- 〈江国香織〉1964年東京生まれ。作家。著書に「きらきらひかる」(紫式部文学賞受賞)、「泳ぐのに、安全でも適切でもありません」(山本周五郎賞受賞)など。絵本の翻訳、エッセイ集も多数。
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紙の本
女の子のリアル
2005/12/03 00:49
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:由季 - この投稿者のレビュー一覧を見る
これはある私立女子校に通う、6人の女の子それぞれの生活と内面を客観的に、かつそれぞれの子の思いを、それぞれに交錯させながら描かれた作品です。
友達関係ではドコでもこんな感じは㌃けど、本当他人の全ては普通に付き合ってるだけでは分からない。断片的には分かってるつもりでも、人によって解釈の度合いや見ている角度が全然違う。…そんな事を改めて感じられた作品だったカナ〜。
私的には、こういう日常をそれぞれの視点から見るのって、あんまり好きじゃないなぁ〜。だって人それぞれ胸に抱えてる事って、他人が知るには「虚しい」事が多い気がするから。
紙の本
甘くすっぱい気持ちに…
2003/01/30 11:04
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:メリーさんのひつじ - この投稿者のレビュー一覧を見る
学生時代に誰もが経験したコトが淡々と書かれてすごく懐かしかったです。友達同士、ただなんとなく一緒にいたこと、一人でいると変に思われること…女の子同士の今思うとなんか変なルール、でも、あったあったと共感してしまいました。淡々と話が進んでもどこか懐かしくほっとする話の多い江国さんの小説はいつも楽しみです。
紙の本
記憶はたとえれば砂の山だ
2002/12/18 01:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ALMOND - この投稿者のレビュー一覧を見る
江国香織作品は大好きだ。とくに、表紙がいつも美しいので嬉しい。
今回も表紙に惹かれ、そしてその上の帯に目をとめて、衝動的に買った。
——17歳の気持ちを、あなたはまだおぼえていますか——
この言葉を見たとき、紺色のプリーツスカートや、プチサンボンの香りや、いつも磨かれて光っていた白い床が思い出された。まるで昨日のことのように。
でもきっとそれは、私に都合のいいようにきれいに「修正」された記憶だ。
今の日常に感じているように、あの頃も色々、気付かないフリをしていた事だとか、知ってしまって傷ついてしまった出来事があった気がする。
制服に守られている、という立場は強い。
集団だから、意識せずに残酷なことをしてしまったりする。
江国香織独特の、淡々とした、けれども透明感のある文章で描写される6つの物語はみんな、そういう女の子たちが主人公だ。
彼女たちも制服を脱ぎ、しばらくしてそのころを振り返ると、今の私と同じような感覚に見舞われるんじゃないだろうか。
個人的には3番目に収録されている「テイスト オブ パラダイス」が一番好きだ。
みなさんは、どの物語が一番ですか?
紙の本
いろんな「いま」を生きてる人
2003/04/29 12:44
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:monet - この投稿者のレビュー一覧を見る
江国さん(ほんとうは旧字の「くに」じゃないと江国さんぽくないのだが)は今何歳だっけ。そう思わずにはいられなかった。現役17歳である自分の日常、というか気分みたいなものを覗き込まれたような気がしてどきりとしたのだ。この筆者はいろんな「いま」を生きているのではないか。だから実感のこもった文章が書けてしまうのだろう。
そしていろんな17歳の女子高生が自分の事を語るのを読者が俯瞰的に眺めるという構成がうまいな、と思った。江国さん独特の透明感のある文章に17歳のほろ苦い日常という要素が加わって、夏の夕方の陽だまりのような雰囲気の本に仕上がっている。17歳の今を振り返る年齢になったら又読みたい本だ。
紙の本
あなたは覚えていますか?
2002/11/29 00:15
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yaeba - この投稿者のレビュー一覧を見る
補助バック、テスト前のノートコピー、黒板消しクリーナー、色つきリップ、コロン、校門での制服チェック、席がえ、プリクラ交換、パックジュース、放課後のケンタッキー、雨に濡れた制服の憂鬱、うまくたるませた靴下…。
上に書き出した単語は、この本を読んで思い出したものだ。
それと同時に高校生の日々、あの頃の気持ちもよみがえってきた。
制服を着て、高校に通って、授業を受けて、放課後に遊びに行って…。
この本には11人の女子高生それぞれの生活が書かれている。ぬるま湯につかったごく普通の高校生活に思えるけれど、一人一人事情があり、それぞれ悩みを抱えている……両親の不和であったり、微妙な友人関係であったり、ちょっと太目な自分の体型であったり。
子供でもないけれど大人でもない、高校生という年齢。何気ない日常の中で、ごく些細なことに、喜んだり悲しんだり傷ついたり傷つけたりする。
あの頃は、ぬるくて心地よい生活がずっと続くかと思っていたけれど、長い人生の中では学生生活って短いもの。そしてあの頃の気持ちは補助バックたちと同様に、いつの間にか記憶からこぼれ落ちてしまっているんだなと、今気づいた。
いつか記憶からこぼれおちるとしても、否、こぼれおちるからこそ、大切できらめいた時間なのだ。
紙の本
失くせず、失くしたくないもの
2007/01/02 19:08
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オクヤマメグミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
女子高生たちを主人公にした連作短編集。
私は女子校に通った経験もないし、母親を「ママ」と呼んだこともない。共通項なんてまるでないのに、なんか分かる。
甘ったるいようなせつない気持ちが。
女の子特有のやりとりや秘密、残酷さ。それらをさも自分が経験したような気分になった。
タイトルが素敵だと思う。
長く生きていれば今までの全部を覚えておくなんて絶対無理で、「こぼれおちる」ものもあるだろう。
そういう前提だとしても、憶えておきたいことがあるのだきっと。
風景の片隅にちょこんとあるような小さな出来事が。
晴れた日ばかりでなく、雨だったり雪が降りそうな天気が背景だったのも強く印象に残った。
『テイスト オブ パラダイス』の雨の中をただ黙って歩き続けるデートが好きな場面のひとつだ。
紙の本
懐かしくなりました
2002/12/01 23:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あさの - この投稿者のレビュー一覧を見る
書かれていたのは「イマドキ」の高校生の姿でしたが、
「すこし前のイマドキ」だった自分の高校生の頃を
思い出しました。
「東京タワー」の主人公の男の子二人より
今回の方が生活がリアルに
書かれていたように思います。
ストーリーそのものも気に入りましたが江国さん特有の雨の音の表現、
とか細かい描写の仕方が好きです。