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- 発売日:2002/12/20
- 出版社: 講談社
- ISBN:978-4-06-314310-2
BLAME! 9 (アフタヌーンKC)
BLAME!(9)
紙の本 |
セット商品 |
- 税込価格:6,600円(60pt)
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紙の本
真っ黒な本
2002/12/25 23:46
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トリフィド - この投稿者のレビュー一覧を見る
最近ますます凄味を増して目が離せない、SFコミックの傑作の最新
巻だ。
まずは前巻につづき、主人公霧亥が怖い! ますます怖い(^◇^;)。
そして霧亥の歩みと共にさまざまな顔を見せる都市構造体の姿は、
ますます磨きがかかってすばらしい。じっくり眺めてしまおう。
奇妙な相棒を得たものの、霧亥はふたたび1人に戻り(?)、物語は1
巻の雰囲気に戻った感じだ。そして出会う、さまざまな存在たち、
さまざまな思い……
また、暗闇の使い方や空間の描き方もすばらしいのだ。闇また闇、
そこをわずかに照らし出す光。闇の中にポツンと輝くディスプレイ。
暗闇の中に霧亥の顔だけがボウッと浮かぶ。あるいは、途方もなく
巨大な施設の中を孤独に歩む霧亥の小さな姿。息詰まるような狭い
空間から途轍もない大空洞へと息を呑むような大転換。SF的風景を、
これでもかと見せてくれる。
中でも、この巻の最終話「LOG.57 観測者」は、一種詩情さえ漂わ
せる凄味のある物語であり絵である。
次巻にますます期待がかかる、目が離せないシリーズだ。