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紙の本
著者のコメント
2002/12/18 13:24
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投稿者:上田信道 - この投稿者のレビュー一覧を見る
現地取材や文献研究をもとに、誰もが知っている名作童謡の誕生の秘密を探りました。
いまに歌い継がれている童謡・唱歌・叙情歌の誕生の経緯をたどると、当時の時代状況や作詞家・作曲家の人生模様など、さまざまなドラマが見えてきます。歌詞に秘められた意外なメッセージや素朴な疑問についても、興味ぶかく、わかりやすく…。
「鳩ぽっぽ」「故郷」「かなりや」「赤とんぼ」「夕焼小焼」「赤い靴」「砂山」「七里ヶ浜の哀歌」「月の沙漠」「花嫁人形」の10曲を取り上げました。榊原まさとし(ダ・カーポ)さんの挿画や、三木露風の生家の写真など、序論「童謡はどのようにして生まれ育ったか」や附録「名作童謡関連年表」ほかを収録しています。
これまで書かれてきた童謡関係の本は、専門的で難しいものか、入門的でただ表面をなでるだけのものが多かったように思います。
近ごろ童謡について書かれたある本が、マスコミなどでよく取り上げられています。売れ行きもたいへん良いらしいのですが、専門の立場からこの本の内容を読むと、あまりにもずさんで初歩的なまちがいだらけであることに驚きます。
『謎とき 名作童謡の誕生』でとりあげたエピソードや作詞家・作曲家に関する事項は、真偽のほどをよく吟味しました。周知の事実ばかりを紹介するのではなく、それぞれの唄について自分なりの解釈や鑑賞を書くようにも心がけました。
また、ある唄が作曲された後、作詞家(詩人)が童謡集(詩集)などに載せる機会に、作曲家にことわりなく歌詞を変えてしまうことがしばしばあります。そこで、さまざまな異本を調べ、作詞家と作曲家の双方の意向をできる限り尊重して、標準となり得る歌詞を決定して掲載しています。
なお、著者のホームページはこちらです。