紙の本
怪獣を探せ!
2003/09/29 10:43
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投稿者:ピエロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ムベンベって何だかご存知ですか? 正確にはモケーレ・ムベンベ、現地の言葉で「水の流れをせきとめるもの」という意味を持つ、アフリカはコンゴのテレ湖に住むという幻の動物の名前です。もっとわかりやすくいえば、ネッシーやイエティなどと同じ、目撃例は数多くあるもののいまだに実在を確認できていない、未確認動物(UMA)の一種です。本書は、このモケーレ・ムベンベを探しにいった早稲田大学探検部の、怪獣を探しに行くことになったきっかけから準備の段階、さらにはその結末までの一部始終を書き綴った体験談・冒険談です。
一読、よくぞここまでと驚き半分、何もここまでとあきれ返るのが半分。行く手を阻むジャングルを乗り越え、日本にいてはまず絶対に口にできないようなものを食べ、蚊の襲撃に悩まされ、マラリアに怯え、それでも男たちは行く。なぜならそこにモケーレ・ムベンベがいると信じているから! うお〜! これぞロマン!! すごいぞ探検部!! 前言撤回、よくぞここまでと驚き半分、何とここまでと感動半分だあ〜!!
この探検は1988年、すでに一昔も前のことなのですが、モケーレ・ムベンベは今でも謎の生物のまま。このことからも、早稲田大学探検部の成果はわかることと思います。確かに結果だけを見れば、本書は探検部の失敗談を語ったものといえるでしょう。しかし、成果結果はどうあれ、「怪獣を探しに行く」など人に話したら笑われバカにされてもおかしくないようなことに、本気で情熱をかけて努力する姿は、人を惹きつけてやまないものがあります。何よりも当の探検部の面々が、怪獣は見つけられずとも、テレ湖調査が終わったときには満足感・充足感でいっぱいだったのでは。努力したことを自慢しろと言っているわけではありません。結果が伴ってこそ、はじめて努力は報われるのですから。思うにこれは、『モケーレ・ムベンベを発見する』という大きな目標のための小さな努力の一つでしかなく、いつの日か、どこの誰でもいい、モケーレ・ムベンベの正体を確認できたときこそ、彼ら探検部の努力の成果が見られるときなのではないでしょうか。遠からずそんな日がくることを待ち望んでいます。
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投稿者:ぽにょ - この投稿者のレビュー一覧を見る
アフリカにいるとされる幻獣ムベンベを探す、早稲田大学探検部の体験記。
この本には探検というロマンが詰まっていると感じた。
一緒に探して見たかった。
電子書籍
モケーレ・ムベンベを求めて
2020/01/02 22:39
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投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
モケーレ・ムベンベという、アフリカの密林に住むといわれる恐竜のような生物を求めて旅立った早稲田大学探検部の記録。あの高野秀行さんの学生時代の探検。もちろんムベンベは見つからないのだが、それよりも探検部の面々の変化(成長?)が面白い。
紙の本
怪獣調査についていろいろ考えたくなる一冊。
2013/09/09 16:00
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投稿者:わびすけ - この投稿者のレビュー一覧を見る
現地の人へのインタビューの仕方から、学術的な調査など、「調査したけれどいませんでした」ということばの後ろに、いろいろな要素があることが感じられる。こちらが求めるモノを悟られないような質問の仕方から、大型生物が生存できるだけの食料があるのかなどの生態調査など、著者達がやっても調査だし、大学研究チームがやっても調査。まあ、著者独特の語り口がこの頃固まってきたように思える。面白い。
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タイトルに惹かれて買ったんです。
ちなみにノンフィクション。マジで怪獣探してコンゴまで行ってます。
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時は1980年代、コンゴの奥地テレ湖にて、謎の生物モケーレ・ムベンベを追った早稲田大学探検部の記録。高野秀行は昔から高野秀行なんだなと感じる。
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噂に名高い、高野氏のノンフ・エンタメ本。
コンゴ探検を追体験できる貴重な作品です。
準備を含めて、すごくリアルというか大変さが伝わってきます。
巻末の、隊員のその後が印象的でした。
みんな極限の状態で、いろんなことを感じ、今に生かしているんですね。
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2007/4/4 高野秀行の処女作。若気の至りとか、無謀とかいう言葉が端々に感じる一冊でした。ただ、高野さんや早稲田探検部の皆さんの行動力はスゴイと感心しました。
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早稲田大学探検部の面々が1980年代にコンゴの奥地テレ湖に住むという謎の生物モケーレ・ムベンベを追った日々を描いたもの。何しろ社会主義時代のコンゴ、入国するまでの道のりも大変、それを学生の身で国内企業から観測機器支援を取り付けたり、現地語を勉強してみたりと、そのバイタリティには目を瞠る。この探検部、90年代に旅先でゲリラに撃たれて亡くなった学生がいらしたはずですが、この本だけでも死者が出てもおかしくないような内容(マラリアとか)。これを乗り切れたらそのあと何でも頑張れるような気はする、確かに。毎日溜息つきながら通勤しているような日々を吹き飛ばしたいような人にオススメ。この人の本はどれも面白いです(私にとってはすべて非日常)。
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早稲田大学探検部及び社会人2人の計11人が行ったアフリカ・コンゴのテレ湖に住むという幻の怪獣ムベンベ調査の探検記。現地人とのやりとりやジャングルでの食生活(カワウソやヘビ、猿、ゴリラ食)、マラリア発病など完全なサバイバル生活をリーダーである高野さんがつづっている。読んだ後の読み応えが大きい。いい作品だ。また高野さんの著作を読もう。旅行記というより冒険記。
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北村浩子さんのFMヨコハマ番組「books A to Z」で2005年3月に紹介されていた本。
幻獣ムベンベを追え http://blog.fmyokohama.jp/books/2005/03/post-e1a3.html
著者をはじめとする早稲田大学探検部員を中心としたメンバーが、コンゴのテレ湖に生息していると言われている謎の怪獣・ムベンベを探しに行った日々の記録。
現地の言葉を覚え、交渉し、時には揉め、現地と人々と探検に出向き、動物を射止めて食事し、病気になってしまうメンバーがいたり…その毎日はまさにサバイバル。
彼らの勇気に行動力、タフさ、本当に尊敬する。
すごいなぁ…と何回心の中でつぶやいたことか。
ムベンベを追う探検の濃厚な内容はもちろん、人を惹きつける文才がある方だなと思った。
読む前は、探検って自分には全くない要素なのてピンとこないかもしれない…最後まで読めるだろうか、
と正直不安だったけど(ごめんなさい)
とても面白くて、夢中になってワクワクしながら読み終えた。
読書とは自分にない要素を体験できる、素敵なことなのだと改めて思った。
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辺境作家 高野秀行の処女作。早稲田大学探検部に所属していた高野さんが、コンゴ共和国(当時)のテレ湖に棲むという幻の生物「モケーレ・ムベンベ」を探しに行く顛末を描いた本。いないかもしれない、という至極真っ当な疑問を抱きながら、同時にその存在を切に信じて調査団を編成して冒険の旅に出る。
学生の身分であるのに(学生だからこそ?)、機材の調達のためにキャノンやソニーなどの大企業から支援を募り、コンゴ政府や原住民と交渉をしてサポートを得て、大規模な調査団を率いて1ヶ月以上にもわたる調査を行った。怪獣に関する目立った成果はなくとも、その行動力自体に脱帽する。自分が学生時代の発想を思うと、全く想像すらできなかっただろうことをやっている。
高野さんも「はっきり言って、なぜ自分がこんなことをしているのかわからない。わからないながらも、あまりに無意味な活動をしているので、なぜか快感すら覚える。「普通の人は、ちょっと真似ができないな」と思う。当たり前だ」という感想を漏らす。著者はその普通でないところにプライドを持っていたのだろうし、確かにそうだ。食事ひとつとっても、ワニ、カワウソ、ヘビだけでなくゴリラやチンパンジーまで食する。少し食べてみたい気がするが、屠殺する場面を見て唾が出てくるようにはならないだろうなあ。
現地人とのやりとりや微妙な空気も生き生きと表現されていて読んでいて楽しい。荒削りな部分もあるが、補って余りある魅力がある本。
文庫本にあったっての後書きにある同志近況も素敵。マラリアにかかってほとんど寝込んでいた後輩の田村さんが寄せた手記は考えさせるものがある。
高野さんは語学の才能があるんだということもわかった。後の日本で唯一の辺境作家となる素地がこのとき花開いた感じがあり、うれしい。「アフリカとは末永くつき合っていくと思われる。そのなかで、もっともっと想像のつかない世界に入っていきたい」と述べる著者。その思いは、その後現実となり、その果実を読者と分け合うことになる。素敵な話だ。
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未知の世界への探検記。
ゴリラを食べるとか、
現地の方々の話とか、
観察の大変さ、
アマゾンを歩く大変さ、
お金の話も包み隠さず記してあり、
楽しかった。
生まれ変わったら冒険部に入りたいけど
まず早稲田になんか、入れましぇーん(`^´)
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<太古の昔からコンゴ奥地の湖に棲息するという謎の怪獣・モケーレ・ムベンベ発見を賭け、赤道直下の密林に挑んだ早稲田大学探検部11人の勇猛果敢、荒唐無稽、前途多難なジャングル・サバイバル78日。子供の心を忘れないあなたに贈る、痛快ノンフィクション。>
サバイバルな生活を細かく描いてくれているため探検に憧れる者として、わくわくしながら読んだ。夢がつまっている。笑える箇所もちりばめられている。
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いやあ、すごいね。
やっぱり。
馬鹿馬鹿しいことを大金かけてその国の要職の人も巻き込んで大学生がここまでやってしまう。
うらやましいわあ。