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商品説明
無事な誕生と健やかな成長を願われる一方、売買され労働力として期待された中世の子ども。また、賽の河原や石女地獄に、人は何を見ていたのか。力強く生きる子どもの実態を文献・絵画・文学・民俗史料から検証する。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
斉藤 研一
- 略歴
- 〈斉藤研一〉1966年東京生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科にて博士号取得。現在、武蔵大学非常勤講師、千葉大学非常勤講師。
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紙の本
子どもはいつ、社会的地位を手に入れたのか?
2005/01/23 14:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Yumikoit - この投稿者のレビュー一覧を見る
現在4歳の長男は去年の11月、少し早いと思いつつ七五三をやった。
七五三は7歳になるまでの子供の生長を喜ぶひとつの区切りの儀式である。
なぜ、7歳なのか。
本書によると、子どもが家業の手助けなどで鎌を持って草刈などをするのは7歳がひとつの区切り目であったように書かれている。
ヒトナラヌモノ…小さい子は、死んでもお墓に入れてもらえなかったとか、員数外であったというところか。
興味深かったのはアヤツコ。生まれたばかり〜の子どもの額に、魔よけに「犬」の字を書く。へぇ。安産祈願というだけでなく生まれたあとも「犬」の字は魔よけとして有効なのだな。
これには「ヒトナラヌモノ」としての犬のたとえ。もうひとつには犬のようにしぶとく?生きて欲しいという願いがこもっているらしい。
# 本文中に犬に汚物も食べさせていた記録があるけど…ちょっと想像できないなぁ。
埼玉の川越には、初山という祭りがあって、富士に見立てた社にお参りしてから、子どもの額に赤いシルシをつけるんだけど、これもひとつのアヤツコにあたるのかしら。
なんてことを考えてしまった。
漢方の材料として子どもや胎児の臓器を入手する。現代の臓器売買を髣髴とさせる事象。労働力としての人身売買は7歳以降。などなど。子どもがいつ、現代的な意味での子どもの社会的地位を手に入れたのか。興味深い一冊だ。
紙の本
内容紹介
2003/06/10 18:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:吉川弘文館 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「それ長者といふは、子ども男女をおしならべ」—何よりも子どもに恵まれてこそ人生の幸福があると考えられていた中世。甑落とし、アヤツコ、御守りなど、誕生・産育にまつわる営みや、賽の河原や石女地獄に、人は何を見ていたのか。労働力としての存在や、薬用とされた衝撃的事実など、文献・絵画・文学・民俗史料を駆使して、その実態を検証する。
〈主な目次〉中世を生きる子ども/I=「甑落とし」と「土器破り」(「御胞衣とゞこほる時」/他)/土器に胞衣を納める/II=アヤツコ考(アヤツコの発見/他)/III=子どもの御守り(懸守りと「膚の守」/他)/IV=働く子ども—売買される子ども—(売買される子ども/他)/V=「子取り」(子どもを取って食う鬼/他)/VI=賽の河原の誕生(子どもの地獄/他)/VII=石女地獄について(絵解きされる石女地獄/他)