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投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
杉子に恋する野島とそれを応援する友人の大宮、しかし杉子は大宮に恋していることが分かり、野島と大宮はそれぞれ苦悩する。結果をどう考えたらいいのか、誰の行動が一番正しいのか、いや正しいとかあるのか。この三者三様の行動がそれぞれ美しいのではないか、など様々に思いがめぐる、すばらしい一冊。
紙の本
1919年に武者小路実篤氏によって書かれた二人の若者の友情と恋愛を生き生きと描いた秀作です!
2020/05/04 10:38
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、武者小路実篤氏による初期の小説で、1919年に大阪毎日新聞に掲載され、その後、出版されました。同書では、主人公である脚本家の野島とその親友で作家の大宮の友情と恋愛が見事に描かれています。友人の妹杉子を巡る、二人の若者の心情や態度などが生き生き描写され、読者をストーリーに引き込んでしまいます。多くの人にぜひ、読んでいただきたい武者小路実篤氏の秀作です。
紙の本
きれいに終わる友情はない!
2019/01/20 22:00
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「仲良きことは美しき哉」という言葉を添えた野菜の絵の色紙で晩年は有名であった氏だが、この友情という作品の友情は仲良きことは美しきとは最後はいかなかった。主人公・野島は友人の妹・杉子に惚れてしまう。野島は「杉子はおれに気があるのかもしれない」とうぬぼれるのだが、どう考えても杉子が好きなのは親友の大宮で間違いない。読んでいるこちらはそのことにかなりはじめから気が付いているのだが、野島はなかなか気が付かない。杉子は大宮に「野島さんと結婚することは全く考えられない」と冷たい内容の手紙を送る。はじめは野島と杉子をくっつけようとする大宮だが、そもそもは大宮も杉子が好きだったので。。。という顛末。大宮というのは外見も内面もいい男なのでもててしまうのは当たり前、野島がかわいそうだが、もう少し早く気が付けよ
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僕の一番の愛読書です。学生時代に初めて読んでから今までに5,6回読んだよ。何度読んでも,自分が野島と重なってしまって涙が出てきそうになってしまうけど。大宮になれたらいいだけどね。
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実は今まで一度も読んだことがなかった武者小路本。ただひたすら愛に身を投じる姿は、愛と現実の両立を至上命題としてきた僕らには却って新鮮。その一方、この本で描かれる友情の姿は、今と何も変わらない。その結果がある種悲劇的なものになっても、配慮のある関係というのは美しい。
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なぜだろう…。初めに読んだとき納得いかない終わり方だと思ったのに、何度も読み返してしまう。不思議な魅力の本。
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携帯、ネット、メール... 人とのコミュニケーション手段が豊富で、ベタベタした付き合い (友情?) の多い中、こんな人間関係って貴重じゃないでしょうか。
相手を尊重するための潔さが美しい!
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高校のときの課題で読みました。学校に行くと、皆結構はまってたのをよく覚えています。
読みやすくて、おもしろいです。全力ぶりに結構、笑えます。恋の力はすごい。
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なんとなく、夏目漱石の「こころ」と比較しながら読みました。時代が変わろうが、人間の悩みの内容は変わらない気がします。。
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友情と恋愛。
二つの間で揺らぐことは、いつの時代もあったんやろうなぁ。
でも、この本が「友情」なのは、迷いながらも、そこに本物の友情を確認することができたから。
文章が、上手い。
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中学生のとき、ごっつい名前やなぁと友達と笑っていて・・もちろんテストでもばっちり書きました。
大人になっって友達の家にあるのを見つけてかりて読むと面白い!
へたなドラマよりどきどきするというか逆に新鮮というか・・・
いっきに読み干しました!
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どっちにころんでも自己の力だけのものを獲得して起き上がるものは起き上がるだろう。
自己投射と敬意と。
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武者小路実篤さんの名前がかっこいい。
内容は昔の人が書いた普遍的な友情論という感じでしたからそれほど感銘は受けていなかったか、いたのかわすれてしまった。
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恋愛と友情の相克。昔も今も同じてにをはのboy meets gir。一喜一憂する野島のその孤独が胸に痛い。
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2007年01月19日
池袋サンシャインの古本市で発見し、50円で購入。
恋愛がいかに人の人生において大きい出来事、あるいはテーマであることがわかってしまう小説でした。
でも一番印象に残ったのは杉子が持っていた女性像、あるいは女性論でした。杉子は大宮宛の手紙に次のように記しています。「私はただあなたのわきにいて、御仕事を助け、あなたの子供を生む為に(こんな言葉をかくことをお許し下さい)ばかりこの世に生きている女です。そしてそのことを私はどんな女権拡張者の前にも恥じません。『あなた達は女になれなかった。だから男のように生きていらっしゃい。私は女になれました。ですから私は女になりました。』」
『友情』は大正8年を生きていた男性によって書かれたものですが、平成19年を生きている女性である私は、この箇所に首を傾げずにはいられませんでした。かと言って、ならば女とは何か、と聞かれたら何と答えていいかわかりません。考えるに値する課題の一つなのではないか、と思いました。