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永遠の出口
  • みんなの評価 5つ星のうち 3.9 171件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2003.3
  • 出版社: 集英社
  • サイズ:20cm/313p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-08-774278-7
  • 国内送料無料

紙の本

永遠の出口

著者 森 絵都 (著)

悩んだり、迷ったり…。それでも少女は大人への入り口に近づいていく。「カラフル」の著者が描く、きらきら素敵な大人への物語。十代の想い出がいっぱい。『小説すばる』掲載の作品を...

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永遠の出口

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商品説明

悩んだり、迷ったり…。それでも少女は大人への入り口に近づいていく。「カラフル」の著者が描く、きらきら素敵な大人への物語。十代の想い出がいっぱい。『小説すばる』掲載の作品をまとめる。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

森 絵都

略歴
〈森絵都〉1968年東京都生まれ。講談社児童文学新人賞受賞作「リズム」でデビュー。著書に「ゴールド・フィッシュ」「宇宙のみなしご」「つきのふね」「カラフル」「ショート・トリップ」ほか。

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みんなのレビュー171件

みんなの評価3.9

評価内訳

紙の本

“痛”くて、切ない。でも、いい。

2005/05/04 16:18

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あらき・おりひこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

まずは引用から。…(略)この世界には私の目の届かないものたちが多すぎた。とりこぼした何かを嘆いているうちに、また新しい何かを見逃してしまう。/裏を返せばそれは、私がそれだけ世界を小さく見積もっていた、ということだろう。/年を経るにつれ、私はこの世が取り返しのつかないものやこぼれおちたものばかりで溢れていることを知った。自分の目で見、手で触れ、心に残せるものなど、ごく限られた一部にすぎないのだ。/(永遠に〜できない)ものの多さに私があきれはて、くたびれて観念し、ついには姉に何を言われても動じなくなったのは、いつの頃だろう。/いろいろなものをあきらめた末、ようやく辿りついた永遠の出口。/私は日々の小さな出来事に一喜一憂し、悩んだり迷ったりをくりかえしながら世界の大きさを知って、もしかしたら大人への入口に通じているかもしれないその出口へと一歩一歩近づいていった。/時には一人で。/時には誰かと。…第一章「永遠の出口」より。
この長篇小説は、つまりそういうステップを重ねていく少女のはおなしだ。語り手の私(岸本紀子ちゃん)の10歳から高校卒業までの、ほぼ年毎の出来事…幼馴染との交流あり、大冒険的お買い物行あり、担任教師とクラス全員との暗闘あり、グレた中学時代の一時期あり、ぐずぐずの恋あり、家族旅行(浮気をした父と母を仲直りさせようと姉が画策したが、実は恋に破れた姉と受験を控えた紀子を励まそうと父が決めた)ありと、もりだくさんだ。「小説すばる」に断続的に掲載された作品。作者は68年うまれで、わたし(70年うまれ)と、ほぼ同世代だ。だから、背景には、身に覚えがあることばかり。とくに、10代前半のおはなしは、ときに“痛い”と感じた。切ないとも感じた。おそらく最初は、一話完結の連作短篇のつもりで書き始められたのではないかとおもう。途中から、長篇小説としての結構を意識しはじめた…。だからなのか、章によっては、かなり強引の閉めかたをしているものもある。文章の密度にもばらつきがかんじられる。また、「私」の成長とともに、背景が時代の風俗にまみれていき、小説としての「純度」も落ちていく気がする。などとエラソウなことを書いたが、それは私も小説を書く人だからで、この作品を貶めようという意図はない。痛くて、切なくて、「私」を抱きしめてあげたくなる。思わず吹き出してしまう表現が随所にあって、愉しい。そして、読者も励まされる。…「いろいろ自信がないの。今のことも、先のことも。今まで生きてきたことを思い出しても、なんか失敗ばかりだし」「うそ」「え」「もっとちゃんと思い出さなきゃダメだよ、紀ちゃん」「…………」「ちゃんと思い出したら、きっとちがうから」…第九章「卒業」より。高校の卒業式をひかえたある日。別の高校へいっていた幼馴染の春子がたずねてきたときのやりとりだ。おもわず、わたし自身が、励まされてしまったではないか。

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紙の本

あのドラマに?

2006/05/01 16:29

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Yostos - この投稿者のレビュー一覧を見る

小学校から高校卒業までの少女の成長を九つの章で描かれている。
普段あまり手に取るようなジャンルの作品ではないが、読んでみたのはその中のある章「黒魔術とコッペパン」が最近話題となった鬼教師のドラマを想起させたから。
この章では、「黒魔女」と恐れられる教師がクラスを支配していく様子とそれに向けて立ち上がる子供たちの様子が描かれている。テストの結果で与えられる飴とムチの成績至上主義、テストを配る様、教師の口から語られる病魔などの恐ろしい「現実」、給食のシチューをこぼしてしまう生徒、合同ダンスの補習でのいびり、一年間をやり過ごすと宣言する主人公の男友達……『女王の教室』で使用されたモチーフが驚くほどそのまま詰まっている。
全体として読んだ印象は、「男女の違いはあれ、自分の十代なんてこんなものだったなぁ」ということ。自身の思春期をのぞき見られているような感覚は、この人の感性のすごさなんだと思う。興味本位で読んでみても損はしない一冊でした。
おそらく、『女王の教室』の脚本を書いた脚本家はこの小説を読んでインスパイアされたであろうことは間違いない。実際にはそこに描かれている教師は阿久津真矢とは似ても似つかない。あくまで主人公である小学生の目を通して、教師はそこでの理不尽な世界の代表として描かれているだけで、力点は少女の成長にある。そこを膨らませて阿久津真矢というキャラクターを作り出したところが、『女王の教室』を『女王の教室』たらしめているところなのだ……という楽しみ方もできます。

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紙の本

自分が歩んできた遠い日々の道。

2007/01/24 07:04

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オレンジマリー - この投稿者のレビュー一覧を見る

 何よりもまず、読み始めてからまもなく、書かれていることに対して身に覚えがあることに驚く。かつて、私も主人公と同じことを思っていた、考えていた、行動した…。今となっては色褪せてしまった幼少時代が、再びスポットを浴びて鮮やかに思い出される。そうだった、そうだったと読んでいる最中に、何度も頷けた。
 そして、森絵都の表現力の深さ、巧みさに圧倒される。先をにおわす事を言っていても、先が読めないのだ。小学生の頃、卒業と言われてもピンとこなかったし、泣いてた人も少なかった。きっと、卒業という意味がどこか曖昧で、消化しきれていなかったのだろうと思う。この先当時のクラスメイトたちと会える機会がないかもしれない、と言われてもまるで現実味がなかった。そして、その瞬間は悲しみを覚えるかもしれないが、卒業して新しい生活に慣れるにつれて、その悲しみも消えていく。中学生、というと初めて制服に袖を通した。周囲の友達にも、恋をして笑っていたり泣いたりする割合が急激に増えた。ちょっとだけ大人になった気分になるけど、実は全然だったりする。そして、本書でも触れているが、暴走族に入ったり不良、と呼ばれる人たちの集団に、やたらと恐怖心を覚えた。飲酒している、と聞いただけでなんだか自分の知らない大人の世界を知っているように思ったし、喫煙しているクラスメイトがなんだか遠い世界の人のように思っていた。だけど、私自身はこの主人公と違って、彼らの世界が私が一生属することのない世界だと他人事のように思っていた。だけどこの主人公はぐれてしまう。実際、ぐれてしまった友達もいたけれど、彼らには彼らなりのぐれた理由というものが存在していたのを覚えている。そして、高校。ここまでくると、さまざまなことを、本当の意味で理解し始める。異性との付き合いだとか、卒業するという意味が明確になっていく。反抗期も迎えるし、空振りする恋だって経験する。
 そういう、大多数の人が通ったであろう道が、面白く工夫されて描かれ、そして自分自身の過去を振り返りたくなったり、埃かぶってしまった遠い日の思い出だとかが突然脳裏に浮かんだりと、一冊を読んでいる間にいくつもの感情が湧き上がった。理解しやすく構成されているし、その年齢に沿ってちゃんと心境の変化も描かれているので本当に没頭してしまう。きっと、一度ページを開いたら、まるで自分の過去を照らされてる気分に陥ると思う。森絵都の能力というものを、本書から感じ取れるのではないでしょうか。読むということに飽きてしまった人でも、すんなり入り込める素晴らしい一冊だと思う。

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紙の本

これ、マジで傑作です。

2007/05/26 18:20

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 これめちゃめちゃ面白っ!!、傑作です!!。
読んでない人これから読めるあなたは、幸せです!!。
 本書は、紀子という女性の小学生のころからの、半生を描いてあるのですが、
殆ど、作家森絵都さんの、自叙伝といってもいいのでは??
 大体、作家の自伝的要素のある作品は、面白いんですよね、、。
 小学生のころから、高校卒業まで各エピソード、各エピソード、
胸がキュンとなるいい話しばかりです。
 良かったのは、夫婦関係修復の家族旅行。
ラストの紅葉といい、お姉ちゃんのオチ(オチではないけど、)、
又、勘違いから始まり、若さゆえの痛いほどの暴走気味の恋物語。
 この二つは、最高でした。
読んでいて、終わってしまうのが、残念なぐらい。
 又、構成としても、一番最初に永遠と言う言葉に私は、弱かったと
あり、その後、中盤あまりこの永遠の言葉が、出てこないので、
構成的に失敗かと、思ってましたが、
 ラストの高校卒業のエピソードで星の寿命を知り永遠という概念について
さらに実感を深め、正に、永遠の出口を得るという、これも、すごいなぁ、、と。
 森絵都さん的には、くすぐり程度の挿入でしょうが、
この高校卒業前の取組みとして、一休さんのコスプレが出てくるのですが、アニメ一休さんのエンディングテーマ、本当に改めて、凄いアニメソングだなぁと、実感しました。

 男性の私でもこんなに楽しんだので、
この小説は、マジで面白いです。
皆さん、読むべし!!。

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紙の本

過去があって、現在がある。

2004/10/27 19:48

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:チョビ - この投稿者のレビュー一覧を見る

人は何故「戻れるとしたら何歳に戻りたい?」という質問が好きなのだろうか。「子どもの頃に戻りたい」とか「青春時代に」とか希望は人それぞれなようだが、私の答えは「戻らなくていい」だ。94歳になる祖母の「戦争でつらい思いをしたから若かった頃に戻ってみたい」という答えには納得するとしても、昔に戻りたいと考える人の方が圧倒的に多いのが私にとっては不思議だ。みんなそんなに楽しい日々を過ごしたのか? それとも、つらさのあまりもう一度人生をやり直したいと切望するためだろうか?
私の場合、夫と3人の息子たちのいる現在がしあわせだ、という理由はもちろんある。しかし、それよりも大きな理由は、何度人生をやり直したとしても結局自分は同じようにしか生きられないような気がするからだ。それだったら、引っ込み思案でうじうじしていた子ども時代や、自意識過剰で周りに心を開けなかった少女時代に戻るのなどごめんである。人と接するのがもはや苦ではない、大人になってからの自分がいちばんいい。
…と考えていた自分であったが、この本を読んでそうそう過去を否定的にばかり捉えなくてもいいかと思い直した。「永遠の出口」はひとりの少女の成長物語である。森絵都さんと私は1歳違いだが、子ども時代や少女時代の気持ちというものをよくこんなに鮮明に記憶しておられるなあと感心させられる。言われてみれば「そうそう、こんな風に思った!」と思い出せるのである。でも自分でその感覚を思い起こし、さらに書き表すとなると、それはもうまったく別の話だ。
そう、子どもの頃や10代の頃はたいへんなこともあったけど、楽しいこともたくさんあったのだ。戻りたい、とは今でも思わない。でも、思い出というものは振り返ればきらきらと光を放って、かつて少年少女だった私たちの心を温めてくれる…「永遠の出口」という小説によって、素直にそう思えるようになった。
私が選ぶ“児童文学出身三人娘”は梨木香歩・佐藤多佳子・森絵都。最もニュートラルなのが佐藤さん。生真面目なのが梨木さんで、森さんはその対極の少々不良寄り。そのちょっとつっぱった感じが、この小説においては絶妙なスパイスとなって効いていると思った。

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紙の本

本屋大賞を見て、読みました。

2014/10/31 22:09

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:shingo - この投稿者のレビュー一覧を見る

本屋大賞を見て、読みました。
女性の高3までの話で、短編で纏められています。文章がすんなりと入ってきます。この方の作品が好きになる、きっかけになりました。

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紙の本

躓いても力尽きてもそのたびに補充して前進する…ラストは限りある人生を歩む皆への応援歌になっています。抱きしめたくなる1冊。

2004/10/30 13:33

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:エルフ - この投稿者のレビュー一覧を見る

ふと自分の小・中・高校の頃を振り返ってみると妙にこの主人公の紀子と同じ様な苦かったり切なかったりそして妙に甘かったりした経験をしてきたように思います。
小学4年から始り高校3年生までの紀子と今の紀子のエピローグで綴られる青春小説?なんでしょうか。
どの時代の紀子も実にリアル、あぁそういう時ってあったなと読んでいて何度も感じました。
実は私が小学6年生の時の担任が紀子たちが「黒魔女」と呼んでいたあの先生にソックリで生徒達を点数で競わせていたんですよね〜、贔屓とかも酷くてクラス中がちょっとギスギスしてました。
残念ながらトリのような子もおらず、子供達も理不尽さを感じながらも渋々1年間過ごした記憶があります。
そして紀子が経験する恋、今ならば当時の自分の失敗や別れる原因が何なのか、相手の気持ちも理解できるものの、あの頃は本当に紀子と同じで世界が全て恋一色に染まり、また周りの友達たちも似たような恋患いにあってましたね。
何と言いますか好きな人がいないといけない病のように恋らしきものをしてたような気がします。(笑)
高校まででその病気はあっさりと終わるのですけどね。
10代の多感な時期、今思えば幼くてとても狭い世界なのにあのころは無限にその時期が続くと思って悩んでいた少女時代。
大人が読めば懐かしさとほろ苦さを感じ、今まさにこの時期を生きている少女達はその限りある時を大切に愛しく感じる本ではないでしょうか。

私はエピローグも好きでした。
そう子供の頃描いていた「大人」の自分と今の自分は全く違う。
そのことにヘコム事も時々あるし後悔することも沢山ある。
それでも前を向き、時に躓いても力が尽きてもまた補充をして前へ進む、そんな限りある人生を歩む皆への応援歌になっているラストに思わずこの本を抱きしめたくなりました。
かなりオススメの1冊です。

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紙の本

わいわい、がやがや、みんな元気かい?

2003/04/10 09:24

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:まるの - この投稿者のレビュー一覧を見る

森絵都の作品はどれも、にぎやかで、さわやかだ。
荒野の中で一人頑張るというのではなく、まわりに多様な人があふれ、
笑ったり歌ったり踊ったりし、泣いても肩を抱く誰かがいる。支え合うというよりも、
独立した同志がガヤガヤ大勢いて
自分もその中のひとりなんだ、と元気になる。

『永遠の出口』は小学から高校までの一人の少女の日常を書き綴り、
その後も色々とあった自分は今こんな到達点にいる、とさらりと書く。
「到着点」と書かれていたら、読後こんなに気持ちが明るくならなかったかもしれない。

到達と到着。「いきつくこと」と意味は同じだけれど
「到達点」と書くと、まだまだ多様な未来が自分の前に開ける気がするのは私だけだろうか。

リセットすることなく、それまでとこれからの自分を続けられる。
完成品の大人になる事、ありつづける事なんて考えなくていい。
まだまだ新しいことに挑戦して、失敗したらまた起き上がり、成功してもその先がある。
まだまだ苦しいけれどもがき続けて、倒れても、まだ先がある。
本を読み進めながら、子どもの頃の自分を思い出し、その数々の無様さに失笑し
その続きとして今ある自分を、ちょっと誇らしく思う。

そうして作品はこう結ぶ。
<どうかみんなもそうでありますように。
あの青々とした時代をともにくぐりぬけたみんなが、元気で、燃料を残して、たとえ尽きてもどこかで補充して、躓いても笑っていますように__。>

迷っていることがあったのに、読み終わると、問題が吹っ切れていた。
間違ったって、まぁ、やっていけるね。

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紙の本

長い人生には「永遠」も「絶対」も無い

2003/04/06 18:12

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オオトリさま - この投稿者のレビュー一覧を見る

何処にでもいる30代の女性の小学4年生から高校3年までの日常を1年1話の連作短編で綴られた作品。

些細な事でも「永遠に見られない」「永遠に食べられない」と取り返しのつかないロスをしてしまったように、深刻に考えて込んでしまった少女時代。

1話・1話は平凡な話ばかりです。
「誕生会」「ブロマイド」「お揃いの鉛筆」「淡い初恋」「青春時代の暴走」「アルバイト」「すれ違いの恋心」「進路」などなど、誰でも似たような経験があるような話やアイテムが登場する。
森絵都さんらしいリズム感のある時にはユーモラスな筆致で語られ、あっと言う間に読めてしまう。

平凡な話なのに読み終わった跡に何とも言えない共感と感動がある。
「たのきんトリオ」や「サンリオ」などその時代の話も多く登場するのに違う時代を生きた人でも似たような経験を思い出させてくれるのはやはり少女時代の葛藤や悩みは永遠に変わらない物なのだろうか?

「すばる」連載時には無かった主人公の高校卒業後の人生が駆け足で語られている。連載時とタイトルを変えて「永遠の出口」としたのはこの部分を書きたかったからかもしれない。
作者の森絵都さん自身も「学生時代は勉強が嫌い」だったと言っていたのに、大学に入学して作家と大学生を両立して頑張っている。

長い人生には「永遠」も「絶対」も無い物だ。
未来には何が起こるかわからない。
子供の頃に思い描いた「大人」になっている人なんてほとんどいない。
生きれば生きるほど人間は図太くなっていく。
でも、時々こうして躓き・良い事ばかりでなかった昔を振り返ってみるのもいいかもしれない。

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紙の本

本当は出口なんてなくて入口さえもはっきりしない

2005/03/05 21:13

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オクヤマメグミ - この投稿者のレビュー一覧を見る

青春の入り口であろう小学校卒業から、そろそろ大人を意識する高校卒業までの数年間の物語。
年齢を重ねるごとに主人公の世界が広がっていくのが分かった。
1人の人間が立ち止まり、悩み、歩いてく様が細かく描かれている。
きっと重ねて映るのは自分の姿だ。
最終章にあったフレーズのように、何年か経って思い出すのは何も大きな事件だけではなく毎日の中の馴染んだありふれた風景かもしれない。

永遠にめぐりあえない。
二度とやり直せない日々は、そういう意味では永遠だ。
同じ瞬間は二度とない。
なのに気付けない事が多いのだ。
いつもずっと後でわかるように出来ているのかもしれない。

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紙の本

『DIVE!!』第52回小学館児童出版文化賞受賞記念、森絵都本連続書評第二弾!やっぱり森は、変わってはいないんだよ、彼女の描く中学生のなんと自然なことか

2003/10/04 20:24

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

この本一冊で、妙に注目されてしまった森絵都だけれど、彼女は少しも変わっていない。大人の文学、児童文学といった狭い文学の枠を越えた作品を書きつづける彼女の新作。夫にも、中学生の二人の娘にも必読書として渡した。

九章とエピローグからなる連作。独立性の強い短編からなる連作だけれど、やはり順番に、一人の少女の成長の奇跡を追いかけながら読むのが一番自然だろう。そのあとは、好きな章に戻って読めばいい。少女を脅かす「永遠」の一言。その切ないような言葉のもつ意味を姉との関係から浮かび上がらせる「永遠の出口」。小学校五年のとき担任になった先生のかける呪縛「黒い魔法とコッペパン」。小学校を卒業して中学生になる直前の中途半端な春休み、友だち三人で遠出をしたときに「春のあなぼこ」。中学に入った紀子を苦しめるのは、誘われて入った部活と、母が押し付ける髪形「DREAD RED WINE」。

十三歳の紀子が一杯の葡萄酒をきっかけに、こころの歯止めが利かなくなって「遠いい瞳」。姉が企画した家族旅行。父と母の間に漂うものに押しつぶされそうになって「時の雨」。高校になって始めたレストランのアルバイト。やっと店にもなれた時「放課後の巣」。思わず漏らした一言に、お節介な友人が彼との間を取り持ってくれたのはいいけれど「恋」。失恋の痛手からは立ち直ったけれど、進路を決められないままに迎えた「卒業」。あれから色々なことがあって、それでも高校時代の夢がかなった私「エピローグ」。

主人公は紀子、家族は両親と三歳年上の姉の四人家族。厳格というよりは、殆ど他人のことを考えるということが出来ない母親と、一見大人風だけれど、実は家庭を顧みようともしない父親、要領のいい姉といった最近の小説ではありふれた設定で、ある意味、これをどう裁くかが森の腕の見せ所だけれど、真っ向勝負をした感じ。ともかく、主人公の心の曖昧さ、苛立たしさ、情けなさなどを全く飾らずに描く小説だ。

北上次郎が、「これで森絵都は、児童文学から一歩足を踏み出した」みたいなことを書き、奥付の作者略歴にも似たような文があるけれど、森は少しも変わっていない。それは『カラフル』『つきの舟』『ダイブ』『ショート・トリップ』『アーモンド入りチョコレートのワルツ』など私が読んだ本を思い出しても分る。

これらの、どれひとつとして、いわゆる教科書通りの「児童文学」ではないけれど、何よりそこにいるのが本当の人間であることが印象的だった。それは丁度、山本文緒がコバルト文庫に書いたものと似ている。違うのは山本が高校生を描いていたのに対し、森が小学生や中学生を扱ったことと、活字の大きさとルビくらいのものだ。

この『永遠の出口』は、最後のエピローグで、確かに今まで森が扱わなかった年齢まで描くことになるが、それで今までと違う世界に足を踏み入れたとは短絡だろう。今までだって、私が読んだ森の作品はこの小説でいえば紀子の母親がイメージするだろう「児童文学」という枠に収まるものではなかった。

そういった小さなことはともかく、私はこの本を、森文学の一冊として堪能した。特に、娘がついこの間までいた時代、これから迎えるであろう年代、そして私が昔ではあるけれど通ってきた道だけに、一気に読んでしまった。いま、二人の娘がこの本を読み始めた。私は、『ダイブ』を読んだ時と同じ言葉で、この紹介を結びたい。「森絵都の小説は、面白い」。夢枕獏と同じじゃないかって? いやいや、いいものは、いい。

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紙の本

ぼくがわからないたくさんのことのひとつ

2003/05/25 18:40

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 森絵都さんの新しい本は、紀子という一人の少女の成長物語である。<永遠>という響きにめっぽう弱かった小学三年生から失恋の痛手をなんとか克服して高校を卒業するまでの、その時々の事件が連作の形で描かれている。主人公の紀子はおそらく作者と同じ一九六八年生まれ(八五年に封切られた相米慎二監督の『台風クラブ』を十七才の初めてのデートで観に行く)。ちょうど日本経済がどんどん上昇していた頃で、生活が豊かになる一方で少女の周辺は子どもたちのいじめや不良化といった心の荒みが進んでいく時代である。

 きっとこの物語を読んだ多くの女の人たちは、主人公紀子のその時々の心の揺れに共鳴したのではないだろうか。例えば、校則の厳しい中学時代を描いた第四章では大人になりきれずに苛立つ紀子がやがて不良たちの溜まり場に背中を丸めるようにしてもぐりこんで行く姿が描かれているが、自分ももしかしたら紀子のようになったかもしれないという危うさは誰にもあっただろうし、「私自身の過去を顧みたとき、思い出すのはナイフのようでもガラス細工のようでもなく、もっとつまらないがらくたみたいな自分だ」(101頁)といったような表現に当時の自身を重ねて納得しているにちがいない。それは主人公よりもかなり年上の私にしても感じる思いだし、まだ若い読者にしても感じる思いは同じだろう。そういう意味でいうと、森絵都さんは素晴らしい青春物語を書いたといえるかもしれない。

 ただひとつ、男の私にはきっと理解できない女の子の心情がある。そして、そのことがあるかぎり、私はこの物語のすべてをわかりきれないのではないかと思っている。それは、少女たちが常に何人かの友人とグループ化することだ。もちろん、男だって何人かの友人とかたまることがあるが、少女たちのグループが不思議なのはトイレにもいつも連れ立っていくことだ。まさか<トイレの花子さん>は女子トイレだけに現れたわけではないだろうに、どうして少女たちはいつも友人たちと排泄という極めて個人的な行為までグループ化してしまうのだろう。この物語でもグループからはみ出しては悩み、仲間だと思っていた友人に裏切られては打ちのめされる主人公が描かれているが、これは男である私が感じる以上に女の人たちが深刻に受けとめているにちがいないと思っている。そして、それこそ男である私がわからない、トイレに仲間たちで行く女の子の心情のような気がする。

 それは、男である私にとって、永遠にわからない謎かもしれない。

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紙の本

何だか懐かしい

2003/05/06 08:42

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ももぴー - この投稿者のレビュー一覧を見る

森絵都の小説は初めて読みました。10歳からの日々が気負うことなく自然に描かれていて、気持ちの良い小説でした。小学生の頃の、今思えば本当にばかで、単純で一生懸命だった自分。中学生の頃の中途半端な自分。高校生の頃の大好きな人に夢中だった自分。永遠の出口の中にはそんな自分がほんの少し、形を変えて現れました。久しぶりに忘れていたアルバムを開いたような感覚で、懐かしく、もどかしく、そして絶対に戻ることのできない日々をこの小説をとおして、ゆっくりと味わうことができた気がします。

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紙の本

覗き窓

2004/02/16 15:35

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くろ - この投稿者のレビュー一覧を見る

この作品はすごいです。
どこかに覗き窓があってそこから自分の生きてきた時間、人生を
見られていて、それを作品化したのではないかと思ってしまうくらい
女の子の心理が的確に表現されています。本当にドキリとしました。笑。

私はこの作品でかかれている主人公とは少し世代が違いましたがそれでも
ドキリとしたのですからこの主人公と同じ世代の女性ならもっとドキリとするはずです。
私は十代の内にこの作品を読みましたがあともう十年したらまた読みたいと思いました。
そうしたらもっとこの作品のよさを感じることができると思ったので。

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紙の本

重くなく、軽く読みたい時にお勧めです!

2003/07/09 19:12

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ひな - この投稿者のレビュー一覧を見る

私はまだこの主人公のラストの歳まで人生を歩んでいないので、またもう少し時が経ったらまた新たな発見や懐かしさを感じるかもしれないと思いました。
主人公が小学生だった頃などは、本当にうんうんそうだった!と頷きながら読みました。男性の友人にもこの本を貸しましたが、やはりここの部分は「そういうものなんだ」と感じたのみだったそうです。
やはり男の友情と女の友情、付き合い方って違いがあるんでしょうね!!

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