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散歩のとき何か食べたくなって 改版(新潮文庫)

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  • みんなの評価 5つ星のうち 4 52件
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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2003/04/01
  • 出版社: 新潮社
  • レーベル: 新潮文庫
  • サイズ:16cm/240p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-10-115610-7

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文庫

紙の本

散歩のとき何か食べたくなって 改版 (新潮文庫)

著者 池波 正太郎 (著)

散歩のとき何か食べたくなって 改版 (新潮文庫)

637(税込)

散歩のとき何か食べたくなって

562 (税込)

散歩のとき何か食べたくなって

ポイント :5pt / 紙の本より75おトク

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みんなのレビュー52件

みんなの評価4.0

評価内訳

紙の本

ぶらぶらぶらぶら

2003/06/18 14:55

6人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:アベイズミ - この投稿者のレビュー一覧を見る

東京に暮らして、わたしははじめて散歩というモノを知った。

フルサトには散歩というモノがなかった。歩くということは、いつも目的があった。畑に行く。田んぼに行く。誰かの家まで訪ねて行く。ぶらぶら歩いていれば、あの小さな村では、かなり人目を引いただろうし、だいたい大人も子供も年寄りもそんな人は見かけない。どんなに腰が曲がった年寄りだって、畑に行く。田んぼに行く。誰かの家まで訪ねて行く。そうやって目的地に向かって移動していった。それが常だった。だから景色だって、言うほど眺めちゃいなかった。

わたしが立ち止まって顔を上げて、すべてをぐるりと見渡したのは、それからずっと後の話。見渡して、そしていろんな事に気付いたのは、それからまた少し後の話。なくしてはじめて人はいろんな事に気付くというのは、いつものことで、これはまた別の話。またいつか話そう。

だから今でも、少し散歩は苦手かもしれない。ついつい買い物やら本屋やら目的地を作ってしまう。帰り道には、なにがしの戦利品を抱えたくなる。行く先も決めず、当てもなく、ただ、ぶらぶら。ぶらぶら、ぶらぶら。そんな風に、知ってる街も知らない街みたいに歩いてみたいと、思ってはいる。そして散歩の途中でお腹が減って、ふらっとなじみの店やらなじまない店やらにはいれたら。わたしは本当の散歩上手になれるのにと、いつも思う。

だから、散歩のとき何か食べたくなったら、わたしならコロッケ。肉屋のコロッケ。でも肉なんて探すかんじの、いものコロッケ。揚げたてより、むしろ少し冷めたくらいの。もしくは団子。みたらしのあまじょっぱいたれがたっぷしかかってるヤツ。甘い黒ゴマのたれがどろっと団子に絡んでるヤツ。さもなくば甘栗。天津甘栗。千円の袋。じっと見つめるとおじちゃんが一つ二つおまけしてくれるような店で。そしてやっぱり袋を受け取って、それがほんのりでも温かくなくっちゃあ。歩きながら、ぷちんぷちんと爪を入れる。隣で話す人の話もそこそこに、ぷちんぷちんと爪を入れる。おさえに総菜パン。コッペパンに挟まれているのは、コロッケ良し、卵良し、焼きそば良し、ジャムバター良し。もうね、それを幾つになっても歩きながら食べる。「歩きながら食べるのなんか犬だってやりませんよ」と言っていたのは東海林さだおさんだったように思うけど。犬以下で結構。買うなり食べる。人気のない小道で食べる。できれば二人で食べる。

全く、それはそれで楽しいのだけど、わたしはちっとも散歩上手にはなれそうにない。何てったって、格好が良くない。

「散歩のとき何か食べたくなって」

粋なタイトル。粋な本。散歩上手とはこの人をおいて他にない。何てったって格好が良い。銀座から始まって、京都や信州、フランスまでぶらぶらぶらぶら。そして、小腹が空いたらふらっと店を訪ねて、土地土地の美味い物を気取らず食べる。この本にはそんな池波さんが訪ねた店の名が惜しげもなく載っている。今も残っている店は、住所や電話番号までと、さながらグルメマップのようでもある。

それでも、決してそうではない。そういう本にはなり得ない。池波正太郎が食べ物について語るとき、懐かしさや愛おしさや寂しさや憧れやすべてが詰まっているから。その上でさらっと、あの店のあの味がいいよと、こともなげに飾りもせずに言うから。だからわたしは眺めるしかない。その完成された風景を、池波さんごと。だから、この本を何度読み返そうと、あの店にどんなに憧れようと、わたしは店を訪れることはないと思う。おそらくきっと。

それは池波さんがいまなお住む、すべて懐かしい情景だから。

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紙の本

玉だれ杏

2016/05/24 20:25

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:めも - この投稿者のレビュー一覧を見る

美味しかった。

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紙の本

食べ物にも色気。

2003/06/18 14:53

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:当麻由美 - この投稿者のレビュー一覧を見る

文章に色気のある作家、それが池波正太郎であろう。色気といっても人の色恋から食まで、彼の文章は私を引きつけてならない。
この本を手にとった時、私はとうとう・・と思った。
彼は、他の著書でもあさりご飯や蕎麦など、多くの食べ物を時期に合わせて書いている、それが実につやっぽく私の喉をごくりとさせるのである。その彼がふらっと立ち寄る店、和食から洋食〜軽食まで、この本を片手に私も散歩したのだが実に飽きない。
又、この散歩の最中に是非気づいて欲しいのが店自体や店員、周りの景色など、おもしろい所が多い。散歩を風情がある歩き方がしたいならこの一冊はお薦めである。

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紙の本

食べることを語る幸せ

2004/11/13 04:21

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:RinMusic - この投稿者のレビュー一覧を見る

永井荷風も谷崎潤一郎も食べ物を語るのが好きだった。だが池波正太郎のこのエッセイは、ひと味違う。この筆者にとっては食べることが人生の歩みであり、<たらふく飲んで食べて、さて勘定をはらう>美学を信じている。生きている甲斐でもあるのだろう—<ここの料理を食べるたびに、私は、自分の小説へ一つのちからが加わったようなおもいがする>(p.127)。また食の思い出は彼の少年時代とよく結びついている。希望に満ちていた頃の食への感動を綴ることで、<つまらぬものを見る見るうちに高く高くと値上げしてゆく>今日、ひいては現代日本に対する失望感を払拭しようとする彼らしい手口なのかもしれない。

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紙の本

ぜんぶ平らげたい!

2003/06/18 14:59

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ミオメロディ - この投稿者のレビュー一覧を見る

見開きに食べ物の写真がいっぱいあって、池波作品に馴染んだ身としては、ちょっとびっくりさせられますが、エッセイを読んだ後、この写真を見直すと、よだれが出そうになります。お店の紹介を兼ねたエッセイとはいえ、いつもの池波エッセイらしい、しっとりした文章で、おいしそうな食べ物が出てくる本を読んだというよりは、いい読み物を読んだ気になります。

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2004/11/02 19:42

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2005/06/22 13:44

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2011/09/22 19:01

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2007/09/10 03:28

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2006/06/16 17:01

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2011/03/21 13:58

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2007/04/26 16:07

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2007/10/25 23:16

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2007/10/31 15:52

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2013/07/04 18:17

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