紙の本
私はいつでも騙される
2004/02/05 23:52
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:YASU - この投稿者のレビュー一覧を見る
なんとなく、どこかでいつか過去にも触れたことのある手法だとは思う。けれど、それでも、やっぱり私は騙される。すばらしくかっこいい、俺様な探偵も気に入った。天然なストーリーテラーとのコンビも良くあるけれど、これもまた良し。最後の一編が一番好きだ…そしていつも、いつまでたっても騙され続ける自分も素直で好きだ。
紙の本
「犯人当て」に飽きちゃった方、被害者を当ててみませんか?
2003/06/18 00:19
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:山村まひろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
語り手である刑事の桂島が、顔もスタイルもバツグンにかっこ良くて、おまけに売れっ子作家の「吉祥院先輩」に謎を持ち込む安楽椅子探偵もののシリーズ。
庭から発見された白骨死体。容疑者はその家の主。男は犯行は認めたのに、なぜか被害者の身元も、犯行の動機も喋らない。警察はまず被害者を特定しなければならないが…とういう表題策の『被害者は誰?』。
同じ社宅に住む3家族に、出した覚えの無いプレゼント当選賞品だという旅行券が送られて来て、その同じ社宅で殺人事件が起きる。謎の旅行券と殺人事件との関係は? さらに不倫で脅迫を受けた男の目撃者探しの結末とのからみは? という『目撃者は誰?』。
吉祥院先輩が学生時代に解決した事件をもとに、脚色を加えて書いた小説。探偵役が誰なのかを解決篇の前までに当てることができたら昼飯をご馳走してやる、と言われた桂島くん。
はたして、ご馳走にありつけるのか? という『探偵は誰?』
そして、事故で入院した先輩と、三角関係のもつれが原因と見られる殺人事件を描く、書き下ろしの『名探偵は誰?』には、ラストで思わずニヤリ。
ただの「犯人当て」に飽きちゃった方、ぜひ、被害者や目撃者を当ててください。もちろん、あてずっぽうじゃなく、みごとに推理しなくちゃダメですよ!
いかが?
初出 『うたたね日記・読書編』
投稿元:
レビューを見る
色々と趣向が凝らしてあるとは思うけれど。「本格推理の醍醐味!」と謳われるほどのものか、と問われると。ちょっと違う気もする。
投稿元:
レビューを見る
キャラが立ちすぎてて謎なんかどうでもいい…とは言いすぎか。変化球だらけの短編集。「被害者は誰?」は簡単。まあ手記の書き方がちょっと不自然なんだよね。「目撃者は誰?」は結局名探偵は推理を間違ってるし。まあこれも安楽椅子探偵は受ける情報が間違っていると答えも間違うって皮肉のひとつだろうなぁ。「探偵は誰?」は探偵を探す話と言うか正統派のフーダニットのような気がするよ。いや、綺麗で面白いんだけど。「名探偵は誰?」は面白い。
投稿元:
レビューを見る
久し振りに讀む貫井徳郎。
書店でこの本を發見、裏表紙の二階堂黎人のコメントに惹かれて購入した。
「「慟哭」で讀者を驚愕の極致に追ひやり、「修羅の終はり」で讀者の魂を搖さぶり、「妖奇切斷譜」で讀者を恐怖のどん底に陷れ、「プリズム」で讀者から感嘆の唸り聲をひねり出した優駿作家・貫井徳郎が、今度はこの「被害者は誰?」で、讀者に喝采の叫び聲を上げさせる。(以下略)」
では讀んでみてどうか。
二階堂黎人のコメントの前半、貫井徳郎に關する説明については全面的に同意する。
しかし、この作品についての評價はちと襃め過ぎだ。
本格推理小説の短篇4篇からなる短篇集。
主人公は、容姿端麗、頭腦明晰な小説家、吉祥院慶彦。
ワトソン役は、大學事時代の後輩で警視廳搜査1課の刑事、桂島。
桂島から事件の内容を聞いて推理する、いはゆる「安樂椅子探偵」モノだ。
これまでの貫井徳郎の作風と異なり、ユーモアがふんだんにちりばめられてをり、讀みやすい。
ただし、いかにもお氣樂かつお手輕な印象を受けてしまふ。
もう少し、眞面目に取り組んでくれよ、と云ひたくなる。
私自身、ユーモア推理系統は嫌ひではない。
しかし、この作品に限つては、作者の手拔きといふか、安直な創作姿勢を感じてしまつた。
貫井徳郎は好きな作家であるだけに、かうしたお手輕な作品に筆を染めることは、作者の今後のためにも惜しまれる。
2004年3月10日讀了
投稿元:
レビューを見る
貫井さんの小説はシリアスな本格物というイメージがあったんで敬遠してましたが、この作品は肩の力を抜いて読めました。各章のタイトルからも分かるように、ミステリの定番フーダニットだけではありません。さらに読者も騙す叙述トリックが面白いです。見抜けたときには悦にいり、分からなかった場合は感心し。探偵役の吉祥院慶彦は容姿端麗、頭脳明晰。が、彼の大変よろしい性格に後輩くんは振り回されっぱなしです。ま、ワトソンよりは苦労人って感じはしませんが。一番の圧巻はラストの「名探偵は誰?」ですね。解決の一部は読んでれば気付きますが、残りの部分は騙されました。図に乗った探偵は最後に痛い目にあう、という先入観の裏を突かれました。
投稿元:
レビューを見る
今まで読んだ貫井さんの作品とは少し作風が違い、なかなか器用な作家なのかなと言う印象でした。最初に読んだのが追憶のかけらだっらからかも。
この作品は
・被害者は誰?
・目撃者は誰?
・探偵は誰?
・名探偵は誰?
の4作品からなります。単純な?犯人当てでない事は、タイトルからも分かるとおり。
例えば、「被害者は誰?」では、庭に埋められていた白骨死体が見つかりますが、その身元を推理するのに、そこの住人が黙秘を貫く中、警察は押収した手記をもとに、被害者の特定を試みると言う構成になっています。文中に手記や作品が登場するスタイルは、「追憶のかけら」と同じような構成になっていますが、出てくるキャラクタが破天荒でコミカルになっています。そこが一番の違いかな。
「探偵は誰?」のあとに「名探偵は誰?」の作品が来るなんて言うところも憎いところで、まんまとだまされました。トリックは、犯罪トリックと言うよりは、推理小説の構成そのもののトリックで、こうした作品も最近はよく見かけますが、それでもよくだまされます(^^;
投稿元:
レビューを見る
これぞ本格!!超天才美形名探偵現わる!!
吉祥院慶彦(きっしょういんよしひこ)に解けない謎など、ありえない!!
投稿元:
レビューを見る
これは面白い!!
この人はいろんな作風のものが書けるんだなと感心。
ぜひシリーズ化してもらいたい。
投稿元:
レビューを見る
これぞ本格!!超天才美形名探偵現わる!!
吉祥院慶彦(きっしょういんよしひこ)に解けない謎など、ありえない!!
投稿元:
レビューを見る
今まで読んできたこの人の作品と比べると、とても文体が軽めでキャラクターもユーモアミステリーらしい感じで読みやすいと思う。
こういう引き出しもあったんだ、ということにまず感心。
内容は4つの短編からなり、被害者・目撃者・探偵・名探偵という犯人探しのフーダニットとは一線を画した面白い趣向になっている。
2007年5月23日
投稿元:
レビューを見る
売れっ子ミステリ作家の吉祥院と大学時代の後輩である刑事、桂島が主人公の安楽椅子探偵ミステリー。
4つの話が入った短編です。
ユーモアあふれる作品です
投稿元:
レビューを見る
貫井氏の既読作品の感想を残そうと、書棚へ行った。
なんと、恥ずかしいことに、私、本書を2冊所有していた…。
NOVELS刊行時に購入し、比較的早く、読了した記憶がある。
積読時間は短かったはず。
なのに、文庫版があった。 一体、いつ買ったのだろう???
きっと文庫落ちの際、大喜びして買ったに違いない…。
NOVELSで既読の記憶がバッチリあるというのに。 はて???
ったく、すでに老化がここまできていたとは。
我ながら情けない;;
さて、本書。
吉祥院慶彦と桂島刑事のコンビモノです。
最高に面白い。
男性のコンビって、必ずどちらかが優位に立っていて、片方が低姿勢ですよね。
たとえ同級生であっても、もちろん先輩後輩であれば、必然的に(笑)。
本書の主役二人のキャラは凄い。
超売れっ子人気作家で頭脳明晰、自他共に認める容姿端麗。で、傍若無人。
その性格には難あり! な、推理小説家・吉祥院慶彦(笑)。
その後輩、警視庁捜査一課の刑事でちょっぴり冴えない桂島。 (ってこれだけ?)
二人の会話だけでも、事件より楽しめる。
また、本書は一風変わった設定だ。 事件の犯人探しでは、ない。
被害者や探偵、目撃者等を、探し出すというか、暴くのだ。
桂島から相談を受けた吉祥院が、安楽椅子探偵とばかりに(笑)
その謎を言い当てていくものなのだ。切り口がちょっと変わっていて、面白い。
要するに、犯人以外の登場人物を推理する、形式なのだ。
(のようにみせかけ、実は犯人を探すのだが・・・ね)
「被害者は誰?」
「目撃者は誰?」
「探偵は誰?」
「名探偵は誰?」
の四話収録。どの作品も、どっぷり、本格ミステリィ。
さあ、思い切り騙されてください。
終始、ワトソン役の桂島を、おちょくり、苛める吉祥院を楽しめる。
最後の話では、流石にちょっと桂島くんが、可哀相になってしまったが…。
オレ様吉祥院と、天然桂島のコンビ、最高です!
あっ、もしかしたら、本当の被害者は…桂島くんかもしれない。 ∴∵ゞ(゚ε゚ )ブッ
投稿元:
レビューを見る
軽く読めるが、小説内小説など出てきて謎解きは複雑
でも結論は簡素
この作者には似合わない軽めの小説、佳作らしい佳作
ミステリはあんまり読まないんだけど、ちょっとミステリ通なものを読みたい…みたいな人向けか
そんな人がいるかしらんけどさ( ´-`)
投稿元:
レビューを見る
設定がかなり面白かったです。
タイトルもまさにな感じ。
表紙が微妙ですが、ミステリ好きにはおすすめです。