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呪禁局特別捜査官ルーキー (ノン・ノベル)
著者 牧野 修 (著)
霊的発電所の周辺で呪的災害が頻発した。呪禁局特別捜査官に緊急出動命令が下る。新人の葉車創作(ギア)は、災害の裏にサイコムウの暗躍を知る。世界の破滅を目論む邪悪な生命体との...
呪禁局特別捜査官ルーキー (ノン・ノベル)
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商品説明
霊的発電所の周辺で呪的災害が頻発した。呪禁局特別捜査官に緊急出動命令が下る。新人の葉車創作(ギア)は、災害の裏にサイコムウの暗躍を知る。世界の破滅を目論む邪悪な生命体との魔戦が始まった…。「呪禁官」続編。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
牧野 修
- 略歴
- 〈牧野修〉1958年大阪府生まれ。大学卒業後、さまざまな職業を経験。92年「王の眠る丘」でハイ!ノヴェル大賞、2003年「傀儡后」で日本SF大賞を受賞。著書に「忌まわしい匣」など。
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実写映画化希望!マトリックスを超えろ!!
2004/11/05 10:48
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:カルバドス - この投稿者のレビュー一覧を見る
科学が軽視され、オカルトが幅をきかせる社会を舞台に、呪的訓練を受けた者達が呪的犯罪者と闘う姿を描いた第二弾。現代にあっては不可能犯罪として罪に問われることのない“呪い”が、この世界では立派に通用する。物理的のみならず呪的セキュリティをも施さなければならないという、なんとも厄介な世界だ。
前作で主人公は自分一人だけではどうしようもない巨大な敵と闘っており、見事退治できたその勝因は、一にも二にも“仲間”である。もともとの仲良し組からいがみ合っていた上級生、果てはテロを起こそうとしていた科学狂信者とも協力し合うという、いわば信頼の絆によって勝ち取ったのである。今回もまた、引き起こされれば全世界に影響を与えること確実という、途轍もない事件に巻き込まれてしまう。仲間に頼り頼られしながらどうにか真相に近付こうとするのだが……。
本書もまたライトノベルである。軽い文体でスラスラ読め、中高生でも楽しめるような設定でありながら、人間のかなり深い部分を抉っている。それにちょっと気を抜くと、ガツンと重い一発をくらってしまう。殴り合いによる怪我の生々しい描写や、人体がいとも簡単に破壊されていく様は、これまで遠回しな表現にしか慣れていない人にとっては、かなりの衝撃だろう。もちろん、綾辻行人の『殺人鬼』シリーズや友成純一作品に代表されるスプラッターには遠く及ばないが。
前作を読んだ時も感じたのが、「映画として観てみたい!」だった。それもアニメではなく、CGやワイヤーアクションをふんだんに駆使した実写でだ。『リング』や『呪怨』などとは違った、娯楽性の高いホラーアクションムービーに仕上がると思うのだが……誰か、やってくれないものだろうか。
本書だけでも独立した一つの物語として楽しめるが、“仲間”により親近感を抱かせるためにも、前作を読んでおくことをオススメする。すると、表紙の絵にも意味が見えてくる。