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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2003.6
- 出版社: 藤原書店
- サイズ:21cm/222p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-89434-341-X
紙の本
世界を読み解く 2002−3
著者 イマニュエル・ウォーラーステイン (著),山下 範久 (訳)
20世紀社会科学の方法を刷新した「世界システム論」の提唱者、ウォーラーステインが、北朝鮮問題、イラク攻撃など、世界の「現在」を長期の視点から読み解く見取り図を提示し、その...
世界を読み解く 2002−3
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商品説明
20世紀社会科学の方法を刷新した「世界システム論」の提唱者、ウォーラーステインが、北朝鮮問題、イラク攻撃など、世界の「現在」を長期の視点から読み解く見取り図を提示し、その歴史的意味を鮮やかに分析。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
イマニュエル・ウォーラーステイン
- 略歴
- 〈ウォーラーステイン〉1930年生まれ。ビンガムトン大学フェルナン・ブローデル経済・史的システム・文明研究センター所長。著書に「近代世界システム」「ユートピスティクス」など。
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紙の本
世界システム論への入口として。
2004/04/14 00:55
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:すなねずみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
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9.11後の世界、イラク戦争前夜、「アメリカの圧倒的勝利」がヒステリックに叫ばれ始めたとき、現代を代表する知識人が何を考え、書いていたか。誰もが国際情勢に無関心ではいられない(はずの)時期に、読んでみる価値はかなり大きいはず。あくまでも時事評論であって「世界システム論」そのものを知的に理解するための本ではないし、そういう興味を満たすためには選書メチエの「ウォーラーステイン」あたりを読めばいいのかもしれない。でもこの本には、「臨場感」と「知的良心」と「誠実さ」が詰まっている。
(以下は02年6月15日の文章から…)
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コソヴォ、バスク人、カシミール、クルド人等々現在進行形の紛争を列挙した上で、ウォーラーステインは言う。
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この「(政治的)修辞の歴史」を、ウォーラーステインは次の四段階に分ける。
1)強い集団が彼らの長所と弱い集団の文化的な限界を主張することで構造を正当化する。
2)弱い集団が政治的に組織され、強い集団の修辞に挑戦し、より「平等な」構造を主張する。
3)強い集団は弱い集団を無視し、構造的変革へ向けた弱い集団の試みは無駄に終わる。
4)弱い集団の一部の構成因子が暴力的活動を行なうようになる。
この第四段階において、強い集団は「平和」に至る話し合いのための「前提条件」として暴力の停止を主張するが、弱い集団は暴力を行使しなければ自分たちは無視されていたと反論。でも、暴力を終わらせる「政治的」解決を導く道は話し合い以外にはない。袋小路。
「世界の関節が外れてしまった(by Shakespeare)」っていう感じ。
この6月15日のコメンタリーを、彼はこんなふうに終える。
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僕はこの言葉を胸に刻みつけた。強く。とても強く。