サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

新規:5周年記念!最大5倍ポイントキャンペーン(0428-0531)

ほしい本登録で100ポイントキャンペーン(~6/30)

電子書籍化お知らせメール

商品が電子書籍化すると、メールでお知らせする機能です。
「メールを登録する」ボタンを押して登録完了です。
キャンセルをご希望の場合は、同じ場所から「メール登録を解除する」を押してください。

電子書籍化したら知らせてほしい

沈黙 改版(新潮文庫)

アプリで立ち読み

hontoアプリの確認

立ち読みには最新の「honto」アプリ(無料)が必要です。

バージョンの確認はアプリの「設定/情報」から確認できます。

最新の「honto」アプリをご利用の方

立ち読みする

最新の「honto」アプリをダウンロードされる方

hontoビューアアプリ

  • みんなの評価 5つ星のうち 4.3 604件
  • あなたの評価 評価して"My本棚"に追加 評価ありがとうございます。×

新刊お知らせメール登録

この著者の新着情報

一覧を見る

  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2003.5
  • 出版社: 新潮社
  • レーベル: 新潮文庫
  • サイズ:16cm/312p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-10-112315-2

読割 50

読割50とは?

読割50とは?

hontoネットストアおよび、丸善・ジュンク堂・文教堂の提携書店にて対象の紙書籍を購入すると、同一の電子書籍が紙書籍の購入から5年間、50%OFFで購入できるサービスです。
購入時点で電子書籍が未発売でも、紙書籍の購入時期にかかわらず、電子書籍の発売後5年間、50%OFFで購入できます。

または読割50のアイコンがついている商品が対象です。

一部、対象外の出版社・商品があります。商品ページでアイコンの有無をご確認ください。

  • ※ご利用には、honto会員登録が必要です。
  • ※書店店頭でのお買い物の際は、会計時にレジにてhontoカードをご提示ください。
  • ※hontoが提供するサービスで、販売価格の50%OFFを負担しています。

読割50について詳しく見る

  • 国内送料無料
文庫

紙の本

沈黙 改版 (新潮文庫)

著者 遠藤 周作 (著)

【谷崎潤一郎賞(第2回)】【「TRC MARC」の商品解説】

沈黙 改版 (新潮文庫)

594(税込)

沈黙

659 (税込)

沈黙

ポイント :6pt

電子書籍をカートに入れる

ご利用中のデバイスが対応しているかご確認ください

  • iOS
  • Android
  • Win
  • Mac

対応デバイスごとのコンテンツタイプやファイルサイズヘルプ

対応デバイス毎のコンテンツタイプやファイルサイズ

対応デバイス コンテンツタイプ 閲覧期限
iOS EPUB 無制限
Android EPUB 無制限
Win EPUB 無制限
Mac EPUB 無制限

あわせて読みたい本

この商品に興味のある人は、こんな商品にも興味があります。

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

このセットに含まれる商品

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

「沈黙 改版」が含まれるセット商品

新潮文庫の100冊 2016 109巻セット

新潮文庫の100冊 2016 109巻セット

  • 税込価格:64,962601pt
  • 発送可能日:購入できません

この著者・アーティストの他の商品

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

みんなのレビュー604件

みんなの評価4.3

評価内訳

紙の本

神はこのようにして見出されたのかもしれない

2006/02/27 11:07

20人中、20人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 キリシタン迫害史を背景に、信仰の根源に迫る小説。何度か読んだのであるが、今回感じたのは「人間とは認められたい動物なのだ」ということだった。
 作者は長崎で一つの磨り減った踏絵を見たことでこの小説を書いたのだそうである。師が転宗してしまったと伝え聞き、その後を継がねばと日本に向かった主人公の司祭。彼がキリシタンの里に隠れ、捕まり、師に会い、彼もまた踏絵を踏んで転宗していく過程の描写はぐいぐいと読者を引っ張っていき、映画を観ているようである。まるでユダのように転宗、裏切りを繰り返すキチジロー、「日本にはそなたの宗教は根付かない」と文化の違いを語る凄腕の奉行など、主人公以外の登場人物にも考えさせられるところが多い。信仰とは何か、日本人の宗教とは何か、などを描いた小説として有名な作品であり、表題になった神の「沈黙」についても読者はそれぞれ、いろいろな考えを読み取るだろうと思う。
 最後に踏絵を踏む場面はこんな風に描かれる。:
「その時、踏むがいいと銅版のあの人は司祭にむかって言った。踏むがいい。お前の足の痛さをこの私が一番よく知っている。踏むがいい。私はお前たちに踏まれるため、この世に生れ、お前たちの痛さを分かつため十字架を背負ったのだ。」
 以前はこの文の後半に感動し、キリスト教とはこういうものか、と少しわかった気持ちがした。
今回は「この私が一番よく知っている。」の部分が心にささった。結局、主人公も「どんな選択をしても、神が知っていてくれる」と信じることで生き続けることができたのだろう。そうだとしたら、なんと人は「どこかで認知されている」ことを求めるものなのだろうか。日本人でも「お天道様が見ている」などと表現することがあるではないか。神とは、そのようにして人間に見いだされたものなのかもしれない。宗教とは、をこんな風に考えされられた。
 よい作品は読む度に新しい発見をくれる。「沈黙」もそんな一冊である。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

頑張れない人

2006/06/20 11:16

10人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:だいちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

 『頑張った人が報われる社会を!』と声たかく叫ぶ人がいます。頑張った人が、頑張ることができる人に更に手を差しのべる必要があるのか!と言いたい。それはともかく、頑張れない人、洗礼を受けてもその司祭を裏切ってしまう人がいる。その人は悔やんで、悔やんで裏切った司祭に救いを求めてしまう。これが人間なんだと、改めて知りました。
 「じゃが、俺(おい)にゃあ俺(おい)の言い分があっと。踏絵ば踏んだ者には、踏んだ者の言い分があっと。踏絵をば俺(おい)が悦んで踏んだとでも思っとっとか。踏んだこの足は痛か。痛かよオ。俺(おい)を弱か者に生まれさせておきながら、強か者の真似ばせろとデウス(キリスト)さまは仰せ出させる。それは、無理無法と言うもんじゃい」
 5年の間に3回読んでどうしてもこの言葉に涙します。弱い者、頑張れない人がいるんだ、というそれでいいんだ。という気持ちになります。あなたはどう感じますか?

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

守るべきもの

2007/07/30 00:38

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:じゃい - この投稿者のレビュー一覧を見る

ポルトガルの教会に、ある教父が遠い東洋の島国で信仰を棄てたという連絡が入る。
尊敬していた恩師の棄教が信じられない3人の若い司祭は、日本に向かう。
その3人のうちの一人が教会へ向けた書簡という形で話が始められた。
内容は歴史の授業で学んだであろう、激しいキリシタン狩りの状況。

神はなぜ沈黙しているのか。
あなたを慕っている人間がこのようなひどい目にあっているのに。
心を引き裂かれるような叫び。
なぜ。なぜ。

特定の宗教に信仰のない私にはどこまで意味が理解できているのだろう。
キリシタンにとって神というものがどういう意味を持つのか?
私がこの本の中から読み取れたことは、全てを愛すもの。
ではあなたは沈黙しているのですか?

本の中で主人公はある一つの決断をする。

私はこの主人公の決断にテレビや本の中のヒーローを思い出した。
ヒーロー達は守るものがあるから強くなれるという。
本では神の御助けがあったため、拷問にも耐えられるのだという。
自分のなかの守るべきと信じるものを、守るため。
主人公の下した決断も、なにかを守るためだったと思う。
信仰。信念。愛。いろいろ考えたが、よくわからない。
ただ、守るというのはいろいろな方法と見え方が存在するのだと。
一つの行動がある面からみれば、とても残虐に見え、ある面から見れば慈愛に満ちたものかもしれない。

主人公がなぜ。なぜと葛藤している姿は、著者本人と重ねて見え、ひどくつらい。
だがそれを上回る感動があった

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

世界に通用する一冊

2015/09/30 22:19

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:タヌ様 - この投稿者のレビュー一覧を見る

日本人の手によりここまでのキリスト者の本が存在することはキリスト教と無縁の私には脅威的である。
遠藤氏のきりっとしまった文体が、ストーリーと重畳してすさまじい緊張感を与える。息詰まる展開と救いの無い慙愧。ここまでの話を読むことになるとは。
日本語以外の翻訳もある国際級の一冊であり、読むべきでしょう、これは。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

間違いなく、不朽の名作の一つ

2017/04/18 22:16

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:historian - この投稿者のレビュー一覧を見る

2017年の映画を見て、その内容の深淵さに圧倒され、その足で最寄りの本屋に行って買い、帰りの電車の中で読み切ってしまった一冊。あまりに感想を書くとネタバレになるので割愛するが、20世紀のキリスト教文学を代表する作品と評されていることは付記しておこう。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

わたしもまたキチジロー

2017/03/28 07:50

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

遠藤周作は2016年に没後20年を迎えた。
 それに合わせてさまざまな企画があったが、なんといってもこの『沈黙』がマーティン・スコセッシ監督によってハリウッドで映画化されたということが大きい。
 その影響も大きかったのだろう、新潮文庫の同作品が累計で200万部を超えたという。
 そういう機会も再読には必要だ。
 私も何十年ぶりかで本棚からこの作品を引っ張りだした。

 この作品はキリシタン禁制の江戸時代に自らの師である司祭が棄教したという噂の中、危険を賭して日本に渡ってきた一人の青年司祭ロドリゴの苦悩を描いている。
 日本までの案内人としてかつてキリシタンでありながらその弱さゆえに転んだキチジローという塵のような男を描くことによって、ロドリゴの苦悩がより鮮明になっている。
 この作品を最初に読んだ時にはこのキチジローの、弱い者ゆえに持つ苦悩が重要なテーマであると思っていたが、今回読むと、やはり主人公はロドリゴであり、キチジローは彼の合わせ鏡に映る人物設定だということがわかる。
 誰の心にも神がいれば、キチジローという弱き男もいる。

 「人間には生まれながらに二種類ある。強い者と弱い者と。(中略)お前はどちらの人間なのだ。」
 ロドリゴは何度もこういった問いかけを自分にし、神はどうして黙ったままなのかと問う。
 最後に彼は神の言葉に導かれて、踏み絵に足をかけるのだが、本当はキチジローの姿を通して何度も神は語っていたのだろう。

 神とは何かを問うたこの作品は、弱さとは何かを問うた作品でもある。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

深い

2017/03/10 15:29

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ごまちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

深いテーマです。映画化されたことで、改めて手に取る機会になりました。信仰とは何か、救いとは何か、を考えさせられます。晩年の遠藤周作の著作は、正統なキリスト教信仰からはすこしずれていくような気がしますが、この作品は普遍的テーマであり、いつ読んでも胸に迫ります。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

若い時から何度となく

2017/03/05 17:24

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:すぱこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

著者の本にチャレンジしていますが、ようやく最近理解が深まった気がします。
映画見に行けないので、こちらで。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

為すべきことを為せ

2017/01/31 10:38

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:rue - この投稿者のレビュー一覧を見る

あまり読書慣れしていない自分ですが、引き込まれ一気に読めました。長崎、かくれキリシタン、踏み絵。テストに出てきた単語、くらいの認識しかなくてそれ以上の事なんて想像したこともなかった自分にとって、衝撃の世界でした。
読み終えていろんな思考がぐるぐる巡っていますが中でもひとつ、心に刺さったのは「為すべきことを為せ」という言葉でした。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

久しぶりに感動

2017/01/15 21:40

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Sagitta高 - この投稿者のレビュー一覧を見る

遠藤周作氏の本を初めて読んだ
SNSでKADOKAWAのCMが何度も何度も紹介されており
どんなんかなとの単純な気持ちで読み始めた。
文字で読む弾圧の様子と、SNSの弾圧の映像とが重なり合って
ものすごい印象を持った。 人間が人間にこんなことまでできるのかと思わせる。 ものすごい作品だと思う。 転び、そして転向。
時代が変わっても、権力者のやることは同じだ、

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

「モノローグ、ダイアローグ、ポリフォニー」(ここで、跳べ!)

2004/11/16 03:00

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:すなねずみ - この投稿者のレビュー一覧を見る

>(『闇の奥』)

伝道教化の意志を抱きアフリカ奥地へと向かいながらその闇黒に呑み込まれ、鈍く強烈な光を放つ人格となったクルツ。一種の憧憬をもって探究の旅に出る若き日のマーロウ。その物語を元に『地獄の黙示録』が生まれた。
 
『沈黙』もまた、鎖国下の長崎における棄教者フェレイラのもとへ、その教え子ロドリゴが探究の旅に出る、という物語構造をもつ。

クルツは「絶望」という言葉を残して死ぬ。マーロウは語る。「たった一人荒野に住んで、ただ自己の魂ばかり見つめているうちに、ああ、ついに常軌を逸してしまったのだった! そして僕もまた----僕自身の罪の故に----ひたすらただ自分の魂だけを見つめるという同じ試練に堪えなければならなかった」と。たぶん、あまりに大仰な言葉を吐いている自分に酔いながら。

クルツの婚約者。イギリスへ戻ったマーロウは、その少女のもとを訪れる。「絶望」という最期の言葉を、彼は少女に伝えることができない(「彼女にとっては、クルツの死はまだほんの昨日の出来事だったのだ。僕は激しい感動を覚えた」)。

捕縛されたロドリゴはフェレイラとの対面の場へ向かう。

>

その「絶望」(神の沈黙)を、遠藤周作はロドリゴとフェレイラが語る信仰の奥底を抉るような言葉を通して描き出し、語りかける。執拗なまでに。

彼は『心の夜想曲』というエッセイ集のなかで、モウリヤックの『テレーズ・デスケルウ』について触れながら、書いている。
 
>

「罪の世界とは再生の裏がえしの世界なのだ」と。

かなり辛気臭くなってきた。
でも、遠藤さんはマーロウみたいにすんごくおもろいおっちゃんなんやで。

>

To be continued.

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

問わずにはいられない

2006/03/27 19:42

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:郁江 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 神は存在するのかしないのか その答えは誰も知らない。もしいるのなら聞いてみたいことがたくさんあるが、1番知りたいのは あなたが沈黙を守るその理由。戦争・内戦・混乱が絶えないこの地球をなぜ人間に任せておくのですか? それとも それこそが 神がいない証拠なのだろうか?

 話の舞台は島原の乱が鎮圧されて間もない日本 隠れキリシタン達を描く。
神の存在を問うこと自体 背教を意味する。だけど問わずにはいられない 神よ あなたはどこにいるのですか? 神とは一体なんなのか?

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

沈黙を選んだ司祭もいれば、沈黙を捨てた漁師もいた

2012/02/08 12:07

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:相羽 悠 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 遠藤周作『沈黙』(一九六六)はさまざまな沈黙が交錯する小説だ。

 小説の舞台は十七世紀。ローマ教会にある報告が届く。キリシタンへの弾圧が厳しい日本で、布教の柱、司祭フェレイラが信仰を捨てたというのだ。殉教ならともかく、今までも迫害に耐えてきたフェレイラの身に何が起きたのか。若き司祭ロドリゴは恩師フェレイラの変心が信じられず真相を探るため日本へ向かう。かつては信者だった、若い漁師キチジローの手引きで日本に潜入。信者にかくまわれ布教をはじめたが、穏やかな日々はつづかない。追手の手をのがれるべく逃走するなか、ロドリゴの頭の中では同じ問いが繰り返されていた。信者の苦難を見ながら、なぜ神は彼らを救おうとせず沈黙しているのか。その答の手がかりは、意外な場所で再会したフェレイラによってもたらされる。

 悩める若き司祭のそばに卑俗な漁師という配置がいい。偶然の出会いが結びつけたふたりは対照的。ほかの司祭が信仰を捨てたり殉教する状況下で、日本に残された最後の司祭ロドリゴは信者の尊敬を一身に集め、三度まで信仰を捨てて転んだキチジローはだれからも蔑まれる。そして自らの信仰を守るため、片や沈黙を選び、片や声高に主張する道を選んだ。

 恩師の消息を知ることもさりながら、信仰の火を消さないためにも日本に潜入したロドリゴは語学の達人で、コミュニケーション能力も高いようだ。外国人である日本人信者との意思疎通に困っている様子はない。さらに元来、寂しがり屋で、人が好きなのだろう。逃走中、たった一日、人と話せなかっただけで愚痴をもらす。取調べ役人のやさしい言葉に、すぐさま緊張がゆるむ。さぞや布教のため雄弁をふるいたかっただろうが満足に信者とも接触できず、沈黙を強いられる。苦悶する信者の姿を見ながら祈ることしかできない。信者を救うため日本に来たのに、司祭である自分がいることで迫害が強化され信者がより苦しむことになる。よるべないロドリゴはキリストの姿を思い浮かべ、黙想を深めていく。

 苦悩をかかえたロドリゴの沈黙は穏やかさとはほど遠い。なぜあなたは信者を救わないのか。ロドリゴは激しく神に問いかける。キリストの生涯を思い、黙考を重ねる。皮肉なことに、内にこもるロドリゴの悩みを解いたのは、外から聞こえてきたある音だった。黙想の邪魔となる音に彼は苛立つが、その正体をフェレイラに教えられたとき、司祭として、キリスト教徒として、この地で誠実であるため何をすべきか悟る。そのあとは一切の釈明をせずに沈黙を守った。

 他方、拷問が怖くて転んだキチジローは卑小なお調子者として描かれている。はじめは信者であることを拒否していたのに、ロドリゴとの出会いから彼は変わっていく。信者であることをロドリゴのいる牢屋でも口にするし、隠そうとしなくなった。暴力が怖くて役人に脅かされればすぐに踏絵を踏むけれど、信者でいようともがきつづける。何度転んでも、周囲の信者から冷たい視線を向けられようと、ロドリゴに煙たがられてもキリスト教との縁を切ろうとしない。赦しをもとめロドリゴを追いかけまわす。「パードレ、聞いてつかわさい。告悔と思うてな、聞いてつかわさい」キチジローを軽蔑していたロドリゴも、そのしつこさに音を上げて、罪を赦す告悔の祈りを唱えてやる。そして転びつづけたキチジローは生き残った。彼の生き方を卑劣だと非難することは簡単だ。だが、自分の弱さを全面的に認めて、大切なものにしがみつづけたキチジローは心強き者なのではないか。作者が彼に注ぐ目は優しく、キチジローが踏絵について吐き捨てるように言った言葉こそ、本書のテーマに直結することが最後まで読めばわかる仕組みになっている。

 凄惨な拷問がおこなわれるなか、自らの信仰をまもるため人々が沈黙していた時代。息をひそめ子孫に信仰を伝えていった隠れキリシタンもいれば、信仰に忠実でいるため沈黙を選んだ司祭もいれば、沈黙を捨てた漁師もいた。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

わかりやすくわかりにくい

2017/04/22 23:39

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ひややっこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

思いのほか面白くすいすいと読み進められ、でもすっきりとは理解しきれず・・・
難しいです。
背教の司祭、彼はその後どうなったのでしょう。資料の形で最後に描かれていますが、その文章が読みにくい。当時の資料として描かれているので仕方ないのかもしれませんが・・私には意味が十分把握しにくくつらかったです。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

漆黒の闇

2017/02/20 08:29

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ME - この投稿者のレビュー一覧を見る

司祭ロドリゴの苦悩する場面はまさに息つく暇なく読み進められる。それにしても日本人はひどいやり方でキリシタンを迫害したのだと感じた。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する