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ZOO
  • みんなの評価 5つ星のうち 4.1 500件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2003.6
  • 出版社: 集英社
  • サイズ:20cm/333p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-08-774534-1

紙の本

ZOO

著者 乙一 (著)

毎日届く恋人の腐乱死体の写真。彼女を殺したのは誰か? 「犯人探し」に奔走する男を描く表題作など、書き下ろし新作を含む10編を収録した短編集。『小説すばる』などに掲載された...

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商品説明

毎日届く恋人の腐乱死体の写真。彼女を殺したのは誰か? 「犯人探し」に奔走する男を描く表題作など、書き下ろし新作を含む10編を収録した短編集。『小説すばる』などに掲載された作品をまとめる。【「TRC MARC」の商品解説】

収録作品一覧

カザリとヨーコ 7-44
血液を探せ! 45-72
陽だまりの詩 73-104

著者紹介

乙一

略歴
〈乙一〉1978年福岡県生まれ。「夏と花火と私の死体」でジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞しデビュー。「GOTH」で本格ミステリ大賞を受賞。

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みんなのレビュー500件

みんなの評価4.1

評価内訳

紙の本

天才乙一の奇想の標本箱

2005/10/24 17:45

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yu-I - この投稿者のレビュー一覧を見る

さまざまなタイプの作品が収められた、乙一の才能の標本箱のような作品集である。それぞれに秀逸であるが、とりわけ印象に残った三篇について少し書こうと思う。
「陽だまりの詩」
角川スニーカーは著者に「せつなさの達人」という言葉を冠したが、その流れにつらなる胸に染みる作品。冒頭では人造人間というモチーフから、グロテスクなホラーにいくのか? とも思ったが、二人がやさしく寄り添いながらもそれぞれの孤独に向かい合う、あたたかくも寂しい物語であった。なるほど、せつない、とはこういうことを言うのか。
それにしても素晴らしい着想である。
「冷たい森の白い家」
こちらは本当にグロテスクなホラー。ショッキングな児童虐待のシーンから始まるのだが、同じく児童虐待をあつかった「カザリとヨーコ」が痛ましいながらも希望の光を感じさせたのに対し、全く救いのない暗い話である。
中盤で“白い家”というのがどういう意味かわかるのだが、はっきり言って度肝を抜かれた。これを淡々と物語ってしまう著者独特の語り口がおそろしい。ラストまで意表をつかれっぱなしの強烈な作品。
「SEVEN ROOMS」
ホラー映画もしくはホラーゲームの影響が感じられる。読んでいて映像が目に浮かぶ。
サスペンスフルでちりちりと焦げつくような怖さが新鮮。この演出力には驚嘆した。
しかしゲームのような設定を小説という形式を使って書いた、というような作品ではない。ラストのあのせつなくも驚愕の展開は、文章だからこそ魅力的にえがくことができたに違いない。
個人的に好きな作品を選んで書いたが、繰り返しになるが全ての作品がそれぞれに強烈なインパクトを持っている。
まったくどこからこのような着想をえるのかと驚かされる。他の誰にも似ていない、見事に著者オリジナルの作品ばかりである。
短編小説を書かせたらやはり天才的。構成にも文章にもまるで無駄というものが存在しない。
この著者の作品をリアルタイムで読めることを心から喜びたいと思う。

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紙の本

出版当時、読み逃したせいで、この本が有名な賞を取ったときも癪なので読まずにきた。もったいないことをしたなあ、と今では言える。乙一、こんなに面白い作家だったとは

2005/01/02 18:22

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

初めて乙一の小説『暗黒童話』を読んだ時の印象は、不器用な作家。今となっては、失礼な話だ。その時は奥付で乙が20歳になったばかりなのを知って、驚いた。話の作り方からは、もっと年上の印象があったし、濃密な文体もあるし、残酷さに老成した所があって、でも感動というか、こころを動かされる所は少なくて、どちらかというと、この先どうなるのかなあ、と思っていた。だから、新作も読んでいなかった。で、この本、折原一と勘違いして手にした。一という字しか見えなかった。勿論、乙がZに見えたというのは、装丁の松田行正の手に引っかかったせいだろう。

双子の姉妹は、何故か片方だけが母親に可愛がられて「カザリとヨーコ」。事故で、痛覚を失ってしまった老人が、家族たちが見守る中で大怪我をして「血液を探せ!」。ほとんどの人間が死に絶えたという世界で目覚めた僕は「陽だまりの詩」。僕が繋ぎとめていた父と母。バラバラになった家族の中心で「SO-far ソ・ファー」。離れの馬小屋で虐めなれながら育てられた僕が、そこを出て暮らし始めたとき「冷たい森の白い家」。

夫が消えた。心配した兄嫁が義弟の部屋に来てみると「Closet」。少年が気付いたのは、自分の言葉は必ず実現するということ、そして取り消しが効かないということだった「神の言葉」。彼女が、そこに行こうと言った事が始まりだった。失踪した彼女の行方を求める男は「ZOO」。姉と弟が閉じ込められた無機質の部屋。たった一つある排水溝だけが外界とのチャンネルだった「SEVEN ROOMS」。女が乗る飛行機がハイジャックされ、次々と乗客が犯人に殺されていく。そんな女に隣席の男が「落ちる飛行機の中で」。

あれ、この人、こんなに上手だった? 文章に癖がなくなって、どちらかというと筒井康隆してるジャン。凄くはないけれど、こんなスッキリした文が書けるんだ、と感心した。いくつか読んでいるうちに、やっと彼の文体に出会った気がした。それが、これぞモダン・ホラーの傑作と言いたい「冷たい森の白い家」。グロテスクが、そうならないで不思議な叙情性を醸し出す。死が、腐臭が、透明なものとなってしまったような不思議さ。次が本格推理小説として楽しめる「Closet」。この人、こんなガチガチの本格が書けるんだ。そして、SFといってもおかしくない「神の言葉」、不条理が圧倒的な「SEVEN ROOMS」。

『暗黒童話』から三年、1978年生れの作家は、見事にその実力を見せ始めた。これならば、本格推理大賞受賞というのも納得できる。鎌倉赤とでも言いたくなるような赤地に白抜きのZOOの文字と、老人が目を細めたくなるような小さなカタカナ、左隅に身を隠すかのような出版社名、そしてZとかけた乙の字、本の後ろ中央を見た時の、なにかズーズーを思わせる字の配列、小技が詰まった本だ、小枝ではない、こわざ。こわさが伝わる粋な一冊。

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紙の本

とにかく必読!

2004/10/06 15:03

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:きよか - この投稿者のレビュー一覧を見る

 この本の帯に『何なんだこれは。』という文字が印刷されておりますが、読んでみて感じた事は本当に『何なんだ。これは!?』って感じでした。
短編小説を1つの本にまとめた物と思いきや、それは単なる短編小説ではないのです。小説という一言では片付けられないものでした!
笑う場面あり、頭をかかえる場面ありの、とにかく面白い一冊でした。
作者の思考能力に感嘆です!!

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紙の本

笑い、スリル、暴力、感動、メルヘン、ブラック、驚き、恐怖!!!

2003/08/09 23:01

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yaeba - この投稿者のレビュー一覧を見る

乙一の作品はこれまでのどの作品も好きだったけど、「乙一天才!」と思ったのは、彼のhpの日記を読んでからだ。

夢なんだか現実なんだか区別のつかないような日記が、毎日毎日つづられていた。その内容がものすごく面白くて、私は夢中になって読んでいた。「乙一」の日記をその頭の中を自由にのぞけることが嬉しくて、物語を読むかのように味わって読んだ。乙一はエッセイを出しても結構いけるんじゃないかなと思ったりした。
しかしある日、その日記がなくなってしまった。とっても残念だった。

そして、この『ZOO』が発売された。
「天才的!才能が溢れ出してくる感じ。どんどん成長しているなこの人は」と感動すると共に、あの日記が思い出された。夢と現実の間をいったりきたりしていたあの日記。ああした小さな物語が積み重なって、『ZOO』のような短編集が生まれたのだと思う。

帯に書かれた「何なんだ、これは。」という言葉はかなり的確だ。
「この人の頭の中はどうなっているんだろう?」と気になる位、奇想天外な話が詰まっている。笑い、スリル、暴力、感動、メルヘン、ブラック、驚き、恐怖など、さまざまな要素が見事に調和しており、夢と現実の間を浮遊するようなシュールな物語達が頭の中で映像化されていく。

読み終えた今、乙一の本を読めることを幸せに思う。
今後の活動にも期待している。


※ちなみに、乙一の日記は幻冬舎のhpにて「小生日記」としてリニューアル・スタートした。

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紙の本

装丁の赤=鮮血?

2003/07/24 21:51

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:UMI - この投稿者のレビュー一覧を見る

 大好きだったインディーズバンドがメジャーデビューを果たしてしまうとどこか悲しい。CDなんかがミリオン達成だとか、今夜も歌番組出演だとか、ボクがこっそり愛し続けていた大好きなバンドがあれよあれよという間にみんなのものになっていく。嬉しいけれど寂しい。誇らしいけれど永遠に手の届かない存在になっていく。
 乙一はボクにとってまさにそんな存在だ。
 ふらりと立ち寄った書店に平積みされていた真っ赤なその本は、残りたったの一冊になっていた。
 
 乙一の作品は今までに出会ったことのない構造をしている。
 例えば星新一のショート・ショートを読むときに、ボクは必ず構造を読み取ろうとする。つまり、「オチ」を先回りして予想してしまおうとするのだ。薄っぺらい文庫本を捲りながらつい肩に力が入ってしまう。しかし、乙一の場合、先回りしようとすればするほど、軽々と数歩先をいかれてしまう気がするのだ。著者の用意した結末になんだがいい意味で気が抜けてしまう。
 実際、あまり悔しいという気持ちが湧いてこないのだ。
 それはボクの敗北宣言みたいなものだろう。

 「カザリとヨーコ」のように理不尽な生活環境にある主人公も、不可思議な能力を持ってしまった「神の言葉」の主人公も、皆、その夢のないファンタジーのような世界をあっさりと受け入れているように思える。そして、必ずどこかに「死」というキーワードが含まれている。乙一の作品は「死」からすべてが始まっているようにさえ思える。
 「死」を扱っているからと言って、乙一作品は決してグロテスクにはならない。きっとそれは淡々と進んでいくストーリーに気負いがないせいだろう。死体は腐るし、身体を切れば血が出る。それを飽くまでも冷静に描写する。
 教訓めいた説教臭いことは言わない。そこから何かを読み取ろうとするのは読者の自由であり権利であり身勝手なのだろう。押し付けがましくないところが乙一の魅力でもある。

 人が死に潰れ腐り鮮血が乱れ飛ぶ10の短編。
 装丁の赤に鮮血の色を重ね合わせたのはボクだけではないはず。
 おすすめは「血液を探せ!」。瀕死のワシ(64歳)が語る物語に笑いそうになったのもボクだけではないはず。本当に笑ってしまった人はちょっと反省しましょう。

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紙の本

「週刊少年ジャンプ」連載中の「DEATHNOTE」の原作者小畑つぐみさんの正体が乙一だって噂はほんとうですか?

2004/11/15 13:18

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:チョビ - この投稿者のレビュー一覧を見る

乙一。『切なさの魔術師』の異名をとる男。本名安達寛高(以上、2004年版角川文庫夏の100冊フェア小冊子より)。
私は「失はれる物語」と絵本「くつしたをさがせ!」しか読んだことのない乙一ビギナーである。が、この「ZOO」という短編集は多彩な乙一テイストを味わうのに最適な一冊と言ってもよいのではないかと予想する。恐怖あり、悲惨さあり、グロあり。でもすべての短編にある種の希望が存在する。そこが凡百のホラーなどと一線を画す乙一の魅力なのだろう。
私がこの本で最も好きな短編は「陽だまりの詩」だった。これはストレートに美しく哀しいロボットもの。しかし、真の乙一通の好みはまた違うような気がする。果たして一番人気の「萌え」短編はどれなのか?

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紙の本

乙一の魅力が満載

2004/07/04 17:06

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:luke - この投稿者のレビュー一覧を見る

 乙一「ZOO]。(1)カザリとヨーコ(2)血液を探せ!(3)陽だまりの詩(4)SO−far そ・ふぁー(5)冷たい森の白い家(6)Closet(7)神の言葉(8)ZOO(9)SEVEN ROOMS(10)落ちる飛行機の中で、以上10篇の短編が収録されています。全ての作品に乙一の魅了が溢れています。

 殺人事件の現場に鑑識課が出動して指紋採取から血液反応などなど子細に調べ分析した結果犯人につながるものは何も出なかった。…と、書いて説明しようと、犯罪が行われた事だけしか書かれていなくても、通常現実に行われるであろう警察の調べは済んだ事として読み流していくのがつまるところミステリーお約束ですね。そのようなミステリーのお約束がお互い(作者と読者)に出来上がっている事を前提にしているのが乙一作品の特色の1つかも知れません。ですから無駄(実際は無駄なわけじゃないですが)なお約束事に触れることなく(読者の目もそらさずに済みますし)ストーリーを追求して行けるのです。もう少し詳しく言えば死体の死後経過はその置かれた場所、状態、季節、などなどで変化するモノで死後経過のストーリーならば少なくとその辺に触れないとリアリティに欠けてしまうと思われがちですが、犯罪解明に必要ならともかく関係ないならば触れずともそれらはクリアしているものとお約束してストーリーを進めると云う事です。ミステリーを書く上で法律、法医学や司法制度など知識が必要みたいですが、お約束からとんでもなく外れなければ細かい事は無しでも通じるのです。ただ、それには必要無しと云わせるストーリーが無くてはなりませんけど。勿論、そんなストーリーが満載です。

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紙の本

ビックリだけど、コワイけど、止まらないやめられない

2003/12/27 22:13

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:maki - この投稿者のレビュー一覧を見る

いろいろなところで彼の名前は目にする。耳にする。
ずっと、気になっていた人。
わくわくしながら読み始めた私。

読み進むにつれ、ページをめくる私の指は止まらなくなった。
短編集であるこの本のひとつひとつの物語を読み終わるたびに、
私の頭の思考は停止状態に入る。
衝撃とか、恐怖とか、死とか、血とか、そういうものが混ざり合って。

どの物語も必ず「死」が深く関わってくる。
一言で言ってしまうと、ビックリ。コワイ。
コミカルに描かれている部分もあるし、グロテスクな部分もあるし、繊細な心の持ち主もいるし、強い心の持ち主もいるし、理解不能な人も哀しい運命を背負う人も。
愛だって、あると思う。

くすっと笑えてしまう部分も、思わず涙してしまう部分も、グロテスクで思わず読み飛ばしてしまう部分も、自分自身死の恐怖で震えてしまうような部分も、物語の全容を理解したときに余りにも衝撃的で放心してしまうような部分も。

でも、止まらない。やめられない。
これからも繰り返し一人で読んではうううぅ・・と悶えたりしてそうです。

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紙の本

グロテスク&ファンタジックな奇想天外短編集

2003/07/23 09:19

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:PNU - この投稿者のレビュー一覧を見る

 デビュー作の「夏と花火と私の死体」があまり好みでなかったため、敬遠していたのだが…この作家を読まないでいて損をしていたかも、と思わせてくれる本が出た! いやあ、乙一面白い!
 乙一の魅力が味わえる短編集。どこか他人事のような淡々とした筆致で描かれる、奇想の大輪の花。おせっかいな大人によって牙を抜かれる前の、ホンモノの残酷童話が読者を童心にかえらせてくれるステキな1冊。
 
「カザリとヨーコ」双子のわたしたちなのに、ママはカザリばかり可愛がる。命の危険を覚えるほど虐待されるヨーコの未来はいずこ? ラストが光る。
「血液を探せ!」起きるとワシ(六十四歳)は血まみれだった。ブラックにしてライトな…たぶん、ミステリ。シュールでひょうひょうとした会話が愉快。
「陽だまりの詩」生まれたばかりの「私」は『死』を「彼」から学ぶ。奇病が蔓延した世界で、心を学び取っていく「私」と彼との交流にホロリ。オチはある程度予想できてしまうのだが、それでも爽やかかつ感動的。
「SO−far そ・ふぁー」お父さんとお母さん、死んだのはどっち? 「ぼく」が不思議な体験を語る。ちょっと着地点が物足りない気分…。
「冷たい森の白い家」虐待される者が建てた自分の家。しかし、その建材は恐るべきものだった。たいへんグロテスクで皮肉。
「Closet」誰かが彼を殺した。動機も凶器も現場も被害者も明白だが、隠す者と追いつめる者がせめぎ合い、事件は予想しない展開を迎える。
「神の言葉」言ってしまった「言葉」は取り返しがつかなくて…。大きな力を持つ青年の絶対的な孤独を描く。けだるくやるせないが、奇妙な魅力を放つ作品。
「ZOO」送られてくる写真。写っているのは、かつて恋人だった女性の死体…。色濃い死と腐敗のイメージはすごいのだが、「僕」の心情にはついていけず。
「SEVEN ROOMS」姉と二人でさらわれた僕は、コンクリートで囲まれた部屋で目を覚ました。七つの部屋の意味がわかるとき、戦慄が襲う!! スプラッタ趣味といい怪奇な雰囲気と言い、優れたホラーだと思う。ゾクゾクと背筋凍る物語だ。ハッピーともアンハッピーとも言い難いラストが衝撃的。
「落ちる飛行機の中で」ハイジャック機の中での真剣なのにどこかユーモラスな命のやり取り。テンポが良く、危機的状況が楽しめる。

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紙の本

つまっているのは、狂気だ。

2008/01/03 18:05

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オクヤマメグミ - この投稿者のレビュー一覧を見る

血なまぐさい匂いが漂ってきそうな短編集。
描写もグロテスクな部分が多いのは否めない。
設定が少々漫画っぽいな…と思いながら読んでいたが『陽だまりの詩』あたりから徐々にのめりこんでいった。
『失はれる物語』に続いて二作目の乙一作品だが、せつなさは健在だった。
物語はどれも完璧には終わっていない。
『ZOO』の彼が果たして本当に自首したのかどうか、
『SEVEN ROOMS』の地上に出た後はどうなったのか、
読み手の想像に任された部分が多い気がした。
暗い余韻。まるでこの物語世界のような暗い森の中で置き去りにされたような読後感。
正月早々こんな気分にならなくても…。
そう思いつつ一気に読んでしまった。

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紙の本

存在の否定とささやかな希望

2004/03/05 02:10

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:バンドウメグミ - この投稿者のレビュー一覧を見る

人の憎悪の深さ。他者や自己を抹消したくなる瞬間。そんな目をそらしたい真実を情け容赦なく私たちの前に突きつける。この本に収められた作品すべてに共通するのは登場人物全員が無事だったためしがないということ。架空の出来事とは知りつつも、読破するまでにはかなりの痛みを要してしまう向きもあるだろう。
かと言って、まったく救いがないわけではない。どす黒い影が全編にまとわりつくものの、血の通った温かな心の動きも随所に見受けられる。「もうだめだ」と本を閉じたくなる頃、そのエピソードは現れて「まだまだ、もう少し」先を見たくなる。構成は人生そのものをあらわしてるかのよう。捨てたものじゃない。
特に「陽だまりの詩」は悲しいけれど、やさしい。涙が出そうなほど。それでいて、静かなまっさらな気持ちにさせる。「何かを好きになればなるほど、それが失われたとき、私の心は悲鳴をあげる。この幾度も繰り返される苦しみに耐えて残り時間を生きていかなければならない」と人生の過酷さを訴えながらも、「世界の輝きに触れることは、どんなに価値のあることでしょう。そう考えると、私は、胸の奥が悲しみで血を流すことさえ、生きているというかけがえのない証拠に思える」とささやかな感謝の意を表する主人公。生への希望。抱いて進んでいける気がした。

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紙の本

平均するのはむつかしい。

2003/10/16 18:46

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:遊撃 - この投稿者のレビュー一覧を見る

怖かったのです。
(いや、それって長所だよな、この場合。)
だからうっかり読んじゃった自分が悪いんですけどもね、ええ。
乙一の他の作品を「GOTH」しか知らなくって、なんとなく、怖いけれどもミステリーの作家。みたいにいい加減に認識していた自分がいけないんですけれどもね。でも怖いですね。乙一。怖いですね。乙一。知らなかった。
すすめてくれた友人に「怖かったじゃん!」て言ったら「あたりまえじゃん?」みたいに言われましたけども。あたりまえだったんですね。乙一。

いえしかし、別に、怖いほんを読んでしまったからといって「もう! 怖いし!!」ってやつあたり的に★みっつ評価なわけではござんせん。ちょっとまあそれもあるけれどもね。
なにぶんにも短編集なので、いいなと思うのとどうだかなと思うのとその中間くらいのとか、いろいろありまして、平均するとやっぱまんなか評価になるのかなあと。いうくらいの気持ちの★でございます。
それと、すごく個人的な感じ方なのかもわかりませんけれども、アイデアなり、落ちなりがすごくキいていて、すごいな!と思っても、文体というか語り口がなじめなかったりすると、読後感として、面白かったな、というのが残りづらいのですね。体質なんでしょうか。そういうので、よくできたお話なんだけど、好きかときかれるとそれほど好きじゃないな、くらいの印象が残っちゃったりしてるものもありつつです。そういう点「GOTH」はすごく好きだったのですね、で、自分内対乙一評価基準が高めに設定されてしまってたのかもしれません。

以下、作品順ちらっと感想でございます。
※たぶんすんごい偏っていますので、あまりご参考にはならないかと存じます。(←自分冷静。)

「カザリとヨーコ」 ★★★
前半の、えっありえなくない!?なドライブ感が素敵です。ありえるありえる!
「血液を探せ!」 ★★
この語り手のキャラと語り口にどーしてもなじめなかった。
「陽だまりの詩」 ★★
なんかどっかで読んだことあるような気持ちになっちゃったのですが私だけですか。タイトルとかも?
「So−far」 ★★★★
頭文字とったらSFですね。SFだ!って感じはしないけど、センスオブワンダーなきもちがしました。意味不明か。ていうか単にこういう話が好きだったんだ、俺……。
「冷たい森の白い家」 ★★★
すごい。うまい。でも怖い。からイヤ。
「closet」 ★★
ラストびっくりしなかったぞ? みんなしたの??
「神の言葉」 ★★★
だからもう怖いんだってば! 設定とかじゃなくてコイツ(←主人公?)が怖いんだってば! 乙!一!
「ZOO」 ★★★★
怖い。でも切ない。から許しちゃう。(←偉そう。)
「seven rooms」 ★★★★★
怖いけど、スキ。みたいな、これは臆病者の私にしては、すんごい自己矛盾評価だということは、どうでもいいことだけれども、それはわかっているけれども、全国的に発表したいくらいです。ちょっと涙ぐんじゃったもの。(怖涙と感涙半々)
「落ちる飛行機の中で」 ★★

ん、うん、やっぱり平均すると★みっつになるな。なる。
ええ偏った採点法ですけれども。
これも主人公(?)とその語り口になじめなかったのです。どうしてかはよくわからんのですが。

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2004/10/05 11:43

投稿元:ブクログ

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2004/10/12 15:04

投稿元:ブクログ

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2004/09/30 20:24

投稿元:ブクログ

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