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  • みんなの評価 5つ星のうち 4.4 3件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2003.7
  • 出版社: 筑摩書房
  • レーベル: ちくま文庫
  • サイズ:15cm/505p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-480-03835-3
文庫

紙の本

怪奇探偵小説名作選 8 日影丈吉集 (ちくま文庫)

著者 日下 三蔵 (編),日影 丈吉 (著)

怪奇探偵小説名作選 8 日影丈吉集 (ちくま文庫)

税込 1,430 13pt

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収録作品一覧

かむなぎうた 9-37
狐の鶏 38-100
奇妙な隊商 101-116

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みんなのレビュー3件

みんなの評価4.4

評価内訳

  • 星 5 (1件)
  • 星 4 (2件)
  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

紙の本

内容もさることながら、こういった作家を精力的に発掘し刊行し続ける編者に感謝

2004/06/17 22:39

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:king - この投稿者のレビュー一覧を見る

シリーズ戦後編筆頭を飾る日影丈吉、私はこの作家を澁澤龍彦編の幻想小説アンソロジー「暗黒のメルヘン」で読んで興味を持ったクチで、案外そういう人は多いのではないかと思う。全集やら選集やらは出ているが、どれも高価で読みやすい形態のものがなかったところにこの文庫が出たのは非常に嬉しい。
編者の日下三蔵氏はこういった探偵作家もののアンソロジーをかなりの数手がけていて、いろいろな文庫解説で名前を見かける。というか、興味を持って手に取ると、この人の手がけたものだったということが頻りで、その時の出版状況で埋もれかけた作家や作品を安価に文庫の形態で読者の元に届けようという徹底した方針には頭が下がる。探偵小説に限らずSF小説でも編集をやっているようで、その年季の入ったカバー範囲に反して、日下氏はまだ三十代だということ。これには驚いた。

肝心の作品だが、緊密な文章の運びと構成の巧みさを発揮してどれも完成度が高く、密度の高い短篇集である。
個人的には久生十蘭を連想させる文章で、ともにフランス派の両者には通じるものがあるのではないかと思う。

デビュー作の「かむなぎうた」は子供時代への郷愁と、始終床に伏せっている主人公が見る夢の雰囲気とが絡まりあって、独特の夢幻的情感を漂わせている。いちおう推理がなされるが、推理自体はあまり重要ではなく、それを夢として主人公が眠りのなかで見ることで、事実と推理とが合致しているのか、いないのかが不分明になる、そういう曖昧さをねらったものだと思う。

そういう技法が特に際立っているのが、動物の名を冠した作品群で、動物にちなんだ民間伝承や伝説と、現在の事件とが、どうも似た類型の話なのではないか、という疑念が兆してくるというタイプの作品が多い。
そのなかでも完璧な完成度を誇るのが「吉備津の釜」である。
これは、現在の行動と、過去に祈祷師から聞いた説話のような与太話が、話として同型であることに気づいた主人公の恐怖を描いた作品である。気まぐれに渡り船にのって、とうの昔に聞いただけの遙か過去の挿話が、一挙に時間を超えてぴたりと平仄が合う鮮やかさが白眉。久生十蘭を連想したのはこの短篇が久生の「予言」にも似た構成だからで、ともに「予言」めいたものをモチーフに怪奇幻想譚を綴っている。

殺人を犯す夢を見、目覚めてみると夢のなかで殺した女がほんとうに死んでいたという発端を持つ「狐の鶏」は、「かむなぎうた」に似ていて、現実の出来事を説明できる「推理」が、夢のように不確定である。「かむなぎうた」ではその推理は夢のなかで組み立てられ、本当にそうではないかと疑うのだが、ほとんど完全犯罪で証拠を持ち出して立証することが主人公にはできない。
「狐の鶏」では、自分の頭がいつ狂い出すかわからないと診断された主人公は、夢にまで見た光景通りに自分が殺人犯なのかも知れないとおびえ、隠蔽工作を繰り返す。ここでも、事実と平仄の合うかも知れない(自分が殺したという)「推理」を検証することが出来ず、実際に自分がしたことを確かめられず、曖昧な「推理」に追いつめられていく。
構成が巧みだと思うのは、こういった因果関係を説明しうる「推理」を提示し、それと合致するかしないかという曖昧で、揺れ動く両天秤のバランスを取って話を展開させていくところで、その際提示される「推理」は多くの場合非現実的だったりして、「現実にあり得るはずがない」という葛藤と突き合わされることで、緊張感を保っているところにある。

他にも、戦後作家のせいかほとんどの作品が「戦争」抜きでは成立しないものだったり、時代の移り変わりのなかで失われた風物がキーポイントになっていたり、現在時をそのまま語るものよりは過去の話、または過去に人に聞いた話という風に入れ子構造の話法が多かったり、興味深いことはいくつもあり、非常に面白い作家だ。

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