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紙の本
著者自身はこのタイトルをどう思っているのか
2005/01/15 09:59
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る
読者の多くは次の3つのうちのいくつか、もしくはそのすべてを理由として本書を手にしたのではないでしょうか。
1)著者があのピーターセン氏:氏は岩波新書「日本人の英語」シリーズで日本の英語学習者に数々の有益なアドバイスを与えてくれた人物であり、今回は版元を移したとはいえ、新書であるからにはおそらくくだんのシリーズの流れを汲むものに違いないという期待を抱いた。
2)「英語の壁」というタイトル。
:日本人の英語学習者が共通して抱える障害を打破するヒントが満載と想像した。
3)文藝春秋社の宣伝コピー:「ビジネスの現場や海外旅行へ出かけた時、己の英語力に悲嘆する日本人は多い。ならばと、一念発起して英語学習を始めるものの、外国語の障壁に阻まれることもしばしば。本書はブッシュ、クリントン両大統領のスピーチや映画「カサブランカ」などを題材に、その克服術を指南してくれます。ピーターセン氏にとって、そもそも日本語は“外国語”。その足場から、日本の近代文学研究者として、また英語教育最前線で培った豊富な経験に裏打ちされた内容は、「壁」に悩む日本人必読です。」
残念ながら、上記3つの理由で本書を手にした読者は期待を大きく裏切られることになります。本書は英語と日本語、そして日本における英語崇拝思想などについて思いを馳せたエッセイ集です。「英語の壁の克服術の指南書」という実用書的な性格のものでは全くありません。
タイトルといい、版元の宣伝コピーといい、何か読者をワナにかけるかのように作為的です。本書を「あの『日本人の英語』シリーズで知られる著者が英語にまつわる日本社会について縦横無尽に論じた名エッセイ集」であると真正直にセールスしていれば、読者の反感を買うことなくもっと素直に受け入れてもらえたことでしょう。エッセイとしてはなかなか読ませる内容の本であるだけに残念です。