「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
- カテゴリ:一般
- 発行年月:2003.8
- 出版社: 光文社
- サイズ:20cm/419p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-334-96158-4
紙の本
墜落まで34分 9・11UA93便 ハイジャックされた乗客たちの記録
2001年9月11日。UA93便は高度35000フィートでハイジャックされた。その瞬間から墜落まで、残された時間はわずか34分。初めて明かされる、死を覚悟した40人の真実...
墜落まで34分 9・11UA93便 ハイジャックされた乗客たちの記録
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
2001年9月11日。UA93便は高度35000フィートでハイジャックされた。その瞬間から墜落まで、残された時間はわずか34分。初めて明かされる、死を覚悟した40人の真実。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
ジェレ・ロングマン
- 略歴
- 〈ロングマン〉『ニューヨークタイムズ』紙の記者。
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
運命の34分。生きるために戦った人々
2003/11/13 00:52
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:モール - この投稿者のレビュー一覧を見る
9・11の事件後1機だけ何処の施設にも激突しないで墜落した。そのニュースを聞いた時、何故だろうと疑問に思った(他のハイジャックされた飛行機は目的を達成しているのに)。その後のTVのドキュメントでUA93便に乗っていた乗客たちの英雄的な行為が放送されていた。もっと詳しく知りたいと思った。彼らはどのような人生を生きて来て死を覚悟した瞬間どのような決断をしたのだろうか? そして機内では何がおこっていたのだろうか? もちろん機内の様子は残された家族の証言や、機内からの電話、ボイスレコーダーでしか推測することは出来ないがこの本を読むとやはり乗客はなんらかの抵抗をしたのだと思う。彼ら四十人の人生は一冊の本では語りつくせないだろうけれど、彼らの今までの人生や性格、家族の証言より何故立ち向かったのかは分かった気がした。著者の取材には感謝したい。
死は平和だと思っているそのすぐ先にある。その時家族に愛を伝え、生きるためにベストを尽くしたいと思った。巻頭に載っている乗員、乗客たちの写真を見ながら読んだ。家族との最後の会話を読みながら見る笑顔の写真は悲しいけれど、たぶん家族が自分の愛する人が確かに存在していたことを知って欲しいと思って預けたのだろう。
読後感はテロに対する怒りもあるけれど、恐怖の中で最善を尽くしたり、悲しみを乗り越えようとする家族の姿が人の姿が心に残る本だった。そして自分ならと考えてしまう。
最後に、挿入されているジェレミー・グリックさんの写真はいい写真だ。子供を抱いて虚空を見ている。見えない神に自分の人生を子供に捧げることを誓っているような、感謝しているような、自分の運命を受け入れるというような、なんとも言えないいい表情だと思った。
紙の本
絶望のなかの希望
2006/01/14 16:13
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:YOMUひと - この投稿者のレビュー一覧を見る
9・11同時テロでは、ハイジャックされた4機の旅客機のうち3機はテロリストの目標とする建物への突入を果たしたが、残りの1機、ユナイテッド航空93便はペンシルバニア州の原野に墜落した。乗客たちの抵抗によってテロリストたちの目的が阻まれたらしいという断片的なニュースを私たちは知るだけであった。
それだけでも、あの未曾有の残虐な事件の中で、私たちに一筋の希望の光を与えてくれるものであった。その一部始終をぜひ知りたいと思ったのは、評者のみではないだろう。
本書は、当時の機内からの電話や通信の交信記録、多数の目撃者の証言などから、離陸から墜落に至る93便の飛行プロセスを再構成したものである。本当に乗客たちが反撃に立ち上がったのか、その一機のみで何故それが可能であったのか、彼らは対テロ戦のエキスパートだったのか、それともただの市民であったのか、ミサイルによって撃墜されたという陰謀説の真否はどうか、などなどの私たちの疑問に信頼の置ける回答を提供する。
残された遺族のその後についても行き届いた追跡取材があって、彼らの談話や行動の多様性に、アメリカ国民の精神の健康性がうかがえる。
著者は、乗客の反撃を可能にしたのは、ニューヨークのニューアーク空港からの離陸が40分遅れたことによって、他の激突と時刻が大きくずれたこと、また、携帯電話によって、世界貿易センタービルや国防総省への激突の事件を乗客が知ったことの二つが大きいとしている。
それはそのとおりであるが、しかし、93便が乗っ取られて墜落するまで34分しか残されていなかった。このような短い時間内に、よくすばやく情報を総合してどうすべきか状況判断し、協力体制を敷いて反撃を実行しえたものだと賛嘆の念を禁じえない。同じ状況の下で我われなら、同様に行動できるであろうか。
彼らの行動は、わが身を惜しまぬ人たちの理性的で気高い判断、不屈の行動力という点で、9・11という絶望的事件の中にあって、私たちを勇気づけ、人間への信頼を回復させるものであろう。