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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2003.9
  • 出版社: 早川書房
  • レーベル: ハヤカワ文庫 JA
  • サイズ:16cm/287p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-15-030736-3

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紙の本

目を擦る女 (ハヤカワ文庫 JA)

著者 小林 泰三 (著)

目を擦る女 (ハヤカワ文庫 JA)

税込 638 5pt

目を擦る女

税込 638 5pt

目を擦る女

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超限探偵Σ 41-74
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みんなのレビュー29件

みんなの評価3.7

評価内訳

紙の本

目を擦る女は○○○の夢を見るか

2004/08/30 23:42

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:風(kaze) - この投稿者のレビュー一覧を見る

表題作を描いた恐いカバーイラストの絵に喩えて言えば、目ん玉がぐるりと廻って、裏側にある世界を垣間見せてくれるような……そんな味わいのあるSF短編集である。軽いタッチの作品からハードなものまで、ヴァラエティに富んだ短篇が7つ。「仮想現実」をテーマに、「伸身の新月面」のようなひねりを効かせた短篇がいくつもあって、かなり楽しめた。

マイ・フェイバリット短篇ベスト3は、「目を擦る女」「未公開実験」「予め決定されている明日」。
「目を擦る女」——どっちが現実でどっちが夢なのか、だんだん分からなくなってくる不気味な話の展開に、ぞくぞくさせられた。
「未公開実験」——話が噛み合わない登場人物たちのコミカルな会話がおかしかった。
「予め決定されている明日」——そろばんの計算があることを決めているという話の設定が面白かったのと、幻想領域にのめり込んでいくエピローグの恐さ。そして最後に置かれたこの短篇と冒頭の「目を擦る女」がどこかで繋がっているような、作品配置の妙も感じた。

小林泰三(Kobayashi Yasumi)さんの作品では、『玩具修理者』収録の「酔歩する男」にやられた印象が強烈なんだけれど、この作品集の特に表題作「目を擦る女」のインパクトもかなりのもの。著者の新刊『ネフィリム 超吸血幻想譚』を読むのが楽しみになってきた。

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紙の本

夢現

2003/12/22 17:28

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:川内イオ - この投稿者のレビュー一覧を見る

「全てはのび太君の夢だった」

どれくらい前のことか忘れたが、アニメ『ドラえもん』の
最終話が話題になったことがある。
のび太の夢説は、そのとき巷では大いに噂になった。


『目を擦る女』は、ミステリーでもホラーでもSFでもない、
不思議な感覚の短編集だ。
恐いかと言えば恐くない、笑えるかと言えば笑えない、それでは、
つまらないのかと言えば全くそんなことはない。
作者、小林泰三(こばやし やすみ)が描く独特のワールドが
展開されている。
例えるなら、自分が夢と気付いていない夢を見ている感覚だ。

表題の「目を擦る女」では、今この世界にいる自分は夢の中の自分で、
現実の自分は別の世界で眠っている最中だ、という女が登場する。
そして、現実の自分が置かれた状況は過酷だから、目を覚ましたくない、
と、窓に板を打ち付けた部屋で物音も立てずにひっそり暮らしている。
この話、傍から見れば単なる頭のおかしい女の話なのだが、
読み進むうちに読んでいる自分の頭がこんがらがってくる。

今、この瞬間が夢の世界ではないと、誰が証明できるだろうか。

他にも、天才探偵の話、地球のような地球ではない惑星の話、
タイムマシーンを開発した男の話、蚊に恋した男の話など、
映画『マトリックス』にも通じる、ありえないといえなくもない物語が
これでもかっ、と手薬煉を引いて待ち構えている。


のび太は「ドラえもん」の夢を見ていた。
この説は後にデマだという話になった。
ということは、のび太は現実に「ドラえもん」と冒険を
重ねていたことになる。
雑事に追われ、何というわけでもなく日々思い悩む
私やあなたの生活が、描かれたシナリオだとしたら
脚本家はどこの誰か、考えてみるのも暇つぶしにはいい。

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2005/03/12 07:57

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2006/05/08 17:00

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2006/06/04 11:47

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2006/07/01 21:10

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2006/10/22 21:26

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2011/11/01 23:58

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2010/12/04 11:11

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2011/03/06 10:46

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2011/05/27 12:39

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