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ハリール・ジブラーンの詩 (角川文庫)
愛し合いなさい、しかし愛をもって縛る絆とせず、ふたりの魂の岸辺のあいだにゆれ動く海としなさい。(「結婚について」より) 深い思索の中から紡ぎだされた、静かな叡智に満ちた詩...
ハリール・ジブラーンの詩 (角川文庫)
ハリール・ジブラーンの詩
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商品説明
愛し合いなさい、しかし愛をもって縛る絆とせず、ふたりの魂の岸辺のあいだにゆれ動く海としなさい。(「結婚について」より) 深い思索の中から紡ぎだされた、静かな叡智に満ちた詩の数々。人生の礎となる一冊。【商品解説】
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紙の本
「地球よ、あなたはだれ、そしてなに。」
2004/04/10 16:37
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BE-T - この投稿者のレビュー一覧を見る
詩を読むときには、まして翻訳された詩を読むとなると、どうしてもこちらも身構えてしまいます。ひとつには、詩というものほど個人の好みがでるものもあまり無いでしょうし、これほど感覚的に、あるいは生理的に受け取られるものも少ないからだと思うのですが、さらに「詩」を翻訳することの困難さは、嫌でも言葉というもののもっている意味を考えさせられ、極論すれば「翻訳」など出来るのかとさえ考えさせられてしまいます。
あるいはそれにもまして、「詩」という他の人の言葉に、普段は感じない「言葉」というもの自身に対する不安が生まれてきて、「詩」を前にして、おそるおそる読み始めます。 しかし冒頭の一節は、この不安を取り去って、「詩」と私の距離を一挙に縮めてくれます。ハリール・ジブラーンの若い時の「地球」の詩は、この一節でほとんど存在の価値があるように思われ、前後は省略してしまいたい欲求にかられるほどです。
ハリール・ジブラーンの詩は、翻訳者の苦労は別として、豊かなこころの世界を伝えて、ルバイヤートにも似た比喩と警句と、どこか優しさに富んだ内容を持っています。この詩に添えられた神谷氏の言葉や注釈は、詩の意味や背景を語るだけでなく、彼女自身の気持ちや生きる意思を漂わせて、それは詩を理解しようとする時の不安や違和感を、いつのまにか自然なものに変えてくれます。
神谷氏のこの本からは、ハリール・ジブラーンの全貌を知るにはあまりにも一部でありすぎるかもしれませんが、それでも彼女が伝えたいもの、彼の心のうちを、精神を、祈りを昇華していて、それは、結局冒頭の一節に凝縮されているように思われるのです。