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- カテゴリ:一般
- 発売日:2003/10/01
- 出版社: 白水社
- サイズ:19cm/218p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-560-04988-2
読割 50
紙の本
外国語を身につけるための日本語レッスン 1
著者 三森 ゆりか (著)
母語である第1言語の土台が貧弱であやふやなものであれば、その上にのる第2言語つまり外国語は、母語の程度に見合ったものにしかならない。外国語の学習の基本は母語にあり。まず日...
外国語を身につけるための日本語レッスン 1
外国語を身につけるための日本語レッスン
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商品説明
母語である第1言語の土台が貧弱であやふやなものであれば、その上にのる第2言語つまり外国語は、母語の程度に見合ったものにしかならない。外国語の学習の基本は母語にあり。まず日本語を鍛えよう!【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
三森 ゆりか
- 略歴
- 〈三森ゆりか〉東京生まれ。上智大学文学部博士前期課程中退。つくば言語技術教育研究所所長、朝日カルチャーセンター講師。著書に「イラスト版ロジカル・コミュニケーション」など。
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著者/著名人のレビュー
言葉を使いこなすには...
ジュンク堂
言葉を使いこなすには技術が必要である。論理的な文章の書き方や説明の方法、有効な質問のしかたなど、欧米では当たり前のこの言語技術を本書では鍛えていく。「まず日本語を鍛えよ」これぞまさに語学の極意である。
紙の本
日本語の「言語技術」の訓練こそ「急がば回れ」の外国語学習法! 「論理的思考能力」の基礎づくりにもなる実践的トレーニング法
2010/02/28 09:36
8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:サトケン - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、「急がば回れ」の外国語取得法である。というよりも、論理的な日本語を使いこなすための訓練法としては、きわめて有用な実用書になっているといっていい。
多くの日本人が、単語や文法を覚えても、英語をはじめとする外国語を使いこなせないのはなぜか? それは、第一言語である母語であるのにかかわらず、日本語の基礎が自分が思っている以上にあやふやだからである。第二言語である外国語が、母語である日本語の能力以上になることはありえないのだ。逆にいえば、日本語をきちんと鍛えられれば、外国語を使うための基礎ができあがったことになるのである。だから「急がば回れ」なのだ。
著者によれば、欧米の「言語教育」は、「言語技術」と「読書技術」の二本柱から成り立っているという。前者の言語技術とは、自分の得た情報を伝達するための技術のこと。後者の読書技術とは、情報を受信して分析して解釈し、批判的考察を加えて自分独自の考えを構築するための技術のことで「クリティカル・リーディング」ともいう。
本書で中心に扱われるのは「言語技術」(language arts)、あるいは「コミュニケーション・スキル」とよばれる技術だ。欧米では言語習得は、後天的に、訓練によって獲得される「技術」(スキル)であると考えられている。たとえ欧米人であっても、適切な言語技術の訓練がされていなければ、筋道立った会話をすることができないのだ。だから、欧米では言語教育は、あくまでも技術教科として実施されているという。
著者は第一章「外国語と日本語の違いを意識する」で、1.説明の技術、2.描写の技術、 3.明確にいう技術、 4.質問の技術、5.返答の技術、6.分析の技術、のそれそれについて、具体的な事例をとりあげて、日本人の言語技術能力(のなさ)について検証しているが、これらを読んでいると、驚きを通り越してあきれかえるばかりか、少し寒くなってくるはずだ。ぜひ目をとおしてほしい。
日本人は、いわなくても察してもらえるはずだという主観的な思い込み、別のいい方をすればいわゆる「甘え」を無意識の前提としていることが多い。お互い真意がわからなくても、なんとなく会話が成り立っていることも少なくない。しかし、英語を含めた欧米語の世界では、それは「コミュニケーション」とはみなさないのである。ふだんの日本語の発想で表現しても相手には伝わらないのである。
そのために必要なのが、主語を明確にすること、主観的な意見と客観的な事実を区別すること、質問を具体的にして的確な答えを引き出すこと、結論を先にいってから根拠を示すこと、である。これは著者のいうように「翻訳できる日本語」といっていいだろう。
著者が実践をつうじて練り上げてきた言語技術のトレーニング法が、本書では「対話の技術」と「説明の技術」について具体的に紹介されている。こうしたトレーニングを生活習慣化していけば、外国語の習得が最終目的ではないにしても、少なくとも日本語で論理的なコミュニケーションができるようになるはずだ。
「言語技術」強化のためのこのトレーニング法は、すでに日本サッカー界では正式に採用されて効果を上げている。子どもだけでなく、すでに大人になった人もこの言語技術を身につければ「ロジカル・シンキング」で苦労することもなくなるだろう。私自身、従業員向けの研修で徹底的に行ってきた内容そのものである。
熟読した上で、大いに活用してほしい。
紙の本
日常使いの日本語会話を考え直す機会
2024/02/27 17:26
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:.ばっは - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本人同士の会話は曖昧不確かに感じる事がある。
日常使いの日本語を元に他国語を使おうとすれば不都合が生じる。
日本語教育再考には私も賛同である。
他国語だけでなく日本語使いにも良い効果を生むのではないか。
ただし再読したら賛同しかねる事項もあった。
会話であれば矢継ぎ早な質問に対して、ゆっくり話してもらっても良いのでは。
道案内は質問されて答えるものと私は考えているので
「これから説明します」という口上は不要なのでは。
目次と補足
第一章 外国語と日本語の違いを意識する
1.日本の国語教育では外国語の習得に対応できない
2.国語教育の弊害
3.言語感覚の違い - 四カ国語の説明 →日英中韓
4.欧米の言語教育
5.「中間日本語」を身につける
第二章 翻訳できる日本語へ
1.主語を意識する →以下の場合は主語を挿入
〈1〉段落の最初の文
〈2〉新しい主体が登場した場合
〈3〉同じ主語が入る文が続く場合、最初の一文と四番目の文
〈4〉後続する文に、一つ前の文と異なる主語が入る場合
2.「あれ」の中身を認識する →
・名詞の置き換え
・状況や状態、感情などの置き換え
・無意味なもの
3.質問の内容を具体的に考える
4.5W1Hを明確にする
5.根拠を明確にする →「なぜ」「どうして」と聞かれないように
6.構文からものの考え方を知る
第三章 「対話」の技術
1.かみ合った対話 - 羅列型と問答型 →意見羅列な日本の座談会
2.問答トレーニングの意味と目的 →
・具体的な質問に的確に答える
・結論先行で答える
・ナンバリングとラベリング →数えられる項目、簡潔な内容予告
3.問答トレーニングの実践 →
主語を入れる、目的語を入れる、結論を先に言う、理由を述べる
5W1Hな質問、事実か意見か、確かに(なるほど)でも(しかし)
第四章 「説明」の技術
1.わかりやすい説明(描写)とは何か →
概要から詳細へ、空間的秩序(視点の移動)、時間的秩序(時間の経過)
情報の整理、客観的な表現、情報の受け手の設定(相手の知識や言語能力)
2.「描写」のレッスン - どのように見えるのか →説明を聞き、相手は図示できるか
3.「説明」のレッスン - どのように行なうのか →道案内は解ってもらえるか