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紙の本
「あなた達が『いいの』なのね、きっと」
2004/10/12 23:26
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:成瀬 洋一郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
倫子が行方不明になった。自分の奥さんが消えてしまったのに、進は「警察に任せておけ」と動こうとはしないし、警察なんかアテにできない。倫子はずっと何かに怯えていたのだ。
そうして小学6年生の少年、綾はリュックサック1つを持って家を出た。行方不明になった義姉を探すためだ。けれど、多少は頭が良いといっても小学生。その旅はたちまち行き詰まる。
そんな綾の周りにメル友のカナエちゃん、怒ってばかりの絹糸に、その絹糸に文句ひとつ言わず従っている其人さんと、いつの間にか集まってきた正体不明の人たちは、彼を助けようとしているのだけれど、綾には彼らの言っていること、やっていることの半分も分からないのだ。みんながなんで壁のシミ相手に大騒ぎしているのか、豆つぶみたいな犬や蛇の生皮がなんでそんなに恐ろしいのか、どうしてすぐそこの神社まで歩いていけないのか……フカンショーってなんだろう?
でも綾は諦めない。訳が分からなくてもとにかく進み続ける。大好きな倫子を取り戻すために……。
まだ筆慣れしていないと感じさせられる部分もあります。登場人物がちょっと多めで、もっと描き込んでやればもっともっと登場人物が光るのに、と思えることもあります。遠野鼎というキャラにしても、もっともっと魅力的になるはずです。でも、とにかく一気に読んでしまって面白いと思えた1冊です。
しばらく、この作者を追いかけてみようと思いました。